お泊まり?
なろうのランキングとかほとんど見てなかったんですけど知り合いに日間のランキング入ってるよ!言われてほんとにびっくりしました。読んでくださってる皆さん本当にありがとうございます。これからも出来るだけ早い更新出来るよう頑張ります!
俺はお詫びとしてさやかから大学の課題を見せてもらっていた。別に謝ることなんて何も無いんだけどね。俺も欲に身を任せてしまったし…
「あ、そこ違うよ、ここの公式使ってね」
「あ、ごめんありがと」
近い近い。ダメだいつもならなんにも気にしないのにさやかがさやか様って分かったせいか妙に意識してしまう。
風美さやかは美少女である。これは紛れもない事実な訳で今まで意識していなかった方がおかしいのかもしれない。美少女の幼馴染がいるってだけで人生得しているって言う人もいるぐらいだしな。
「どうしたの顔赤くない?熱?」
そう言っておでこを俺のおでこにくっつけようとするさやか。
「熱なんてないよ、ってか顔近いから」
心臓がドキドキしてるのが自分でもわかった。ほんとおかしい。さやかとさやか様は一緒のようで違うぞ。どうした加藤恭介…
「おや、おやおやおや?」
にやにやした顔でさやかが近づいてくる。
こいつ…わかっててやってんな。
「なんだよ?」
「やっと女の子として見てくれたんだ」
その仕草にドキッとしてしまった。上目遣いで下から覗かれるように見られてニコッとするとか卑怯だぞお前。そんなんされたら普通の男なら落ちてる。
「別に…」
「ふーん?まぁいいけど。正直に言わないから課題はお預けね」
そう言って写さしてもらっていたノートをそそくさと片付け始めるさやか。
「おいちょっと待て。元はお詫びで見せてもらってたはずなんだが?」
「誰も全部は見せるなんて言ってないよー。見せて欲しかったら私の事ちゃんと女の子として意識したか教えて」
素のさやかも十分にドSだよほんと。自分の好きの気持ちはさやか様に向いていたわけで決してさやかに向いていたわけではないがでもさやかはさやか様だったわけでそれってつまりさやかを好きになったってこと?あーわけわかんねぇ!ってかさやかさやかばっかでわけわかんねーよ!
「別に、元から女の子として見てないことなんてねーけど。大学の中じゃ1番可愛いと思うし…」
その瞬間さやかの顔が燃えるように赤くなった。え?もしかしてこいつ照れてんの?人散々煽るくせに自分が言われると弱いのか。なら…
「あれ?人に言うのは得意なのに自分言われるのはダメなんすかさやかさん」
「は!?べ、別に恭介に可愛いとか言われても嬉しいなんて思わないし!ってかドMの癖に生意気!」
「な!?ドM関係ないやろ!」
「そういう態度取るならこっちにだって策があるんだからね!」
「策?」
「これから講義中ずっと虐める」
「それだけはやめてください。僕が悪かったです」
「宜しい、早く終わらせてご飯食べようよ。今日私ここに泊まらなきゃなんだし」
「は?帰れよ?」
「私も冗談半分で来たけど今まどかねぇからメッセ来てたんだよ、見てみてよ」
さやかから携帯を見せられそこに書いてあったものは、
『あ、今日マジで泊まってきてね!お父さんとお母さん飲み会であやかも友達の家泊まりに行っちゃって私も彼氏の家行くから仮に帰ってきても誰もいないから入れないよ。
p.s財布の中にゴム入れといたよ(ハート)
まどか』
………
「嘘だろ?」
「マジみたい」
今の時刻は19時ちょうど。お腹も空いてきたし俺は諦めてさやかを泊めることにした。
「まぁ来客用の布団はあるから泊まってていいよ。飯作ってるから先シャワー浴びてきて。タオルとか横の引き出しに入ってるからさ」
「ほんとに!?いいの!ありがと!わかった!じゃあお言葉に甘えて先失礼するね!」
「おーう」
泊まりか……変に意識しないようにしよ。小さい時なんて風呂にだって入ってたし何回も同じ布団で寝たじゃねーか。
俺は浴室から聞こえる水音を必死に頭の中でかき消して簡単な野菜炒めと中華スープを作ってテーブルに置いた。
「きゃーーー!!!恭介来て!ちょっと来て!!」
浴室から悲鳴が聞こえた。俺は慌てて浴室の方へと向かった。
「どうした!?」
「虫!そこに虫!」
「え?虫?っておいお前なんて格好でいんだよ!」
俺は産まれたままのさやかに抱きつかれていた。虫とか以前に裸でいることを気にしてくれよ。
「いいから虫なんとかして!」
「いってぇ!」
俺は蹴られて押し出されるように浴室にぶち込まれた。そんなに悲鳴をあげるからゴキブリとかかなと思ったがそこにいたのは……
「なんだよ小さな蜘蛛じゃねーかよ……」
殺すのは可哀想だったから両手で捕まえて浴室の窓から外に逃がしてやった。
「外に逃がしたからもう大丈夫だよ」
「はぁ…怖かった。ありがと恭介」
「お、おう。こ、いやごめんなんでもない。いいから目のやり場に困るからシャワー浴び直すか服着てくれよ」
こちらこそありがとうって言いかけるとこだった。美少女に抱きつかれて喜ばない男がいるもんか。
「あ、そういえば。ごめん浴び直してくる!」
自分の格好に気づいたのか顔を赤くして浴室の中へと戻っていった。
数分後浴室から出てきたさやかは無言でテーブルにつくとぼそっと…
「さっきの事は忘れて」
「あ、はい」
ごめんなさい脳裏にしっかり残ってます。
じどーっとした目で見てくるさやか。どうやら全く信用されていないらしい…
「まぁいっか恭介だし。いただきます」
切り替えはえーな。まぁいいや俺も飯食べよ。
「あ、美味しい!料理出来たんだ恭介って」
「まぁ一人暮らししてく上で勝手に出来るようになったよ」
「へーそーなんだ。あ、食器の後片付けやっとくからその間にシャワー浴びちゃいなよ。料理作ってもらったお礼」
「あぁ、じゃあそうさせてもらおうかな」
その後は特に話すこともなくご飯を食べ終え俺はシャワーを浴びた。
んー、すっきりした。さて、これからどうしようか……いくら幼馴染とは言え流石に夜寝る時一緒となると緊張しないわけもなく。明日も講義だし早く寝たいんだよね……
「皿洗いさんきゅ。助かったよ」
「ううん、全然大丈夫だよ。布団も引いといたから。これでいいんだよねさっき言ってたお客さん用のやつ?」
「あーそれであってる。でもさやかの家ってベッドじゃなかった?寝づらかったら俺のベッド使ってもいいぞ?」
なんか女の子より上に寝てるってのも嫌だし…
「あ、じゃあお言葉に甘えようかな。じゃあそろそろ寝ちゃおっか。明日1限目からでしょ?」
「そーだね。おやすみ」
「おやすみ!」
長い夜が始まるとはこの時は全く知らない恭介だった。
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読者さんから、、、より…のがいいってご指摘受けたので今回から変えてます。時間がある時に全ての話に修正いれるつもりなので宜しくお願いします。