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さやかちゃんからさやか様へ

ふぅ、、、


幼馴染に鎮めて来ていいよって言われる人はこの世界にいったい何人いるんだろうか。5人もいないんじゃないかと俺は考える。


さやか様勘違い事件の後、私ベッドでくつろいでるから鎮めて来ていいよ言われて今現在俺はトイレに篭っていた。顔合わせるのも気まずいし何より幼馴染をおかずにいたしてたって考えるとまぁ宜しくないよね。


「ちょっと恭介長いよ!私もトイレ!」


「外にコンビニあんだろそこでしてこいよ」


「やだよ外暑いし。もう終わってんでしょ、早く出てきて!漏れる!」


仕方なく籠城を諦めトイレから出た。


「遅いよ!」


そう一言言うとさやかは急いでトイレに入っていった。どうやら本当に漏れそうだったらしい。数分後さやかがトイレから出てきた。


「はぁ、スッキリした。恭介もスッキリ、した?」


問いかけを無視してベッドの上に散乱していたエロ本を無言で片付けた。


「そーいえば話があるんだけど」


「ん?なに?」


「あの目覚ましボイスってバーチャルYouTuberの藤堂さやかでしょ?」


「あれ、知ってんだ。以外かも。さやかってそういうの見ないし興味ないもんだとばかり」


「まぁそう思うよね。あ、ネコネコ動画の恭介のページ見せてよ」


「ん?別にいいけど何するんだ?」


「まぁまぁ見てなって」


俺はネコネコ動画のユーザーページを開いてさやかに携帯を渡した。何をするかと思ったら。


「おい!なんでさやか様のフォロー外してんだよ!」


突然フォローしているさやか様のフォローを外したのだった。


「これってさリフォローしたらフォローされた側に通知来るじゃない?私の携帯見ててね」


そう言ってさやか様をリフォローした時だった。


『ピコン』


え?フォローした瞬間何故かさやかの携帯がタイミングよく鳴った。まぁたまたまだろ。


「もう、まだ気付かないの?これ私のネコネコ動画のユーザーページ。ほら見て」


「なぁにいいいい!!!!!」


人生でこんな声を出すとは思わなかった。さやかのネコネコ動画のユーザーネームは藤堂さやかとはっきり出ていた。なら毎回俺が発情していたのはさやかになる。俺は顔を真っ赤にしてベッドに突っ伏した。


「ちょっとぉ!そんなに露骨に凹まないでよ!いいじゃん!これからいつでも罵ってあげられるんだよ?」


そうは言ってもだ。俺は本気で藤堂さやかに恋をしていたと言っても過言ではない。遠い存在だからこそ本気で好きになれたんだと思う。絶対に届かないとわかってるけども本気で好きだったんだ、、、それがどーだ?中身はあのさやかだ。そりゃ美少女だよ?でも幼馴染の域を超える事はないもん。これからどんな目で藤堂さやかと風美さやかを見ていけばいいんだ、、、


「よっこいしょっと」


「おい、なんで俺の背中に座るんだよ」


「よしよーし、ショックだったよねぇ私が藤堂さやかで」


頭を撫でないでくれ、、、今の俺の弱りきった心にそれは応える。さやかママぁ!ってなるからやめてくれ。


「もー!何したら元気になってくれるのさ!もういいや!えい!」


「何する気だよ、、、」


俺はうつ伏せになっていたのを強引に仰向けに変えられた。そして俺は寝ていてさやかは俺の足のあたりで仁王立ちしていた。あー1番好きなシチュだわこれ。って今はそういう事考えてる場合じゃなくて、、、


「だってそんなにショック受けられると思わなかったんだもん、、、私じゃダメかな?」


なんでそんな泣きそうな顔するんだよ。今泣きたいのは俺だよ、、、


「いや、、、ダメとかじゃなくて、なんでそんな泣きそうな顔してんだよ。別にさやかがさやか様でも引いてないよ。ただ個人的にその、恥ずかしいけどさやか様に恋してたって言うか本気だったから気持ちの整理が出来てないだけ」


それを言うとさやかの顔色が少し良くなった。やっぱり引かれてると思ったのかな。中学の時俺がドMだって分かった時と同じ感じだったのかなと思う。


「そっかぁ、恋してたんだぁ。ふふ、じゃあ教えてくれたから私からもサービスしてあげるね、ちょっと待ってて」


やな予感がしてならなかった。さやかは持ってきた鞄から何か物を取り出し少しだけこっちを見ないでと言われたので俺はそっぽを向いた。


「お待たせ!いいよこっち見て」


「おぉ、、、」


俺は見とれてしまった。そこには藤堂さやかと同じ格好をした風美さやかがいた。さやかもスレンダーな体型なため本当のさやか様だと思ってしまったぐらいに。


「ど、どうかな?ってかお姉ちゃんには私がバーチャルYouTuberやってる事バレてたみたい。じゃなかったら着替えにこんな物入れないよ、って聞いてる恭介?」


「え、あ、うん。似合ってると思うよ。流石まどかさんだね、、、」


「そっか、ありがと!ねぇ恭介、この格好で踏んであげよっか?」


アホか、そんなホイホイ釣られる俺じゃねーよ。それに幼馴染にいいように手のひらの上で遊ばれてたまるか。


「お願いします」


あぁ!!思ってることと口に出してることがちげーよ!もうやだこの性格、、、


「ふーん、どうしよっかなぁ。ほらほらワンチャンまずはお手しなきゃね」


ダメだ、ここで屈したらこのままズルズル行ってまたトイレコースになっちまう。俺は何も聞こえてないふりをした。


「ほら!クソ童貞の下僕の分際で何無視してんの!お手!」


「ワン!」


、、、


体が勝手に反応してしまった、、、


「えらいえらい」


そう言ってさやかは俺の頭を撫でた。ダメだ、、、俺は抵抗をここで諦めた。


「ほーらクソ童貞床に横になりなさい。貴方にベッドなんてもったいないわ」


「はいぃ!僕みたいなゴミクズには床で十分ですぅ!」


「ふふ、わかってるじゃない、何して欲しいか私に言ってご覧なさいな」


「さやか様の綺麗なおみ足で僕の体踏んでください!お願いしますぅ!」


「どこがいいの?今ならどこでも踏んであげてもいいよ?」


どこでもだと!?そりゃもちろんあそこだけど、、、でも幼馴染にそれを要求するのはダメだろう。


「ほらどこがいいんだって言ってんだよクソ童貞!ここがいいんでしょ?我慢しなくたっていいんだから。貴方は私の足だけで気持ちよくなってればいいのよ」


「うっ、さやか流石にそれわ」


恐らくさやかも自分に酔ってしまっていてブレーキが効かないんだろう。さっきまでのさやかならデリケートゾーンまで踏み入ってこなかったのにさやか様の格好をしてから言動が吹っ飛んでいる。


「なぁにぃ?気持ちいいんでしょ?ほらほら!」


あー、終わった。俺も自分の体にスイッチが入ってしまっていて普段通りの抵抗が出来ていない。誰かこの状況を止めてくれ、、、


俺の願いが届いたのか突然さやかの携帯が鳴った。


prprpr...prprpr


「なによ、せっかくいいところだったのに、、、はいもしもし」


声の感じもいつもよりトゲがあった。藤堂さやかを演じてる時の声がこれだったってことか。


「は?恭介?なんでよ?んーわかったよ!恭介、お姉ちゃんから電話」


「もしもし」


「あ、恭介君?どう?さやかのドSっぷりは?」


「マジで今やばい状況なんです助けに来てください」


「んーどういう風にやばいの?」


「いや、それがかくかくしかじかで」


「あらぁ、私の予想してたよりすんごいことになってるわね、いいじゃない、このまま童貞も卒業しちゃいなさいよ」


「俺は好きな人とじゃなきゃそういうことはしないんです。今度飯奢るんでさやかを元に戻して下さいお願いします」


「全く仕方ないわね。足でされてる時に一言パンツ見えてるよ?って言ってみて。多分だけど恥ずかしがって洗脳みたいなものもとけるから」


そんな簡単なことで終わるのか?ってかさっきから真っ白の下着は見えてんだよな。


「わかりました、やってみます。それじゃ失礼しますね」



「終わった?」


「うん」


「うんじゃなくてはいでしょ!」


そう言ってまた押し倒されてしまった。すぐさままどかさんから教えて貰った通りの事をやってみた。


「あの、さやかさん」


「何よ、もうイくの?」


女の子がイくのとか言わないの、、、普段のお前なら絶対言わないだろ、、、


「さっきから真っ白のパンツが見えてるんですが、、、」


「え!?」


その瞬間俺の息子に当てていた足を離し顔を真っ赤にして向こうを向いてしまった。


「見てたの?」


「そりゃ角度的に見えるよ」


「ってかごめん私さやか様演じてる時自分でもブレーキ効かなくてその、恭介のあそこ踏んでたよね、、、」


恥ずかしがりながらあそことか言わないでくれ、、、こっちが恥ずかしいわ。


「その、なんていうか俺もお前が壊れてるのわかってて止められなかったしお互い様ってことで」


「そ、そーだね!でもそれ、、、」


さやかが顔を赤らめながら指を指したのはさっきまでの行為ですっかり元気になってしまった息子だった。


「気にしなくていいよ、、、またトイレ行けばいいから」


「そ、そっかごめんね。じゃあ私も着替えるから行ってらっしゃい」


「おう」


俺はこうして今日3回目となる自家発電をするはめになった。



---------------------


やっちゃったぁ、、、さやか様演じてるとどうにもブレーキ壊れちゃうんだよね。ちょっとからかって終わるつもりだったのに私何してるんだろう。さっきまでの事を思い出して物凄く恥ずかしくなってしまった。まぁ、でも恭介が可愛かったからいっか。あんな顔見れるのこの世界で私だけだもんね。でもこれからはちょっとだけ優しくしてあげよ。流石に今日はいじめすぎちゃったよね、ごめんね。トイレから戻ってきたら大学の課題写させてあげよ。これで許してもらえるかな?あ、終わったみたい!私は満面の笑みで恭介を迎え入れた。

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