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ヒカル偶像化計画 その6

 徳田家のリビング。


 その床の上で、ボクとルディアは正座させられていた。


 そしてその前に腕を組んで仁王立ちしている真理ちゃん。


 かなり怒ってる。もう激おこだ。


「えーっと、真理ちゃん?なんかごめんね?」


『なんデ私まで怒られてルのかしら・・・』


 ボクはルディアからの要請でミサイルを捕まえに行ったんだけど、帰ってきたら何故か真理ちゃんが怒ってて、いきなり正座させられてる。まったくワケガワカラナイヨ!


「その顔は何で怒られてるかわかってませんよね?なんで謝ってるんですか?」


 真理ちゃんみたいな美人さんがマヂで怒るとほんとに怖い。しかも眼鏡かけてるから上から見下ろされると反射して目が見えなくてもっと怖い。でもちょっとだけゾクゾクしちゃってるのは内緒だ。


 バレたらもっと怒られるに決まってる。


「だって・・・ミサイル止めて帰ってきたらいきなり怒られてるんだもん・・・わかんないよぅ」


 ボクはきゃるーーんといった風に上目遣い(正座してるので自動でなってるんだけどね)で目をウルウルさせて真理ちゃんを見つめる。


「・・・ヒカルちゃん・・・そんな顔してもダメですよ?誤魔化されませんからね?どうして怒ってるかわからないのに謝らないでくださいね?」


 うぅ・・・優に怒られてる時みたいなこと言われた・・・。


「はぁー・・・どうして色々勝手にやっちゃうんですか。動画の拡散はまあしょうがないとしても、今回のは国民の命がかかってるんですよ?どうにかならなかったらどうするつもりなんですか?ミサイルが落ちたら大勢の命が失われるんですよ?それにヒカルちゃん自身だって無事だったからよかったもののどうにかなってたらどうするんですか・・・」


 最後の方は怒ってるんじゃなくて悲しくなったのか、真理ちゃんの声は尻すぼみに小さくなっていく。


 いくら失敗する気は無かったとは言え申し訳なくなってきた。ちょっと自信過剰になってたかも・・・そうだよね・・・失敗しないなんて事ないもんね。もし失敗してたら優たちの命さえ守れなかったって言うのに、何お気楽になってたんだろう・・・。


「ごめん・・・なさい」


 ボクは今度こそちゃんと理由がわかって謝った。


 それなのに!


ガーディアンが二人もそろってテ失敗するわケが無いじゃないの、まったくやっテられないわね』


 ルディア!空気読んでよ!?なにさっさと立ち上がろうとしてるのさ。


 そんなルディアを真理ちゃんがギヌロと睨み付ける。


「大体ですね!あなたですよあなた!なに勝手に家にまで来ちゃってるんですか!自分の立場わかってるんですか?」


 え?え??といきなり怒られてボクの方をチラチラ見てくるルディア。いやボク見られてもねぇ・・・あ、連れてきたのボクか。


『だ、だっテ姉さん・・・ヒカルが一緒にアイドルやるから来てっテ・・・』


 うわ、バカなんで正直に言っちゃうのさ!


「ヒーカールゥーちゃーんー?どういう事ですか?アイドルって」


「えっとね・・・あの動画の拡散対策のアイドルの話してたじゃない?だけどなんか一人だと見栄えしないかなぁって思って連れてきちゃったの。ユニットにしようと思って・・・ダメかな?」


 しばらく黙ってルディアを見つめると、ブツブツなにやら言いながら考え込む真理ちゃん。ルディアは怒られた直後なので何も言わず居心地悪そうにモジモジとしている。


「ちょっと無表情だけど顔は綺麗だし・・・PV作るなら二人のほうが見栄えしますか・・・ふむ」


 お?ちょっと機嫌なおった?


「ど、どうかなー?たぶんルディアの能力使うと某アニメのオープニングみたいな感じもできると思うんだけど、リアルで」


 もちろんあれね、あのガー○ォークみたいなのとかね、かっこよくない?あれ合成じゃなくて現実で動いてたら、燃えるでしょ?そのために連れてきたんだけどね。


「ところでヴァルキリーさんは勝手に来てしまって怒られないんですかね?」


『ルディアよ、ヴァルキリーはあくまで俗称よ。私の事はルディアって呼んデちょうだい。あと怒られるとか無いワ、別に住んでいル所が大国ってだけで、契約とかデあの国にいるワケじゃないかラだいじょうぶヨ』


「なんか理由があるんじゃないんだ?」


『理由はアルわよ?言ったでショ?あの国には私が融合できル物が多いのヨ。あといい男もイッパイいるしネ。ま、まあ別に恋人とかイルわけじゃないんダケどね・・・』


「へぇ、ルディア綺麗なのにね?モテるだろうにね?」


『そ、そリャ言いよって来る男ハいるけどネ・・・なんて言うカね・・・機械好きなのバッカと言うカ特殊な性癖というカ・・・』


「ああ、メカフェチってやつですね?いますよ防衛隊の中にも。あの機械の曲線がどうとかこうとか言ってる人。確かにああいう人たちからしたら、ルディアさんって自分の好みが女性の形になって動いてるんですものね。そりゃたまらないと思います。よっしじゃあ折角だからその辺の長所も前面に出してアピールしていきましょう。そうしましょう」


「うんうん!なんかこう防衛隊っぽいイメージで飛行機とかヘリとかも出しちゃってさ!ルディアいるから変形とかなんかできるよね?ね?」


『もちロンできるに決まってルじゃない。合体だっテできるわヨ』


 え?ウソ!合体も出来ちゃうの?もしかしてサン○イズさんにも怒られちゃう感じ??


「ル、ルディアあれだよ?版権とかあるからね?そこんとこは気をつけてね?これ以上真理ちゃんの胃を痛めるようなことしないでね?」


「え?なんですか?どういう事なんですか?」


「えっとね・・・ルディアの乗った戦闘機が変形したんだけどね、その姿が(ry)」


「なるほど・・・それはちょっと色んな会社にタイアップしてもらわなきゃですね!」


 逆にノリノリ!?真理ちゃんこんなキャラだったっけ?


「え?いいの?怒られたりしない?某タツ○コとか某サン○イズとか」


「ああいうのは無許可でやるから怒られるんですよ、元々作ってる人たちがある意味マニアな人たちですよ?自分たちの造ったアニメっぽいものが実際に動いたり変形したり合体したりなんかしたら、そりゃあもう興奮するに決まってるじゃないですか。私が保証します!やっちゃいましょう。各方面の手回しは私にお任せあれです!」


 妙に鼻息が荒い真理ちゃん・・・あれー?実は真理ちゃんってソッチの趣味?確かにゲームの話してもノリがいいけど、もしかしてコスプレとかもしてるのかなぁ、スーツ姿もちょっとコスプレっぽい感じがするし。まあ、いま機嫌よくなってるからおいおいその辺は聞いていこう、そうしよう。


『・・・なんカのりのりになっテるけど、私の報酬とカないの?』


「ルディアってばボクに借りがあるから来たんでしょうに・・・今更なに言ってるのさ」


「そうなんですか?私的には何で支払ったらいいのかわからないんで後で聞こうと思ってたんですが、そう言う事ならいらないですかね?報酬的なものは」


『チョっちょっト!確かにきた経緯はアレだけど、少しくらイ考えてくれたっテいいじゃなイ!それに前ニくれたアレ!帰りの飛行機の中デ消えちゃっタじゃない!!どうしてくれルのヨ!』


 ああーやっぱり消えたのか・・・ボクの抜け殻。アレは物質ごと作り出したのだからね、時間たつと消えちゃうよねー、まああれに関しては忘れてたボクも悪いしね。


「わかったよ、真理ちゃん金属のインゴット用意できる?アルミとかでいいんだけど。もしくはいらない機械とかでいいよ?」


「用意できますけどなんに使うんですか?そんなもの」


「前にね、ルディアがこっそり来た時に帰りにお土産として竜騎士の抜け殻あげたんだけどね、ボクが空気中の分子固めて作ったのだったから、途中で消えちゃったんだよ。だから今度は消えないように金属を再構築して作ってあげようかと思ってさ。いいよね?ルディアもそれが報酬で」


『もっちロンおっけーヨ!私に全部任せなさい!!』


 現金だなぁ・・・コイツ、まあいいけどさ。


「では、これからシナリオやら色んな準備がありますので、二、三日お待ちください」


「お話し終わったのかしら?じゃあしばらくルディアちゃんもいるのね。ルディアちゃん食べれないモノとかある?」


『なんでも融合炉で分解できるかラだいじょうぶヨ』


 え?ルディアってまさか核?ジャイ○ント○ボなの?


「うふふ、じゃあ今日はごちそう作るわね」


 しかも誰も突っ込まない!?


「お話し終わったのー?ルディアちゃん二階でゲームして遊ぼうよー」


『直結していいなラやってモいいわヨ』


「やったー♪なんか賭けようよーお風呂一緒に入るとか♪」


 友里ってばブレないなぁ、でもカモられないようにね?



 しばらくルディアが家にいることになったから、色々ありそうだね・・・




 

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