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ヒカルの能力 その1

一人称に書き直しました。

 ボクは徳田家のリビングのソファーに胡座をかいて座っていた。

 

 お行儀悪いと言うなかれ、元がおっさん、口調こそ呪いのような変換機能によって、変えられちゃっても、行動までは支配されないぜ!とばかりに男っぽい行動をとっているのだ。

 

 しかも、身体機能がアップしたせいなのか、股関節等の柔軟性も増し増しであるため、胡座をかくというよりは、最早ヨガをしているんじゃ?と勘違いされても仕方ないくらいの開脚っぷりだな、これは。

 服装は自分で構築した服じゃなくて、優がハァハァ言いながら、あれもこれもと買ってきた服の中から、胸にワンポイントのプリントがはいった黒いノースリーブに、デニム地のホットパンツをチョイスしてみた。

 スカートはなんかスースーして落ち着かないのと、胡座かくとパンツが丸見えになっちゃうので、もう少しこの体に慣れてからよいうことになった。

 もしここに若い男の子がいれば、目のやり場に困って、ドキドキしちゃったりしそうな格好かもしれないけど、現在の徳田家は女子率100%なので、そんな心配の必要はまったくない。

 

 まあ、ボクとしては、まったくないわけでは無かったのだけれどね。

 ハァと溜め息をついて両隣を見る。

 

 自分以外の女子二人が、色々と作業している自分の左右から挟み込み、しきりにスリスリネブネブしてくるんだよね。

 

 昨日あの後、ひとしきりヒャッホウして疲れたのか、落ち着いた優が、逃げたみんなの状態を思い出したので(もちろん後でお仕置きしたんだけどね)裏口に向かった。

 その途中で結局出口が見つからず、ウロウロしていた友里とも合流した。

 会って事情を説明するなりボクに抱きついたまま、離さない友里をなだめ(何故か目が血走ってハァハァしてた)裏口から出た所で、目にはいったのははみんなが糸に絡まってジタバタしている惨状だった。

 幸い怪我人とかそういった人はいなかったんだけど。

 

 強靭な糸を引きちぎることは、ボクにとって簡単なことなんだけど、地面にくっついてるねばねばした糸までは、さすがに引きちぎれない。

 どうしたもんかと考えていると、さっきそう言えば熱波で防いだのを思いだして、身体に陽炎をユラユラさせながら地面を踏みしめてみる。すると、周り1m位の範囲の糸がぽわっと消えるように燃えていった。

 ちなみに優と友里は、一緒に行こうと思ったのだろうけど、熱波が暑くて近づけないので、裏口のところでおとなしく作業をみているらしい。


 ボクはご機嫌に鼻歌を歌いながら、地面の糸を燃やしていく。しかし、またも問題が発生した。

 

 生け垣や、壁にくっついてしまった人達を、助けようと思って近付いたら「熱い!」と騒ぎだしたのだ。そんな大袈裟なーと思いながら、試しに壁に掛かってた温度計に近づいてみると「パーーーンッ」と弾けとんだ。びっくり。


 少なくとも100℃以上はあったみたいである、てへ。

 

 さてさてどうしようか、とまたも考え込んで、「そういえば服が作れたなら逆も出来るんじゃない?」と思い付く。思い付いたら即実践、これ大事なこと。

 陽炎を解除し少し近付くと、不安な表情でボクのことを見つめてくるくっついた人達。

 中には頬を紅潮させて、何やら興奮している若いお兄さんもいるのだが、とりあえずスルーする。

 助ける人達まで分解しちゃわないよう、ドキドキしながら原子操作をする。


 そう、実はこの能力こそボクが取得した能力の一つだったらしい。さっき普通に服を構築しちゃったのだが、空気中の原子操作をして色々できちゃうっぽい。

 ちなみに原子操作で、無事くっついちゃった人達は助けることが出来た。

 1人下着姿のおじさんだけ、着ているものが一部分解されちゃったのは笑って誤魔化しといた。

 この実験(?)のおかげで、ボクが原子操作出来るのは、最大で半径2mくらいが範囲だということがわかった。

 そのあとは国の自衛団体やら、国家権力やらが現場に到着する前ににそそくさと逃げるように、自宅に帰ってきて今現在にいたるのである。

 もちろんあの係員の口止めも忘れなかったよ。

「言わないでね」と言いながら、ウルウルした目で美少女にお願いされたら、そりゃお願いされちゃうだろう。


 中身がおっさんなのは、言わぬが華ってやつだね。


 さて、そんなわけで自宅に戻ったのは昨日なのだけど、帰ってきてからこっち、二人とも離れてくれないんだよね。

 エレスの話によるとボクは、食べたものが完全分解吸収によって、余すとこ無くエネルギーに変換されてしまうらしい。

 故に唯一自由になれるトイレに行く時間というものが、無くなってしまった、うれしいような嬉しくないような。


『美少女がトイレになんか行くわけありません』


 などと、エレスに豪語された時には目眩を覚えてしまった。


 よって自分達がトイレに行くとき以外は、ずっとくっついてるんだよね。嫌じゃないんだけどさぁ・・・。

 もちろん寝るときは両側から抱き枕にされ、お風呂も一緒に入らされる始末である。

 友里など、年頃の女の子なのだから、外見はいくら女の子でも中身がパパと一緒に入るのはどうなの?と思ったのだが、むしろ「仲間ハズレは嫌!」とわめき散らし3人仲良く風呂に入ったのだった。

 さすがに目のやり場に困っちゃうから、見ないようにしてたら、当ててくるんだよ?やりすぎでしょ!!


 なんでかボクを見る二人の目が、イヤに血走っていたのは気のせいだと思いたい。

 

 まあ、こんな過度なスキンシップも生き返ったばかりのせいだですぐに飽きるだろう、甘い見通しをしながら、ボクは自分が出来ることを確認していたのだった。


 まずは、筋力の増加、エレスもこの能力は使えたらしい。

 その倍数はなんと100倍、つまりパンチ力が仮に50キロとかだとしたら、最大で5トンのパンチ力と言うことである。

 しかも、基本値の倍数なので、もし1キロ上がれば100キロ増しである。

 エレスは自然物に融合する戦い方なので、鍛えるといった概念が無いので当てはまらないが、ボクは一応筋肉があるので、筋トレ可能である。鍛えれば鍛えただけ強くなれるということである。


 まあ、きっとこの身体でそんなマッチョなるような真似をしたら、全力で二人、いや三人かな?に止められそうな気がしてしょうがないんだけどね。


 次にちょっとばかしチートなんじゃね?と思われる、原子操作。

 自分の周囲直径4mのあらゆる原子及び分子を使って、イメージ通りのものを構築出来るらしい。勿論その逆の分解も思いのままである。食べ物の完全分解吸収なんかも、この能力の応用で、純粋なエネルギーに変換して取り込んでいるみたい。


 ちなみに、普通に内蔵があるので消化吸収も出来るらしいのだが、エレスがそれを頑なに許さないらしい。


『その件については、お母様より厳命を受けているので譲れません』と言っていた。


 お母様パネエっす。


少し半端になってしまったので、話分けました。ステータス画面的な設定が使えれば良かったのに・・・orz

感想、ブクマなどしていただけると小躍りします。

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