ライアス商店
伯爵家の街の裏通りにその店はあった。 古い店で昔からガルシアの父親の代からやっている。
店の前には、傘や靴などがならんでいるが、どれも売れ残ってそこに置いてあるような代物であった。
店の一角に、飴のコーナーがあり、無料で提供していた。 この飴だけは、近所の子供に人気があり、飴を目当てに来る子供たちの母親が、店の品物を買ってくれることもある。
妻はニコニコしながら、子供達に飴を配っている。 こんな顔をこれからも見ていたかったが、、、
裏には小さな馬車があり、2頭の馬がいる。 昔はもっと大きな馬車があり、馬も4頭いたが、年々商いが細り、息子が伯爵家に雇われることになり、息子に誘われ、一緒に仕事することになっている。
息子は、私達夫婦を歓迎してくれているようだが、どうやら伯約家は収納魔法に特化した息子のマジックバッグが目当てで、私たちはあまり歓迎されてはいないようだ。
昔から子爵領で、馬車で商売をしていたので、子爵領に衰退をこの目でみてきた、
自分が若い時は父に連れられ、子爵領に来ていたが、農業が盛んで、子爵領にはめずらしい、チーズ、ジャム、子供の飴などその他、日用品などを伯爵領より運び、帰りには、野菜を安く仕入れ伯爵領に帰っていった。 魔の森の半分が焼かれ魔獣ラッシュが起きたことで、子爵領は野菜が取れなくなった時は、隣の辺境伯様の援助があり、我が商会は、魔道具屋を通して日用品やその他の材料を受注して帰りには魔道具を仕入れ、伯爵領の貴族に売っていた。 しかし年々、砂漠化したことで、両子爵領の人口が減り、日用品などの需要も減り始め、需要が高くなった野菜や食品に変えて、ここ2年半あまり、この子爵領に通ってきていた、
この子爵領に何台か来ていた商隊も消え、とうとう、私の馬車だけになってしまった。
何か月も前から、魔道具屋をのぞいてみても、活気がまるでなく、火が消えてしまったようだった。
隣の伯爵家に仕事を切られたということで、魔道具品はすべて、借金支払いで消え、私に売ってくれる商品もなくなってしまった。
もうここでの商売は難しい。長く患っていた父も3年前に亡くなり、私が店をたたむことを許してくれるだろう。 妻は長年住んだこの地を離れたがらないで、可哀そうだが 背に腹は代えられない。
ライアスは店の商品をすべてかき集め、馬車に入れ、安い野菜やチーズなのを近くにある農家で仕入れ、今まで、懇意にしてくれた、市民へのプレゼントとして、子爵領の街に運び、ライアス商店の最後の仕事にしようときめていた。




