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不遇王子は脳筋になりたい  作者: 田中恵人
プロローグ
6/14

第6話 始発点

 「ハッ……ハッ……ハァッ……!」

 冒険者ギルドの洗礼を受けた次の日、僕は王城の周囲でランニングを始めた。

 ここは剣と魔法のファンタジー世界で、人に仇名す魔物が存在し、それを倒す冒険者がいることをようやく自覚したのだ。

 そして、なぜ毒を盛られたのか、王子なのに護衛の一人もついていない理由が理解できた。それは――守る価値がないからだ。

 魔道具の発展しているこの国では、燃料となる魔石が大量に要る。それを落とす魔物を倒すことが必要不可欠であり、戦闘能力を持つ者が重宝される。

 

 一方、転生前のサウザーは、戦うことを拒絶し、学問の道へと逃亡した。勉強も大事だが、王族としては民を引っ張る人物であることが望ましいため、相応の力が求められるのだ。

 研究の成果でもあれば話は違ったが、あいにくそういったものは全くない。

 弱いことが罪だというのなら強くなるしかない、そう思って走り込みを始めたが、ほんの数分で息が切れてしまった。

 

 「この体……貧弱すぎる」

 転生前(拓真)であれば一時間以上はぶっ通しで走れたのだが、今は10分が限界。わかっていたことではあるが、やはり辛い。

 それでも――強くなるためにはやらなければならない。

 

『ステータス……オープン』

 ステータスカードを持って唱えると、空中に近未来的なディスプレイのようなものが出現した。


名前:サウザー・アトラス・イーリスフロル 16歳 

ジョブ:聖騎士Lv1

生命力 15/15

魔力  84/96(+20)

攻撃力 12

防御力 17

敏捷性 9  

知力  38 (+12)

【スキル】

水魔法Lv3 毒耐性Lv1 集中Lv3 

【ユニークスキル】

メビウスリングLv1 


【戦技】

グッドスリープ


水魔法Lv3:魔力+20 水属性の魔法が使えるようになる 〈氷のエレメント〉

毒耐性Lv1:防御力+5 毒のダメージを軽減する

集中Lv3:知力+20 集中力が上がる 〈集中切断〉

グッドスリープ:ぐっすり眠り、生命力と魔力の回復速度を上げる

メビウスリングLv1:無限の輪を宿し力を循環する


 これが、現時点のステータスだ。他と比較して魔力が高いのは、王族として生まれたからだろう。スキルは【水魔法】と【集中】、【毒耐性】の3つで、二つは魔法使いとしては有用だ。……魔法使いとして、ならば。

 僕のジョブは聖騎士で、文句なしの強役職だ。攻撃力と防御力が高く、前線での戦闘に向いている。

 ステータスカードは冒険者ギルドでしか手に入らない。あそこで登録するのがもっと早く、それこそ幼い頃から知っていれば、剣の道を選んで真っ当に強くなれたのでは?と思ってしまう。


 ユニークスキルなるものがあったが、それは転生特典だと思われる。テキストを読んだだけではさっぱりわからないが、一通り使ってみてわかった効果が現時点で二つ。それは……

・生命力を魔力に、魔力を生命力に変換する(交換レートは1:1)

・生命力が最大値を超えると、傷や体力が急速に回復する

 といったものだ。

 休憩がてらスキルを発動する。今やるのは当然、有り余る魔力を生命力へと変え、特訓を続けることだ。

 (メビウスリング、発動!)

 「ぬぐわぁぁぁあ!」

 

 生命力が最大値を超え、肉体の修復が行われる。それは、走り続けて酷使された筋肉にも及んだ。活力がみなぎる一方、急激な再生によって筋肉が悲鳴をあげる。

 数分のたうち回ったが、おかげで体はまた動くようになった。これから生き地獄を繰り返すのかと気が滅入るが、そうしなければスタートラインにすら立てない。

 強くなるためには、まず体力をつけなければ。

 僕は自分にそう言い聞かせ、歯を食いしばってランニングを再開した。


イーリスフロルの王族補正:魔力+50

右の()は努力して上がった分です

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