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【第一章】第六十六部分

「いったい、ナニを掘るのかは、よくわからない~。でもこれはあのふたりのワナかもしれないから、見ないよ~。」

言葉とは裏腹に、裕璃音の顔は強張っていた。

「あと少しだね。やっこさんはガマン大会の最中だわ。」

「ワタクシもそう思いますわ。やっこ様は、テンパってるはずですわ。」

「ならば仕上げはこれよ。ここホレ、ワンワン!」

「ワタクシも、ここ惚れニャンニャン!」

ふたりの声は着実に裕璃音の耳に届いた。裕璃音は耳に魔法をかけて聴覚を研ぎ澄ませていたのである。

「ワンワン、ニャンニャン!?いったい、どんなプレイが行われてるんだ~?じゅるり。」

ワンワンニャンニャン動作は、裕璃音のゆり心に火を点けた。

『ばびゅーん!』

発車音とも奇声ともつかぬサウンドをバラマキながら、裕璃音はゆめたちに突進していった。

「やっこさんが来たわ。魔法を使うわよ。」

「共闘ですから、コンビネーションが大切ですわ。」

「うん、わかってるわ。火魔法を使うわよ!」

「ワタクシは、ドリルで風穴を開けて差し上げますわ。」

白眼を剥いた不気味なヨンリオリス。大きさはネコほどある尻尾がドリルで武器には適しているように見える。

「ぞわわわ~。」

即座にゆめは戦闘態勢を失った。ヨンリオリスに合わせるように、ゆめも白眼を剥いて倒れた。

「どうしたんですの?これじゃ、戦えませんわ。」

「フフフ。エネルギーが無限なデジタル魔法には歯が立たないよ~。」

「悔しいですわ、魔法勝負に負けましたわ。」

負けたのはヨンリオグッズのせいである。

相棒を失って、緋景もへなへなと脱力してしまった。

裕璃音はふたりを見て、チンピラ悪党のように、舌なめずりした。


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