【第一章】第六十部分
楼里と緋景はブチ切れ。楼里と緋景は互いを熱い視線で見つめている。
ふたりの様子を見ていた楼里と裕璃音は冷や汗。楼里と緋景は抱き合った、のではなく、見ていたと楼里と裕璃音の方に最高速度で走り寄って、抱きついた。
ゆめは楼里の、緋景は裕璃音の唇を奪取した。
『ウグググ~!』
楼里と裕璃音は、もがいた、あがいた。しかし、やがてバタバタしていた手足の動きが止まった。
『チュー、チュー、ぶちゅう。』
明らかにディープな接吻環境が完備されていた。
「失礼します。ちょっと生徒会に部活予算の相談がありまして。」
とある女子生徒が、にこやかな表情で、大きな音を立ててドアを開き、生徒会に入ってきた。その女子生徒のクリアな瞳に映されたのは、ゆめたちの図。生徒会内では、ガチゆり女子とおぼしき二組が濃厚接触接吻をねちっこく継続している。
その女子生徒は茫然として、フリーズしたが、騒ぎ立てることなく、そーっとドアを閉めて、そのまま出ていった。
すでに学校内は、ゆりウィルスかに汚染されており、特に違和感なかったからである。
生徒会室内の痛烈なゆり活動が明らかになった日の翌日。
ここはゆめの教室である。
「あっ、教科書忘れたわ。うりちゃん、見せて。」
ゆめと飛び級の楼里は同じクラスである。
「あたしったら、うっかりして、家に教科書を忘れてきたわ。ゴメンナサイ。」
ゆめはそのように言いながら、手には教科書の切れ端が付着していた。
こちらは別の校舎の緋景の様子。
「あっ、教科書忘れましたわ。裕璃音さん、見せてくださいまし。」
緋景は1年、裕璃音は3年生であるから、学年も校舎も違う。緋景はわざわざ3年生の校舎に移動していた。3年生の教科書を持っていないのは当たり前である。
楼里と裕璃音は、苦虫を噛み潰して、無理矢理に嚥下して、口から胃までが苦味で充満したような表情をしていた。




