【第一章】第五十六部分
「この目は、裸眼で新鮮な女の子をサーチし、鼻は香しい女子のニオイを集める~。ニオイはマスクに供給されるけど、新鮮さを追い求める~。耳からは女の子の声が入るようになっている~。でも楼里ちゃんがいないと、足りない、足りない~。そんな楼里を振るなんて、許しがたい~、一方でうれしいけど~。こうなったら、乗り込むしかない~。コー、フィー、コー、フィー。」
「うりちゃん、ついに見つけたよ~。血の繋がらない妹の味がする~!コー、フィーコ、フィ。」
ベイダーマスクは、それまでのスローモーな動きを返上して、物凄い加速度で、楼里にハグしてきた。
「放すのだ、苦しいのだ、お姉さま、いや、赤空裕璃音さま!」
「赤空!?どこかで聞いたような名字だわ、ごきげんよう。」
拘束されたままのゆめは、オトナな少年探偵の目でベイダーマスクを凝視した。
「ゆめちゃん、ひさしぶり~、コー、フィー。」
裕璃音は楼里を抱いたまま、ゆめに手を振った。
「ま、まさか、裕璃音お姉ちゃん!?」
「赤空ゆめさんの、お姉さんですの?」
「赤空裕璃音お姉ちゃんは、あたしのいとこだよ。何年も会ったことなかったけど。それにそんなマスクしてたら、どこの誰だかわからないわ、ごきげんよう。」
「ゆめちゃん、ほんと、ひさしぶりだね~。ずいぶんと成長したね~。ジーッ。コー、フィー。」
裕璃音はゆめの胸をガン見している。
「きゃあ、ごきげんよう!慌てて胸を押さえたゆめ。」
「もう、ガマンできない~、コーフィー!」
さかりのついた犬のように、裕璃音はゆめにむしゃぶりついた。
「いやぁ!」
「裕璃音副会長、そこまでにするのだ。」
「あっ、イケナイ~。ゆめちゃん、ごめんなさい~。」
裕璃音はゆめから離れた。
「目的はこっちだった~。すりすり。」
「いやぁ、なのだ!」
裕璃音は楼里にシフトして、全身でマーキングしている。
「裕璃音副会長、目的を間違ってるのだ!」
「ごめん、つい。うりちゃんから、すりすり。リクエストがあったのか、と勘違いしちゃった~。」
「そんなリクエストしないのだ!」
「そうそう、ここの生徒会にやってきたのは、男女交際禁止を強化するためだった~。うりちゃんを派遣したあとも、隠れてコッソリと不純異性交遊や超不純異性交遊、超絶不純異性交遊が止まないとの報告を受けてる~。だから、校則を一歩進める~。」
「いまよりも厳しく!?」
ゆめと緋景が抗議するように口泡飛ばした。




