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【第一章】第五十部分

楼里は学校吸収統合を廃校プロジェクトとして、スローガンを立てた。

『』分断はグローバルスタンダード。男女交際を含めて貧富格差の拡大、膨張を志向する。」

「いったい何を言ってるんだ?」

ざわつく生徒たちは一様に顔色が真っ青である。しかし、一部には違う意見もあった。

「ええじゃないか、ええじゃないか、勝ち組が総取りする、それが当たり前の世の中だろう。勝てば敗者を支配する。勝者とそれ以外は明確に分断される。人間社会が形成されてからは、それは常に存在していた。気づかないフリをみんながしていただけじゃないのか。」

反論する生徒はいなかった。


楼里がやってきて以来、少数強者による格差社会が始まった。

学校だから表向き平等、しかし学食は年間無料で食べ放題、出席日数、単位は登校状況に拘わらず充足など、強者に大きな優遇措置がもたらされた。  

勝ぢ組と呼ばれる特権階級が誕生していたのである。それはひと握りの楼里信奉者だけ。アナログ魔法からデジタル魔法に改宗、しかし実際にはできない。だから、楼里のメイドとして働くことを厭わなければ優遇された、それは魔法使いとしてのプライド放棄だから一般生徒からはうらやましく思われることはなかった。 

カヂとは火事と家事と鍛冶屋を皮肉った言い方で、火事場のバカ力が必要なメイド=家事という意味だけでなく、特に鍛冶屋のように、ひたすら鉄を打ち続けないといけないという憐れみが込められていた。


一方、楼里とつかさの関係についてである。

楼里は、お兄ちゃん、大好き!としてやってきたが、以後の進展はなかった。

つかさと緋景が公式には交際しているということになっているだけではない。むしろ、それは大した理由にはならず。

つかさが拒否権発動していた。

「おにい」

 楼里がそこまで言いかけた。瞬間、拒否権プラカードをかざすという繰り返し。

それが楼里のストレスとなり、紫水晶学園には極めて悪い影響を与えたのである。



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