【第一章】第二十五部分
「生徒会長は生徒を守ることが大きな仕事のひとつさ。だから、大規模かつ詳細な個人情報も取得している。例えば、80、58、84とか。」
「そのアナグラムはまさか。」
「言った方がいいのかな?」
「言わなくていいです!むしろ、記憶からデリートしてください!い、いやだあ~!」
『ゴロゴロ、ビュー、ゴー!!』
雷、風、火魔法がゆめの回りで同時に巻き起こった。
「こ、これは名高いスーパー野菜人か!魔法は何度か見たことはあるけど、こんな複合技は初めてだな。」
鳴志司は感心して、ゆめをなめ回すように、上から下まで、視線を送った。
「か、会長があたしを見つめてるわ。こんなにうれしいことはないわ。魔法使いで良かったわ!無意識に複合魔法を使ったなんて初めてよ。」
ゆめは派手なガッツポーズで、歓喜を全身で表現した。
「アナログ魔法は世の中からは嫌われてるけど、ボクにはそんな考えはないなあ。魔法の副作用はいろいろ言われてることは知ってるけど。」
「会長!アナログ魔法を理解してくれてるんですね。」
「理解ってほどじゃないけどね。それより、赤空さん、風邪をひかないようにしないといけないねえ。これもアナログ魔法の副作用のひとつかな?」
鳴志司は大仰に視線をゆめから逸らした。
「えっ?・・はっ。まさか!」
ゆめは自分のからだに目線を落とした。
「きゃあああ~!」
安物のメイド服は防火仕様にから遠い衣類である。デジタル魔法ならばこのようなことは起こらない。この場合、デジタル魔法はからだのみに魔法効果があるからである。




