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【第一章】第二十部分

「滝登さん。トイレなら待ってるけど。」

「ワタクシはトイレなど、行きませんわ。行ったことがありません!」

「それは失礼した。表現がストレート過ぎたね。」

滝登家にはレストルームしかないので、緋景は正解を言っていた。さらに緋景は先の行動を脳内模索していた。

「いよいよですわね。観覧車の中で、まずは接吻。し、しかし、つかさ様が接吻に飽きたらず、さらに深い行為に好意を示したらどうするか、ワタクシにはわかりますわ。場合によっては、場所柄もわきまえず、勝負事に至る化膿可能も否定できません。」

観覧車で、コトに行ってしまうようなカップルは、すでに精神が化膿している。

『ガシャン。』

観覧車のワゴンが緋景たちの前で、待ち構えるように停車した。ウサギの着ぐるみを被った係員がめんどくさそうに、案内した。

「次のあつあつカップルの方、どうぞ、中でシコタマ冷めるのだ!」

明白にどこかで聞いたぶっきりぼうな声が響いた。心の底からの叫びは耳に痛いものである。

「滝登さん、中に入ろうか。」

「いきなり中に入れるんですの!?」

「そうだね。入れるというよりは、入るだけどね。」

「は、入りますけど、お泊まりはナシです。あくまでステイです、2時間一本、いや2回戦までですわ!」

「2時間ももたないよ。15分ぐらいじゃないかな。」

「ま、まさか、つかさ様は、早いんですの?ショックですわ!」

「いや、回る時間って、そんなものじゃないかな。」

「ワタクシを回す!?リンカーン大統領ですの~!?」

大騒ぎしつつ、緋景たちはとりあえず、ワゴンの中で向かい合わせに腰かけた。

「き、き、来ますわ。」

(勝負下着の準備は万全。赤いスケスケランジェリー、加えて、キャバ嬢風のウサギがスカートをかるくめくってウィンクしているイラストが前面を制圧しているのです。これを観たらつかさ様はイチコロですわ。オーホホホッ。でもワタクシの初めてが、今から始まると思うと。はあ。)

エロ妄想とハジメテへの思いが交錯している緋景。

「緋景さんは、初めてなのかい?」

(露骨にそんなことを質問してくるなんて、つかさにはデリカシーが欠如してますわ!)と緋景は思ったが、空気を読んで、押し留めた。


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