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爆縮と体温の機知(9)

人間に善悪など無い


人間に善悪など無い

自分の好き嫌いで

固まって散っていく

それだけの存在だ

自らの感情を正当化する為に

創り出したのが善悪だから

それらを道具にして

信頼を勝ち取り

一生を終える


「良い人だった」に付いた好きの塊

「悪い人だった」に付いた嫌いの塊

「本当は」どうでもいい存在の塊

誰かの感情が繰り返して

変わってきた物なんて

今の好き嫌いと

たいして変わらない

使えるものとか

使えないものとか

そんなことは二の次で

好き嫌いの戦いが

僕等の争いだった


自分以外の誰かを嫌いながら

自分以外の何かを好きな自分を

好きでいる

恋人同士が愛し合いながら

何処か一つ足りないのは

性格だとか

感性だとか

自分とは違う記号を

好きになったりするからだろうか

あなたの中にある自分自身を

他人は好きでいるのだろうか


対外的に作られた形は

その人が懸命に作った善であり

それとを比較して

裏側を悪としてしまうには

中心となる部分が弾かれている

仮面と言うには酷く

悪をその者として扱うのも違う

元からあったのか

自分の中で育てたのか

誰にも分からないが

目の前にあるものだけを

僕等は好き嫌いで分けていく


自由である

無邪気である

僕等は

大人と呼ばれる年齢であっても

幼い子供のように切り分けている

切り捨てては価値が無いと言う

理由を付け足せば

大人として振る舞えると勘違いし

論理的であれば

頭の良い人の意見だと

一定の価値と共に崇め奉る

好き嫌いで分けているだけなんて

誰も考えないのだ


人間に善悪など無い

自分の好き嫌いで

時間を過ごし

疑問を挟まずに

笑って死ねれば

それで満足なのだ

幼い子供の残酷さを

笑えないのである

僕等の根本は

身体は成長しても

変わらないのだ









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