嫁 姑
「でもね、雷の日は特別なんですよ」
ハンナが突然楽しそうに笑い出した。
「雷を怖がって、大きくなってもベッドにもぐりこんでくるんです。ふふふ、でね、子供は何て言うと思います?」
ハンナの顔がとても幸せそうだ。
「お母さんが雷を怖いといけないから、一緒に寝てあげるですって」
くすくすと笑っている。
「本当は自分の方が怖いくせにね。でも、そうして、私を守ってくれようとしてるのかなと思うと、とっても嬉しいんです」
ほー。いい話だ。
……って、えーっと、でも待って?
「ハンナは雷平気なの?」
「ああ、そういえば、リーリアお嬢様も雷は苦手でしたね。雷の鳴っていた次の日は、部屋にいつもいませんでしたね」
そう。お父様の部屋に枕を抱えて移動していた。
お父様が亡くなってからは、幸いにして夜の雷の日はない。
あれ、でも、これから雷が鳴ったらどうしよう?
みっともなく怖いと悲鳴を上げるわけにはいかないわよね?
……布団、そうよ。布団をかぶれば大丈夫かしら?音が聞こえないように……。
大丈夫。私は親になるんですもの。いつまでも雷が怖いなんて言ってられないわ。大丈夫。
まぁ、いつ起きるか分からない雷の夜のことよりも、問題は、眠ってしまわないことよね。
「今日もお話いいかしら?」
ふふふ。とってもいいことを考えたのです。
「リーリア様、もちろんです。いつもこうして話をしていただけることがとても嬉しいです」
本当にうれしそうな笑顔をアルバートは向けてくれる。
ああ、なんていいこなのかしら。
領地運営の話なんて聞いてもつまらないという顔をされることも多いのに。
いつも真剣な顔で聞いてくれる。そして、時々目が合うと、とろけるような笑顔で微笑みかけてくれるのよ。
……アルバート、本当に素敵。我が子(予定)ながら、社交界ではきっとモテモテね。
今までは子爵家の四男ということだったけれど、公爵家の養子ともなれば、地位もプラスされ……。
たくさんのお嬢様たちに囲まれるのよね……。
……。
……。
……。あれ?
なんか、ちょっとムカッとするんですけど。
おかしいな。……えーっと、あ。
そう。なんか息子を取られたみたいな気持ちになる母親もいるんですよね。
……。
そうよ、そう。お父様が再婚するかもと聞かされた時もこんな感じだったような気がしますわ。
私の大切なお父様が取られちゃうみたいな気持ちになって……。まぁ、お父様の時は幸いにしてただの噂だったのですが……。
どうしよう。私、ちゃんと、アルバートのお嫁さんになる人と仲良くできるかしら?
……えっと、うーんと……貴族同士の結婚は、政略結婚が多いんですもの。
……す、少しは、私が「ああ、この子なら大切なアルバートを任せられそう」だと思う人を見繕っても許されるわよね?
も、もちろんアルバートがどうしてもこの人と結婚したいといえば、問題の無い子であれば強く反対はするつもりはありませんが……。
ご覧いただきありがとうございます。レッツゴー頑張って書くぞ。8月中には終わりたいぞー。
そもそも、思い付きで唐突に書き始めただけだし。
あー、書いてるとアルバートサイドも書きたいけど、もうみんな勝手に想像できるくらいにはアルバートのこと分かってくれてると信じて割愛するわ。
くぅ。
何度、セリフの後ろにアルバートの気持ちを()でくくって書こうかと思ったことか。
書こうかな?
書いてもいいのかな?
読みにくいかな?
うーん




