ありがとう
「まぁ、多少は殿下にも同情いたしますけれど……どうして、リーリア様は全くわかっていらっしゃらないのか……」
「何?ハンナ、ルイードの何を知っていると言うの?」
「そんなことで諦める王弟殿下ではありませんよ……。きっと、子供には父親が必要だろうとか言い出しますよ?」
はっ。
そうだわ!
確かに、確かに、子供には母親と父親がそろっていた方がいいのかも。
ルイードの言う通りねって、たまにはいいことを言うのねって思うかもしれません。
「ハンナ、どうしましょう。アルバートに父親を作ってあげないといけませんね……」
「いえいえ、リーリア様、王弟殿下に何を言われようと心を動かしてはいけません。よく思い出してください。リーリア様には母親がいませんでしたが、母親が必要でしたか?」
あら?そういえば……。
「時々、私にもお母様がいればいいなぁと思うことはあったけれど、必要だったかと聞かれれば……確かに……」
ハンナの顔を見る。
「私にはメアリーやハンナが……そしてお父様がいてくださったので、いなくても平気でしたわ」
っていうことは。
「ありがとう。アルバートに父親が必要だろうと言われてもきっぱりと否定することができそうよ!」
ハンナが遠い目をした。
「王弟殿下がそれだけで引いてくれればいいですけどね……」
ええ?何?まだ何かルイードは……。
あ、思い出した。
ルイードはアルバートを遠目で見た瞬間に「金のためじゃないのか」と言っていた。
……難癖をつけて、アルバートを認めない方に動くつもりなのかもしれない。
ああ、そうだ。もしルイードが認めてもアルバートが世間から金のためにと後ろ指をさされるかもしれないと思っていたところだった。なんとかアルバートの実家の子爵家がお金に困らないようにできないかしら?
ちょっと調べてみる必要がありそうね。確か少しずつ落ちぶれていったはずで、何代か前は貧乏じゃなかったわけですよね?
「それで、リーリア様はルイード殿下のことを報告にいらしたのですか?」
ハンナの言葉に考え事を中断する。
「ああ、そうだったわ、えーっと、おやつは何がいいかしら?アルバートに尋ねたら何でも言いっていうんです」
「おやつですか?うーん、まぁ、確かに、お腹が膨れれば何でもいい……んでしょうね。子供……とくに男の子はいつもお腹を空かせていると思っておけば間違いないです。チョコレート1粒と、パン3つを目の前に並べてどちらがいいか選ばせたら、間違いなくすごく悩みますよ。チョコレートなんてめったに食べられないけれど、小さな1つじゃお腹は膨れない……と」
アルファポコメント欄にて「男の子のおやつ」情報をお寄せくださった方のおかげでおやつアイデア決まったよ。
……男の子には、パン、芋、おにぎり、カップ麺……およそおやつらしいおやつは不要。軽食くわせとけばいい!
……そうです。……そうなの?ねぇ、ポッキーとかぷっちょとかアイスクリームとかよりおにぎりなの?




