表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
210/253

第43話 不可解な怒り ベリト

  

 ベリトの他者の評価には絶対の基準がある。

 第一は、至高にして偉大なる大帝陛下。全てに優先させるべき、最上の存在。

 第二は、陛下のお子たるリルム・ブルーイット様。ベリトはリルム様の教育係を任命されたときから、この命を懸けても守り通すと誓っている。

 第三は、現在の陛下の妹君たるコユキ・サガラ様。今の陛下の分身にも等しい方だ。守護するのが執事たるベリトの役目。絶対にやり遂げて見せる。

 第四は、ロキ様やベヒモス殿など、陛下から信任を得ている存在達。これは、ベリトにとって、同僚に等しい意味を持つ。

 第五は、陛下の直属の配下であり、陛下が家族と呼ぶ存在達。彼らはベリトにとって、手のかかる兄弟姉妹のような存在だ。だから優先もする。

 第六は、冥界のベリトの直参の配下達。ベリトに忠誠を誓う彼らには最大限報いようと思っている。

 第七は、その他、大勢だ。死のうが生きようが全くどうでもいい、そんな道端の石ころ同然の存在共。

確かにレース達は、陛下が家族と呼ぶ者達だ。だから、ベリトにとってもその生死には一定の執着が存在する。

 しかし、あのズーとかいう傭兵崩れの盗賊は、家族ではなく、むしろ、一時的とはいえ陛下に弓引いた愚か者の仲間だ。死んですっきりしさえすれ、怒りなど覚えるはずがない。

そのはずだった――。


(我は怒りを覚えているのか? あの盗賊の死に?)


 理由は全く見当もつかないが、このマグマのようにグツグツ湧き出る激情に、最も近いのは、怒りのような気がする。

 ベリトは悪魔の王だ。ムシケラ同然の人間の死に一々感銘を受けるように出て来てはいない。だとするとこれは――。


(まあ、よい、今処理すべきは、この目の前の愚者だ)


「白鬼と黒鬼は、仮にも旧世代の鬼の一族だよ。この世界の貧弱な生物にあんなにあっさり滅ぼされるはずが……」


 旧世代か。現代の凡夫共は我らをそう呼ぶらしい。

 実のところ、旧世代も新世代もその潜在能力は大した違いはない。あるのは、ずば抜けて非常識な存在が古代神話の時代(大昔)には、敵と味方に数柱いた。それだけの違いだろう。

 フェニックスは当初、化け鳥の雛にすぎなかったし、オズも元はただの子虎だ。この魔王ベリトとて、無能で醜悪な悪魔の王の配下の軍の一兵卒にすぎなかった。生まれたときからの怪物など、ロキ様とベヒモス殿くらいだろう。

 そう。力、認識、存在そのもの――ベリト達が変わったのは、ある存在との出会いに尽きる。

 要するに、旧世代だからといって、力があるわけでは断じてない。力のほとんどを封じられたベリトを傷もつけられぬ雑魚など、星の数ほどいた。

 あの御方ときゃつが現世に顕現した以上、もうこの俗世は残酷なまでに変貌している。あるのは、あの御方の陣営か、きゃつの陣営か、それ以外の力のない雑魚、それだけだ。もはや、旧世代、新世代の言葉など全く意味をなさない。


 地面を蹴って奴の間合いまで踏み込むと、左手の短剣により、その頸部を両断する。

 瞬きすら許されぬ刹那の間、何が起こったかわからない。そんな表情を浮かべながらも、頭部は地面に落下し、頭部を失った頸部からは血飛沫がまるで噴水のように吹き上がる。

 その首を失った胴体が地面に倒れ込むより速く、両手のナイフで粉々の肉片まで解体し、第一〇梯のスキル――《灼炎》により、塵にまで炎滅する。

 この《灼炎》は、陛下が対雑魚ように好んで使うスキルの一つであり、遠い過去に教授していた至高の技。

 発動者たるベリトが認識し得る限り、望む場所に灼熱の炎を召喚しえる。また、主要四バッドステータス――『毒』、『麻痺』、『眠り』、『混乱』の追加効果のおまけつき。これだけでも十分使えるスキルだが、この《灼炎》の最も特筆している効果は、《灼炎》は、発動者の魔力に依存し、上限が設定されていない事だ。つまり、上限がない以上、今のベリトの魔力を効果的に攻撃力に転嫁し得る。

 レベル69の雑魚など、このように一瞬で、炎滅だ。

 短剣を異空間に仕舞おうとしたとき――。


「ぬ?」


 左斜め上方から高速でベリトに迫る銀色の光を左手のナイフで一閃し、吹き飛ばす。

 何の感慨も浮かばない光術だ。勿論、強くはないし、目を見張るような工夫が凝らしているわけではない。ただのショボい花火に過ぎない。

 攻撃がされた左斜め上、上空を見上げると、殺したはずの銀髪女が浮遊していた。


(幻術か、それとも、分裂系か……)


  今の攻防で、この銀髪女の実力の大半を把握した。

 ――レベル69

 ――物理攻撃G

 ――物理防御G

 ――魔術的攻撃F

 ――魔術的防御G

 ――存在強度G

 ベリトにとっては、まごうことなき雑魚であり、全く危機感を覚えない。とすれば、今のベリトを幻術にかけることなど不可能。ならば、分裂系、もしくは、双子か何かか……。いずれにせよ、この程度の女が何匹いようが《灼炎》で残さず燃やせばいい。


「君、まさか、僕と同じ、超常者(イモータル)?」


 なんだ? こいつの歪なほどの無知さは? 

 確かに、この銀髪女が、今のベリトと対峙できる器ではないことは明白だ。

 それでも、力の解放前のベリト程度には強い。この世界の(ちまた)超常者(イモータル)などでは、相手にすらならないだろう。


(聞き出す必要ができた)


 正直、この銀髪女は視界に入れるだけで不快であり、この身に宿る説明不能な激情のままに滅ぼそうと考えていたが、若干修正を迫られてっしまった。

 もっとも、この女にとってそれが、幸運であるかはまた別問題であるわけだが。


雑兵(ぞうひょう)よ。我が汝に下問(かもん)する。かしこみて、答えよ」

「ぞ、雑兵(ぞうひょう)? この僕をっ!?」

「拒絶するか?」


 ならば、話したくなるようにするだけの話だ。


「五月蠅いっ! 黙れっ! 牛鬼(ぎゅうき)、来なさい!!」


 地面に魔法陣が浮かび上がり、牛の頭部を持つ鬼が銀髪女の地面に顕現していた。


「ニケ、先に呼びされた白と黒はどうした?」


 牛の頭部を持つ鬼――牛鬼(ぎゅうき)は周囲を見渡すと、銀髪女にそう問いかける。


(ほう、多少、歯ごたえのある者が出てきたようだな)


 少なくとも、銀髪女とは存在の格が違う。

 自身よりも圧倒的強者を従わせる。それは、召喚術師共のある意味到達点とさえ言ってよい。


(やはり、ちぐはぐな女だ)


 その一点では、興味が湧いた。まあ、実験動物としての興味ではあるのだが。


(とは言え――)


(マスター)に向かって、その口のききかたは何だい!?」


 顔を真っ赤にして、憤慨する銀髪女――ニケに、牛鬼(ぎゅうき)は心底鬱陶しそうに、右手の人差し指で耳を穿った。


「ふん、もう一度問うぞ。白と黒はどうした?」

「それは……あの役立たず共は死んだよ!」


 有無を言わせぬ牛鬼(ぎゅうき)の問いに、ニケは、悪戯がばれた子供ように口ごもるが、直ぐに癇癪を起したように叫ぶ。


「そうか……」


 顎に手を当て、無言で何度か頷く牛鬼(ぎゅうき)。無視されたニケは、¨ぐぬぬ¨と唸り声をあげていたが、数回深呼吸をすると、ベリトを指さす。


「あの身の程知らずを殺しちゃって!」

「……」


 牛鬼(ぎゅうき)は、ベリトを一目見て、心底呆れたように大きな溜息を吐く


「何をしてるんだよ! 早く、殺しちゃって! 旧世代の中でも君は将の器を持つものだろ?」

「無理だな」


 無言で瞼を閉じ、大きく首を左右にふる牛鬼(ぎゅうき)


「僕の言うことが聞けないというの?」


 ニケは、空中で器用にも地団太を踏む。


「命じられたらやるさ。それが契約だからな。だが、一つ教授しておいてやる。お前はもう少し世界というものを知った方がいい」


 同感だな。ベリトの攻撃を凌ぎ、これほどの存在を従わせる。この女、まるで、乳飲み子を無理やり完全武装させたような印象を受ける。


「それで、汝らは我と戦うのか、服従するのか?」


 銀髪女は、ベリトを怒らせた。もはや、謝罪により免罪される一線を越えてしまっている。


「戦うに決まって――」

「すまないな、超越者よ。我の主人は聊か、無知で愚かなのだ。見逃していただけないだろうか? この通りだ」


 牛鬼(ぎゅうき)が姿勢を正すと、深く頭を下げて来る。


牛鬼(ぎゅうき)、何を勝手にっ!!」


 憤慨するニケを意にも介さず、牛鬼(ぎゅうき)は頭を垂れ続けた。

 中々気概のある奴。だからこそ、わからぬ。この程度の頭の弱い餓鬼風情になぜ従う? 術による強制力というだけではあるまい。


「断る」

「そうだろうな……」


 牛鬼(ぎゅうき)は、再度大きく息を吐き出すと、右手に斧を顕現させ、身を屈める。

 中々の面構え。この手の猪武者、ベリトは嫌いではない。


「そ、そうだよ。僕の言うことに素直に従っていれば――」

「ニケ、少し黙ってろっ!!」

「ひっ!」


 牛鬼(ぎゅうき)の怒号に、ニケは小さな悲鳴を飲み込んんだ。

 この猪武者は、生粋の戦士だ。なればこそ、ベリトとの間に横たわっている決して抗うことのできない深い力の溝を理解していよう。

 ベリトの中に渦巻く不可思議な感情。そして、この程度の薄っぺらな存在に忠義を尽くす猪武者。全てが不条理で、説明が付かない。そんな中、牛鬼(ぎゅうき)が土煙を上げつつ、疾駆し、結果の分かり切った戦闘は開始される。



 ベリトの頸部を切断せんと、高速で横凪に払われる牛鬼(ぎゅうき)戦斧(せんぷ)を左手の短剣で逸らし、弾く。

 同時にベリトの鳩尾目掛けて爆風を纏って振るわれる牛鬼(ぎゅうき)の左拳を右手の短剣の峰で受け流す。

 袈裟懸け、横凪、垂直脳天振り下ろし。見事な魂の籠った一撃を両手の短剣で、全て逸らし、弾き返す。


「何やってるんだよっ!! 早く倒しちゃえよ!!」


 上空から降り注がれる叱咤の声。


「愚かな主人を持つと大変だな。汝に同情する」


 今も滝のように汗を流しながらも、戦斧を振るう牛鬼(ぎゅうき)に、素朴な感想を投げかける。


「わかるか?」

「ああ、我も嘗ては似たような境遇だったのでね」


 陛下に仕える以前、ベリトの主人であった悪魔の王は、配下を駒としか見ぬ愚者であり、同胞達はまるで塵のように無意味にもその命を散らしていった。そう。ニケによって使い捨てにされたあの白鬼と黒鬼のように。


「それは奇遇だなっ!」


 歯を食いしばり、戦斧により、嵐のような連撃を加えて来る牛鬼(ぎゅうき)に、ベリトは目を細める。


「お前が望むのなら、投降を受け入れるが? その際、あのニケ(愚者)との契約など我が解除してやる」


 牛鬼(ぎゅうき)は、口端を上げると――。


「ありがたい申し出だ。だが――断わるっ!!」


そう叫ぶと、戦斧をベリトの脳天に叩き下ろしてくる。


「理由は? 恩義でもあるのか?」


 難なく戦斧を逸らし、そう端的に尋ねていた。本来、ベリトは、(羽虫)になど一切の関心がない。なのに、このとき、どうしてもこの武士(もののふ)の心が知りたくなっていたのだ。


「儂に勝利したら教えようっ!」


 ようやく、牛鬼(ぎゅうき)のこの無謀な特攻の意図が見えてきた。

 要するに――。

 

「そうか、ならそうさせてもらう」


 戦斧ごと右腕を切断し、牛鬼(ぎゅうき)の左わき腹を蹴り上げる。

 クの字のまま、砲弾のように一直線で、牛鬼(ぎゅうき)は樹木をなぎ倒しながらも吹き飛んでいく。

 瞬時に移動し、吐血をしながら立ち上がろうとする牛鬼(ぎゅうき)の胸部を踏みつける。

 巨大なクレーターが生じ、牛鬼(ぎゅうき)の肉体を地面深くめり込ませる。


「さて、話してもらおう」


 牛鬼(ぎゅうき)は、牛の口角上げ――。


「我らがお嬢様は、召喚師としての才能はあるが、どうしょうもなく、我儘で、自己中で、救いようがないほど世間知らずだ」

「そのようだな」


 ニケを語る牛鬼(ぎゅうき)の言葉には、先ほどまでの他人に向けられるような音調ではなく、奇妙な熱があった。


「あれでもな、つい最近まで、白と黒が傷つくのが嫌で、ずっと炊事のみをさせていたのだ。滑稽だろう? 戦闘しかとりえのない我らにだぞ?」


 白と黒とはあの白鬼と黒鬼のことだろうか。悪寒がする。これ以上、詳しく聞いてはいけない。そんな気がする。なのに――。


「その割には、やけに簡単に使い捨てにされたようだが?」


 ベリトは疑問を口していた。


「忘れるのさ」

「ぬ?」

「少しずつ、ジワジワと忘れていくんだ。絆も思い出も、全てな……」


 牛鬼(ぎゅうき)の額が割れて、血飛沫が撒き散らされる。

 

「汝?」

「白と黒の死でも何とも思わなくなってしまった。おそらく、儂も時間の問題だろう」


 自信の肉体の変貌を異にも解せず、牛鬼(ぎゅうき)は意味不明な言葉を紡ぎ始める。


「何のことだ?」

「そんなのは真っ平ごめんだ。だから――」


ベリトの疑問にも、答えもせず、顔を悲痛に染めながら――。


「あいつを開放してやってくれっ!!」


 そう叫ぶと、牛鬼(ぎゅうき)は奥歯を噛みしめる。刹那、牛鬼(ぎゅうき)の肉体は冗談のように霧散し、破裂した。


「え? ぎゅ、牛鬼(ぎゅうき)?」


 肉片となった牛鬼(ぎゅうき)を視界に入れ、ニケの顔から急速に血の気が引いていきカタカタと全身を震わせ始める。


「嘘だぁ……」


 ニケは両手の掌で両頬を抑え――。


「ぎゅ、ぎゅ、ぎゅう、きききき……」


 獣のような絶叫を上げて、掻きむしり始める。爪により、頬の皮膚が破け、真っ赤な肉が露出する。口から泡を吹き、遂にグルリと白目を剥く。

 そして、浮遊したまま、俯きボソボソと呟き始めた。


『――コード331。牛鬼(ぎゅうき)の離反を確認。

――ニケの精神的負荷が許容値を突破しました。

システムを正常に回帰させるため、掃討モードに移行します』


 先ほどの人間味のある声とは異なる無感情な機械のような声。

 突如、ニケが顔を上げる。


「っ!?」


 ニケの両方の瞳は、真っ黒平坦に塗りつぶされ、タール状の涙を垂れ流していた。

そして、予定調和のごとく、初めから存在していたかのように次々に湧き出てくるニケ。


(違和感の正体は、これか)


 湧き出て来るニケのレベルは82。みたところ、存在の強度に差異はない。全て同じニケ。

 ようやくベリトは理解した。こんな非現実な現象を実現できるものなど限られている。偉大なる陛下ときゃつだけだ。

 そう解すれば、牛鬼(ぎゅうき)の不自然な態度も、ニケの一連の歪さも全て説明がつく。

 何より、この他者の最も純粋で触れられたくはない箇所を易々と引き千切るその所業は、嫌というほど過去に味わった憤怒であり、憎悪であり、そして、絶望でもあったから。


「きゃつだ……」


 口から出たのは怨嗟の声。

 矮小で姑息な人間を唆し、ベリト達から至高の主を奪った憎むべき敵。陛下と共にいた期間は、瞬きをするほどわずかな間であったが、ベリト達は幸せだったのだ。

 きゃつのせいで、天族の仲間達は死に、ロキ様は姿を消し、復讐鬼と化したベヒモス殿は、日々荒んでいった。そして、遂にベリト達はあの冥界の最下層へと退避するのを余儀なくされたのだ。

 何よりも、きゃつはあのお優しいリルム様を悪逆の道へと引きずり込んだ。それだけは絶対に教育係であったベリトの誇りにかけて許すつもりはない。


「《傲慢》……」


 口の中に滲む鉄分。それは、久しく味わったこともない屈辱の味だった。

 ベリトのスキルをもってすれば、この腸の煮えくり返るような憤怒に身を任せ、ニケを滅ぼすのは容易い。しかし、おそらく《傲慢》の目的はベリトにニケを滅ぼさせること。それをもって完遂する。奴はそんな奴。

 そして、今のこの時点でベリトとニケがやり合えば、カルウイッチの村の村民は残さず息絶える。


(我一人では不可能か……非常に不本意だが)


「オズ、村人達を頼む」


 振り返りもせず、背後の小虎にそんな依頼をする。


「わかってるの。あちち、あれぶっ殺すの」


 全く現状を認識していない脳筋(オズ)に、軽い眩暈に襲われながらも、話の分かりそうなバフォメットに視線を向けると、大きく頷いてくる。

 やはり、この宰相がいないと、オズとは会話すら成り立たない。配下からすれば、頭痛い事をこの上ないはずなのに、フェニックス同様、なぜか部下からは非常識なほど人望がある。


「オズ様、陛下の命は村人達の保護ですよ。任務を無事遂行できれば、陛下もお喜びになります」

「陛下が? ナデナデしてくれるの?」

「もちろんですとも」


 バフォメットの言葉に、満面の笑み浮かべると――。


「あちち、あいつら助けるの」


 村人達へと駆けていく。

 オズ軍は、トップの脳筋(オズ)本人以外、非常に優秀だ。任務は滞りなく遂行することだろう。


「さて、邪魔者(足手纏い)は排除した。それでは始めようか」


 ベリトは、抑えつけていた()の枷を外していく。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ