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僕たちが過ごした青春  作者: 劉蓮
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第2回 自己紹介

僕は今、中学一年生。今日は正式入部で、三年生の部長に集められているところ。

正直な話、ワクワクが止まりません。

僕は勿論男子バスケットボール部に入部した。知り合いが全くいなくて、少し緊張気味。

僕以外にも、四人の一年生がいる。背が高い人、目付きが悪そうな人、元気そうな人、クールで冷静そうな人だ。

部長の新垣(にいがき) 凌平(りょうへい)さんが体育館入ってきて、それに続くように他の部員も入ってくる。僕は一番に「こんにちは」と挨拶をした。この部活は、三年生が五人と少なく、二年生が十人と少し多い。

凌平さんが、僕たちの前に立って挨拶をした。

「部長の、新垣凌平だ」

それに続いて、

「副部長の東雲(しののめ) (りん)。よろしく」

と言った。僕たちは気を付けをして礼をした。

凌平さんが僕たちの顔を見渡すと、笑顔で僕たちに言った。

「まず、自己紹介をしてもらおうかな。名前、身長、出身校、ミニバスやってた人は、ポジションもよろしく。じゃあ、君から」

指名された人は、クールで冷静そうな人だった。その人は一歩前に出ると礼儀正しく一礼をしてから口を開いた。

「四ノ(しのみや) 青波(せいは)です。身長は一六五㎝、出身校は第三小学校です。ポジションはF(フォワード)でした」

一礼をして、後ろに下がった。

第三小学校。確か、優秀なFの選手がいると聞いた事がある。その人も今年で中学生だと聞いたから、もしかして青波くんかもしれない。

青波くんもミニバスをやっていたらしい。僕は一度も見たことがないけど。

続いて、隣にいる背が高くてチャラそうな人が一歩前に出た。

夜宮(よみや) 新一(しんいち)です。一七〇……いったかな?出身校は六花小学校。ポジションはC(センター)です」

一七〇㎝と聞いたとたん、僕の背丈が恥ずかしくて堪らなかった。

「はいはーい!俺は(ひいらぎ) 奏多(かなた)。身長は一六〇㎝で、出身校は新ちゃんと同じ。ポジションはSG(シューティングガード)

六花小学校は、県大会ベスト(エイト)だと聞いた事がある。そんな小学校の人たちが、しかも二人来るとなるとすごいことだと思う。

僕の隣に、目付きが悪そうな人がいる。その人が一歩前に出た。

九条(くじょう) (るい)。身長は一六八㎝。出身校は橘小学校で、ポジションはPF(パワーフォワード)

ヤバイ。橘小学校って、去年県大会優勝して全国行ったチームじゃん。

僕は善心から鳥肌がたち、首筋が寒気で凍りそうになった。まさか優勝校の人がこんなところに居るなんて想像もつかなかったから。

次は僕の番だ。息を整え、深呼吸をすると、一歩前に出た。するとみんなの目線が僕に集中し、ものすごい緊張感に包まれる。

高瀬(たかせ) 碧波(あおは)です。一四六㎝。出身校は三日月小学校です。ポジションはPG(ポイントガード)でした」

一礼をして、後ろに下がった。緊張が解け、開放感に包まれた。自己紹介は、やっぱり苦手だ。

みんなよりも身長が低く、なぜか浮いている感じがして嫌だった。

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