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第百二十四代黒王 黒本雄志
黒本、そこは黒本人と言われる民族が住む土地。黒本人は非常に好奇心が旺盛で勤勉で、国民一人一人が一人の為に、みんなの為にという不思議なくらい全体主義を保つ人種である。そんな黒本の王として君臨しているのが、第百二十三代黒王、黒本源三郎、彼は国民への食糧配給を潤滑に行う制度を確立し、貴族制の廃止、何かの事業を行うと国から三割の補助金を出すなど、黒本の近代化に一役買った人物である。
そして、その黒本源三郎の死後、第百二十四代黒王になったのが――
「今日から私が第百二十三代黒王、黒本源三郎の黒王の位を譲り受ける黒本雄志である。父の望んでいた黒本の近代化政策に私は全力を尽くそう!」
国民の歓喜に近い声が響き渡った。
第百二十四代黒王、黒本雄志、最高の黒王と呼ばれた男のはじまりである。