電柱と光と虫と。
家の前の電柱に街灯がついている。
煌々と照るそれは、道と僕の部屋と僕の影を剥いでくる。
街灯の周りには、いろいろな虫が飛び交っている。
大きい虫、小さな虫。飛び方も様々で、個性豊かな虫たちが、光に群がっている。
人はその虫を気持ち悪いと言うけれど、彼らは僕たちと何ら変わりはしない。
僕たちだって、光を求めてる。
明日に対して、未来に対して、希望の光を貪欲に追い続けている。
愛を求めて、力を求めて、夢を求めて。
だから、僕たちも彼らと同じ、光求める虫なんだ。
社会にとって、世界にとって、地球にとって。
僕たちは矮小な害虫でしかないのだろうから。