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呼び名を付けられた8人

「休憩の後、トーナメントはトラブルもなく進んでいった まる」

「サキは誰に対して喋っているんだ?」

「気にしないでくれ、たまにあぁなるんだ」

「そういうことならば、了解した」

「次辺り、もう一回ユイカいっとく?」

「うっ……いや、もうちょっと待ってくれ。心の準備が……」

「じゃ、またいつかね」

果たしていつぐらいが良いだろう。

「そ、そろそろでしょうか」

シキが呟いたのを聞いて、わたし達は司会の声を待った。

すると、


 さぁ! 次はいよいよ準決勝だ!


 ここで、準決勝まで進んだ四組、8人の紹介をしておくぜ!


 まずは、番号2番!


 その一突きに痺れて、膝を付いた者数知れず!

 一突の騎士 ヒカル選手!


 なんとここまで無傷! まるで攻撃が見えているかのようだ!

 かわし身撫子 ミミ選手!



 続いて、番号9番!


 いざ戦闘となった時の豹変ぶりは、味方さえも驚かせる!

 狂いし切り裂き魔 マキル選手!



 見た目からは想定出来ない攻撃力と、変幻自在な行動制限で翻弄する!

 慌てた案内人 シキ選手!



「……なぁ、今のなんだ?」

「さ、さぁ、私達の呼び名のようだったが」

「あ、慌てた案内人なんて、ヒドいです」

「ほらユイカ、次はわたし達だよ」



 最後に、番号16番!


 当たれば打撃、しかし当たらなければ爆発な、回避不可能な攻撃!

 爆裂拳を持ったドール ユイカ選手!


 距離という概念を持たないかのような瞬間移動から繰り出すカウンターが、多くの選手を地につけた!

 距離無しインファイター サキ選手!


 以上、8人だ!


「凄いねユイカ、爆裂拳を持ったドールだって」

「おぉ、でも爆裂拳てのはまぁ分かるが、ドールって何だ?」

「恐らくだが、ユイカの見た目だろう」

「あ、あたしも、そう思います」

なるほどー、そう言われてユイカを見てみる。

腰まで届く長い金髪に、いわゆるゴスロリの服。さながら西洋のお人形……ドールに見える。

ヒカルやシキ、ミミとマキルさんに付けられた名前もしっかりと皆の特徴を捉えてあるし、さすがは大会中ずっと大声で司会をしてるだけあるということなのかな。

「まぁ、アタシのはここを出たら使えなくなるけどな」

確かに、ここではバラバラだけど、外では黒い紐で繋がれて、2人組の参加者という通り名があるからね。


 さぁ! 続けて準決勝の組分けをするぜ!

 今名前を呼んだ8人はしっかり聞いておいてくれよ!


「8人、か……」

「ま、分かってたことだけどね」

今呼ばれた8人、つまりわたし達とヒカル達とシキ達ともう一組の四組で、わたし達は必ず戦う形になった。

「で、出来れば、ユイカさん達とは戦いたくなかったのですが……」

「そうだな、私もユイカ達やシキ達と戦うのはそこまで気が乗らない。だがしかし、一つしかない席をかけてここまで戦ってきたのだ、相方であるミミにも悪いし、そんなことは言っていられない。決まってしまったのならば、全力を出すだけだ」

「ヒカルの言う通りだぜシキ。ここまで勝ち残ったんだからよ、後悔無いようにバトルしようぜ、な」

「ユイカさん……は、はい。出来る限り、頑張ります」

「ま、それでも勝つのはアタシだけどな」

「いや、あの時のようにニ対一ではなく、その上ユイカも私達と同じ条件だ。勝敗はやってみなくては分からない」

3人の会話を聞いていると、再び空から司会の声が聞こえてくる。


 さぁ! 組み分けが完了したぜ!


その言葉にユイカ達は会話を止めて視線を空に向けた。

わたし達は16番。その相手が2番ならヒカルとミミ、9番ならシキとマキルさんが対戦相手だけど。

結果は、


 まずは! 番号13番と16番!


 次に、番号2番と9番だ!


そのどちらでもなく、代わりにヒカル達とシキ達の対戦が決定した。

「なるほど、どうやらユイカ達と戦えるのは私達のどちらかだけになるようだな」

「そ、そうみたいですね」


 なお、対戦順は今言った通りにやるぜ!


つまり、わたし達が先に戦うってことだ。

「ヒカル達と戦うためにも、絶対に勝とうな、サキ」

「うん。ところでさ」

「何だ?」

「対戦相手の人、何て名前だったっけ」

ヒカル達の紹介をしてこっちで話してる間に言っちゃったから聞き逃してたんだけど。

「えっと……何だったか」

「すまない、私も聞き逃してしまった」

「あ、あたしもです……ごめんなさい」

「そっかー」

まぁ自分達の呼び名に困惑してたしね。

「どうして気になったんだ?」

「だってさ、わたし達の特徴から付けられたような呼び名でしょ? もしかしたら相手の能力が分かるかもなーって思って」

「確かに……ちょっと待てよ」

あ、そういえば能力が分かるかもしれないってことは。

「その通りだとしたら、サキとユイカの能力があちらには知られてしまったのだな」

「そそ、それって、ユイカさん達が不利になるんじゃ……」

「かもな。でも、関係無ぇ」

ユイカは右手をグー、左手をパーで胸の前でぶつけた。

「偶然聞き逃したが、あっちの呼び名も言ったんだ。なら条件は同じだ、それに聞いただけで相手の力が分かるとは限らないだろ」

確かにそうかも、良い例がミミだ。

かわし身撫子と言われても、避けるのは避けるだけだし。今までミミ、手刀だけで勝ってきてて想い形見みたいな物を一度も見ていない。

そう考えると、同じ拳で戦ってるわたし達も想い形見を見せていないというところは同じだ。アレだけ分かりやすく使っているけど。

「とにかくアタシ達は勝つために戦うだけだ。相手の力は対峙すりゃ分かる、行くぞサキ」

「はーい」

「健闘を祈っているぞ」

「が、頑張ってください」

ヒカルとシキに見送られて、わたしとユイカは舞台へと向かった。




相手の力、というかそもそも名前が分からないという問題は、舞台の上がったらあっさりと解決した。


 さぁ! 準決勝第一試合!


 番号13番!


 空から降り注ぐきらめきに、相手は見とれて倒れていった!

 輝く星のシューター キララ選手!


 その手を真っ赤に染めた時、それは相手が真っ青になる合図!

 透明な色付け師 アカナ選手!


司会の声が、またわたし達の紹介をしたからだ。

ただ、


 番号16番!


 当たれば打撃、しかし当たらなければ爆発な、回避不可能な攻撃!

 爆裂拳を持ったドール ユイカ選手!


 距離という概念を持たないかのような瞬間移動から繰り出すカウンターが、多くの選手を地につけた!

 距離無しインファイター サキ選手!


 以上の4人だ!


「とんだ取り越し苦労だったね」

「あぁ……けどよ、今の聞いて、何か分かったか?」

「うーん……何となく?」

わたしは前にいる対戦相手の2人を見た。

どちらもわたし達より年下に見える、女の子の2人組。

「すーっごいねアカナちゃん! キララ達に名前が付いてたよ!」

ショートカットの髪と大きな声で元気いっぱいに見える女の子が、キララという選手。

空から降り注ぐきらめきだから、上から何かが降ってくる攻撃方法何だと思う。

「キララ、落ち着いて」

ボブカットの髪に落ち着いた口調のクールっぽく見える女の子が、アカナという選手。

色付け師というのが、クロみたいに何か白の方法で色を付けることで攻撃とするのかもしれない。

どちらにせよ、相手の力はよく分からなかったのだった。

「まぁどっちだって関係ねぇ。戦って勝つだけだ」

「そうだね」


 さぁ! 4人とも準備はいいか!?


「はーい!」

空の声にキララ選手が空に向かって返事をすると、わたし達の方を真っ直ぐに見てきてぺっこりと頭を下げた。

「よろしくおねがいします!」

「……します」

隣のアカナ選手も遅れて頭を下げた。

「あ、どうもこちらこそ」

「え、おいサキ……」

それにつられてわたしも頭を下げ、ユイカ1人頭が高くてちょっと困って、

「あー……よろしくな」

考えた結果、ユイカも頭を下げたのだった。


 挨拶は終わったか! それじゃあ始めるぜ!


「よし、行くぞサキ」

真っ先に頭を上げたユイカが構え、わたしはそれに背を合わせて構えた。

「よーし、がんばるよー!」

「油断しないように、あの人達強いよ」

キララとアカナも、それぞれ臨戦態勢に入った。


 準決勝第一試合……スタートだ!



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