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最初の最後でも爆発

ヒカルとミミが戦った初戦以降、着々と勝負は続き、シキ達も勝利を収めて。

そしてようやく、


 さぁ! 一回戦もついに最後だ。残るペア番号16番と5番は闘技場の真ん中に集まってくれ!


「わたし達の番だ」

「やっとか、待ちくたびれたぜ」

わたし達は呼ばれた闘技場の真ん中、舞台へと向かう。

その途中、ヒカルとシキに出会った。

「ユイカ、サキ、ようやく出番だな」

「が、頑張ってください」

「うん、ありがとー」

「ん? お前等、相方はどうしたんだ?」

そういえば、2人共ペアの人いないな。

「ミミはずっと舞台を見ているぞ」

「ま、マキルさんは戦いが終わった後、風に当たってくると言ったきり見ていないです」

マキルさんとは、シキの相方の立ち鋏を持った女の人だ。

マキルさんは対戦相手が動けない(シキの標識で止められた)のが分かったら、喜んで鋏で切りまくって。終わった(その姿を見てシキは全く動かず相手は止められたままでマキルさんが切り刻んだ)後、息切れてたからかなり興奮してたのかも。

「時にユイカ、あの爆発の原因は分かったのか?」

「あぁ……あのおかげで何となく、分かった気がするんだ」

さっきは待ちくたびれたって言ってたけど、実はあの爆発を見て以来ユイカは能力発動の条件探しをじっくりやっていた。わたしもシキとマキルの戦いを見に行った時以外は一緒に手伝ってて。多分、ユイカは分かったらしい。

「それを今から、試してみるところだ」

わたし達は舞台の上に並んで立った。前には男の人2人、5番のペア。


 揃ったな! ではこれより、一回戦最後のバトル開始だ!


空間に響く声が途切れて―――


 スタートだ!


「よし、行くぜ!」

気合いと共にユイカが飛び出した。少し遅れてわたしも後に続く。

相手の2人はヒカル達の初戦のように、手にそれぞれ思い形見を持ってわたし達が近づくのを待っていた。先にたどり着いたのはもちろんユイカ。正面に立つ男の人へ拳を放った。

高速の右ストレートが男の人の腹に直撃し、後ずさる相手にユイカは左手を前へと伸ばす。

ただし、その場から動かず、本当に手を伸ばしただけ。もちろん到底届く訳なく、ただ前に手を出しただけで、


手の前で爆発が起こり、男の人が巻き込まれた。


「よし! 成功したぜ!」

「おー」

隣で爆発した人を見て相方の人が焦りだしたので、わたしはのんびりユイカへ近づいた。

「スゴいね、どうやったの?」

「あぁ、どうやらアタシの発動条件はサキのと真逆らしい」

「真逆?」

ユイカは手をグーパーしながら語った。

「相手に届かない。それが爆発発動の条件だったんだ」

あーなるほど、だからあの時も。

「最初に爆発が起こった時も、アタシの手は壁に阻まれて包丁には届かなかった。その時知らない内に条件を満たしてたんだ」

「でもそれって、強すぎない?」

つまり拳より強力で長いリーチを持ったってことだ。

「ここ限定だからな、ハカセがサービスしてくれたんじゃねぇか?」

そっか、そういう考え方もある。

「そんじゃま、発動条件も分かったところで」

「あぁ」

揃って見た向こう側では、立ち上がった男の人と相方が揃って思い形見を構えていた。

「いくぜサキ、目指すは優勝。そのための第一段階だ」

「うん」

同時に前へと飛び出す。お互い狙いはさっきと同じだ。

わたしの前には手になんかよく分からない刃物を持った男の人。刃物は小さめで、近づいても大丈夫。

素早く前に立って、攻撃せずに立ち止まる。互いに動かず見ていると、男の人が先に行動に出た。

刃物を刺すように突き出す。その軌道を見て回避し、カウンターで左フックを脇腹に当てた。

これで、わたしの発動条件が揃った。

思いっきり後ろに下がって、ふとユイカの方を見る。

「おらぁ!」

まさになタイミングで右ストレートを肩に当て、少し下がった相手に向けて右手を開いて、届かせない。

瞬間、爆発が相手を巻き込んだ。

すっかり使いこなせてるなー。

と、わたしも戦わなくちゃ。

でも前にいる男の人は向こうで起こった爆発に目を奪われていて、わたしを見ていなかった。

よし、今がチャンス。

わたしは足に力を込めて、一歩前へと走って……次の瞬間には男の人の寸前にまで駆け寄っていた。

爆発に驚いていた男の人は今度はわたしに驚いて、慌てて思い形見を振るってきた。

さっきよりも分かりやすい軌道で、わたしは軽々と回避して、再びカウンターを放つ。でも今度は、強力なハイキックを相手の顎目掛けて……



 おーっと! 早くも一回戦最終戦が決着だ!


 最終戦を征したのは……ペア番号、16番の2人だ!


 ではこれから! 数分の休憩の後に二回戦を始めるぜ!


 因みに負けたペアの人達は、ここから出て行っても構わないし、最後まで観戦していってもいいぜ!


 それじゃあ! 休憩の時間だ!




休憩に入る時も、あの司会は元気だった。



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