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第2話 社畜男、初めてのバトル!

俺、置田蒼司が壮絶な(?)バトルを繰り広げている頃、俺が先程までいた付近にて。

「あれぇ?この辺のはずなんだけどなぁ…」と呟きながら何かを探している様子の少女のような見た目の子がいた。

ピンク色の髪に白のワンピースのような装いで、手にはスマホのような物を持ちフワフワと宙に浮いている。

うん、これが作者の想像力の限界なんだな。

「オキタソウジ、5月30日26歳にて没。男性だったよねぇ…」と言いながら手にしてるスマホのような機械を見ながら辺りを探していた。

「おかしいなぁ、まだここに来た反応からそんなに経ってないし、普通ならまだ目覚める前よね…」と、不思議そうな顔をする。

すると、彼女の目の前を1匹の野ウサギがものすごい速さで通り過ぎる。

「ウサギ?何かから逃げてたような?」

彼女はウサギが来た方向へフワフワと向かっていった。

しばらく進んで行くと、突如その光景は彼女の目の前に広がった。

「死にかけてるぅぅぅ!!!」


そう、俺は勢いよくこのスライムと思われるこの魔物に飛びかかっていったがサッと避けられてしまい、その後俺を敵と認識したのだろうか、バッとゼリー状の体を広げながら俺に飛びかかってきた。

(大丈夫!こいつの一撃くらい痛くも痒くも…)

広げた体でそのまま俺の顔面に飛びついてきてそのまま俺の首から上を全て覆った。

「モガガガガガ」苦しい。

こいつはこうやって獲物を捕食してるのだろうか…

「でも甘いぜ、スライム!俺は水中で3分は息を止めたままいられるんだ!その間にお前に何かしらダメージを…」と思ったのだが、顔が熱い。

(あ、これ溶かしにきてる?)

俺が何かしらのダメージを受けているようだ。

俺、、捕食されてる。

「あぁ…どうしよう」と謎の少女はオロオロしている。

(せっかく異世界に来たんだ。こんなとこで殺られてたまるか!)

と俺は立ち上がった。

うっすら目を開けると、スライムの体は多少透けているせいかほんのり周りが見える。

「これだ!」

俺は前屈姿勢になり木に向かって猛ダッシュを始める。

そう、このままスライムを木に打ちつけてダメージを与えようと試みたのだ。そして、、、木に打ちつける直前だろうか、危険を察知したスライムがバッと俺の頭から離れた。

「ゴッ」と鈍い音がする。全力で頭から木に激突したのだ。

結果俺1人だけがダメージを負う。

「クッソー!スライムめ!!俺じゃなかったら気絶するところだったぞ!」とスライムに喚き散らす。

(この人どうやったら気絶するのかな…)

少女は不思議そうな顔をしている。

スライムは未だ戦闘態勢。「何かないか…」

足元に目をやると、「これだ!」石を拾ってスライムに投げつけた。

「…………」

石はスライムの頭上を通過。どうも、ノーコンです。

「このやろーーーーー!!!!」俺は目の前にある石を拾っては投げてを繰り返す。すると1つの石がスライムめがけて飛んでいく。「よし!」とガッツポーズ、、しかし、

「ばいーん」

石はスライムの体に弾かれる。

(わかる、、俺にはわかるぞ)

うん、今の石でスライムはキレたようだ。

次の手は何かないか周りを探そうとすると、

「あのぉ?」と少女に声をかけられる。

「とりあえず…逃げた方がよくないです?」

激しく同意。俺は少女の手を引き全力で走り出した。

「ちょ、、ちょっと!?」少女は困惑。

俺は後ろも振り返らず全力で逃げた。どうやらあのスライム足は速くないようだ。

我を忘れて走り続けること数分、もう大丈夫だろうとそこで足を止めた。

「ゼェゼェ…うぷ」疲れた、とにかく疲れた。

「とりあえず何とか逃げきれたかな」と安堵する。

「危なかったですねぇ。あのままだとやられちゃうところでしたね」と少女は言う。

「ああ、本当にヤバかった。まさか初心者が初めて出会うモンスターが倒せないなんて…」

「初心者?はて?」と少女は不思議そうな顔をする。

「だってさ、冒険の始まりってまずはスライムとかお城の周りの弱いモンスター倒して金貯めてレベル上げてってのが普通だろ?」と言い放つ。

(どうしよう…この人何言ってるかわからない)

少女は困っている。

「ところで、オキタソウジさん?」

「ん?」

「何で先程は武器を持って戦ってなかったのですか?」と少女に問いかけられる。

「武器?武器ったって目が覚めたらいきなりここにいたんだし、今あるのはこのカバンくらいかな」

そう、俺は会社帰りだった為手に持っているのはこれだけだ。

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!」と俺は声を上げる。

「えぇ!?何なの?」と驚く少女。

「俺の弁当がない…奮発してちょっと高いの買ったのに」

(どうしよう…ホントにこの人何言ってるかわからない)

少女は若干引いている。

「そうじゃなくて!あなた伝説級の剣士ですよね!?何で何も持ってないんですか!?」

「は?」こいつは何を言ってるんだろうと思った俺。

「あなた、オキタソウジさんよね?」

「うん」

「26歳?」

「うん」

「5月30日に亡くなってるのよね?」

「あー、確かに5月30日だったな」

「オキタソウジさんはニホンという国でシンセングミという部隊で活躍した伝説の剣豪で…」

「ちょ!ちょ!ちょ!ちょっと待った!」

「え?」語りを止める少女。

「確かに俺のいた世界の日本って国に沖田総司って歴史上にいたけど」

「でしょ!でしょ!だから…」

「じゃなくて、、俺もオキタソウジだけど置田蒼司。沖田総司とは違うぞ」

「え?」少女は目を丸くしている。

「同じ名前ってだけだ。俺は剣術どころか人殴ったこともないぞ」

「え?え?」少女は焦り始めた。

「だって26歳で5月30日に亡くなったって…」

「偶然同じだったんだな、俺も初めて知ったわ」

「ま、まさか、、」少女の言葉に首を傾げる俺。

(間違えたぁぁぁぁ!?)

少女の顔は青ざめている。

「ところで、さっきから普通に話してるけど…お前誰?」

「今頃かいっっ!!!」割と普通に長い会話をしてたであろうから至極当然のツッコミである。

「私はリリムと申します。今この世界では先程のような魔物が大量発生し、さらに凶暴化していて」とリリムと名乗る少女が語り出した。

(こ、これは!?このシチュエーションは!)

俺の胸は高鳴った。憧れイメージしていたシチュエーションだったからだ。

「それで…」と少女が話を続けようとすると、

「この世界を救うために、異世界から選ばれし者をこの世界に呼んでこの世界を救ってもらおうってことでリリムは女神様に言われて俺を迎えに来て、これから俺と共に魔王を倒す旅に出るってことだな!?」と目を輝かせながら俺はリリムに向かって言い放った。

「え、えーと確かに私は女神様よりオキタソウジさんを迎えてお手伝いをするように仰せつかりましたが」

「だよな!だよな!これからよろしくな!!リリム!!」

と、握手の手を差し出す俺。

「えーと、、少々お待ちくださいね?」と俺に背中を向けリリムは少し離れた場所へ。俺は握手の手を出したままだ。

リリムはスマホの様なものを取り出し、誰かと話し始めた。

「女神様?リリムです」

「あらリリム!オキタソウジとは会えましたか?」

「会うことは会えたのですが、、何か女神様から聞いていたお話と違うような、、」

「どういうことですか?」

「オキタソウジさん26歳、5月30日没ということでそれは一致したのですが」と、リリムは続けて話す。

「彼、全然戦闘もできないですし何故か女神様の事は知っているようでしたが…何と言うか…その…」と言葉を探している様子のリリム。

「めちゃくちゃ雑魚なんです!」

「……」

「リリム、彼の姿を私に見せてください」と言われ、リリムはスマホの様なものを俺に向ける。

「彼なんですが…」

「あ…」

(今この人、「あ」って…)

「コホン、いいですか?リリム。この世界に導かれたということは何か大きな意味があるということです」

「女神様?もしかして間違えました?」

「…私はこれより重大な会議があります。リリム、しっかり彼をサポートするのですよ?それでは」

「ちょ!?女神様!?」

リリムの声は虚しく、画面は真っ暗に。

(あんのクソアマァァァァ!!!!)

どんなやり取りだったかはわからないが、未だ俺は握手を求める姿勢のままリリムを待っているのであった。

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