第9.5話 リリムの報告②
ゲネイオン達に襲撃されてから数日後の夜、俺の抜け殻を横に天命機で報告をするリリムの姿があった。
「はい、それでマブロス帝国の者が魔物を生成し…」
リリムはこれまでの事、今日起きた事の顛末を女神に報告していた。
「マブロス帝国…元々好戦的な国ではあったと記憶していますが…まさか禁忌の術を使うなんて」
「そんなに戦争ばかりする国なんですか?」
「そうですね、ただ…」
女神は俺に目をやり、
「このような術を使う国ではなかったはずです。魔晶石を取り出し、それで兵器を作るなんて…そしてその仮面の者の存在も気になります」
「ソウジさんの身体に損傷はないし、それに生命力も途絶えてないんです。何というか抜け殻になったような…」
「そうですね、普通の人間が使う術とは思えません」
「リリム、オキタソウジですが…」
女神はリリムにとある事実を伝える。
「えぇ!?」
「こんな事は絶対に有り得ないのですが…彼が特異点だというのか…厄災を起こしうる存在なのか」
「そ、ソウジさんはそんな人ではありません!雑魚だし馬鹿だしトロいしデリカシーないけどそんな悪い人じゃありません!」
「ず、随分な言いようですね…」
「そ、ソウジさんはっ!」
「わかりましたよ、リリム。でも彼が特異点である事に変わりはないですが…」
「ふぅ、ふぅ…」
リリムは随分と興奮した様子であったが、
「ではリリム、早速行動に移るようお願いします。私達の知らないところでとてつもなく巨大な悪しき力が動いているのかもしれませんが、もしかしたら彼が悪しき力を絶つ一筋の光になり得るかもしれませんからね」
「はい!女神様、お任せください!」
「ところでリリム、なんと言うかその…ちょっと見ない間に随分と派手になりましたね?」
「え?」
リリムは大きな宝石付いたネックレスに指輪と、The成金といった感じに着飾られていた。
「こ、これはその…ほら、私達巫女も身だしなみには気を使わないと…」
「…まよねーずで得たお金で爆買いしましたね?」
「ゔっ…」
「リリム?ご利用は計画的にですよ?」
「…はい」
どこかで聞いたことのあるフレーズを言い付けられたリリムは翌朝から早速動き始めるのであった。




