第十七話 星が落ち、陽が昇る
一難去ってまた一難。
アイリスがコードフリードを倒した。
まさか、昼に教えた受け流しの技術をここでものにするとは、思ってもみなかった。俺でも習得に何か月もかかったものを、彼女はすぐにものにしてしまった。
もともと剣を習っていた彼女と、記憶もなかった俺とでは比べるのも酷だが少しショックだ。
それでも、自分の教えた技で彼女は聖人であり、強敵のコードフリードに勝ったのだ。奇跡といってもいいだろう。
だが最初に言ったようにまだ、安全じゃない。
目の前には旗艦フォルテストラがある。ほかにも軍艦が四隻、こちらに大砲を向けたまま待機している。
「船長、生きているか」
「ぎ、ぎりぎり……旦那の盾のおかげでさ。ただ立てそうにないですね。足と腕が折れた」
「そうか、どうしようか。軍艦4隻は厳しいな」
「隊長!どうする!このままじゃ!」
血まみれのアイリスが慌てて駆け寄ってきた。
既に旗艦フォルテストラは動き始めている。この護衛艦に大砲を合わせ始めているが、ここには大将と副官が乗り込んだ。すぐに撃つのはためらっているんだろう。だが二人が倒れているのは、すぐに確認できる。
他の軍艦はまだ少し距離があるが、フォルテストラは目と鼻の先だ。すぐに対処しなければならない。
とはいえ、大丈夫、手はある。
幸い、ここには船長たちが持ってきてくれた武具がある。これを使えば大砲は防げる。
「アイリス、動けるか」
「なんとかね。隊長は?」
「魔法を使えばなんとかな。使うとその後はもっと動けなくなるが」
「じゃあ、使わないほうがいいね。それより隊長のその感じは何か手があるんじゃないかな。早く教えてよ」
やることは簡単だ。ただもう満足に体は動かないし、魔力だって心許ない。
この場を切り抜けるには、それを埋める道具が必要だ。
「アイリス、この船にも銃はあるか?」
「銃?確かにあるけど、船にでも乗りこむつもりかい?それにこの船に積まれている銃は特務隊のものとは違って、お世辞にもいいものじゃないよ」
「そんなもんどうにでもなる。あるなら銃をありったけもってこい。その間に俺は旗艦を潰す」
有無を言わさぬ口調で告げる。
アイリスはまだ聞きたそうにしていたものの、黙ってまだ動ける船員を何人か連れて船のブリッジに急ぐ。
俺はよろよろと短くなった槍を杖にしながら立ち上がり、旗艦に一番近い場所に移動する。
旗艦を近くで見ると、改めてその威容に驚かされる。
本当にでかいなぁおい。いったい何門の大砲があるんだ?
船の側面からいくつもの穴が開いていて、そこから大砲が覗いている。
まるでレンコンの断面を並べたかのようだ。気色の悪い。
全部潰してやる。
手に持つ槍と剣、そして鎧に手を当てる。
「舞え、《種子槍》」
今日、二度目となる技を使う。
夕方の悪魔戦でも使ったために槍が小さくなっているが、今ここで使えば、もう穂先も含めてなくなるだろう。でも今使わなくては俺たちの先がない。
周囲に赤黒い粒子が舞う。風の魔法で旗艦の大砲が顔を出している周辺に金属粉を集める。
フォルテストラは大きい。大砲の数もとんでもない。それを防ぐには大量の武具がいる。俺の鎧も剣も槍も全部使わないといけない。
ライナーに謝らないといけないな。
やがて時は来て、大砲が火を噴いた。
だがその火は俺たちを撃つ火ではなく、大砲そのものが爆発するものだった。
1つの大砲が爆発すると、連鎖的に砲門全てから派手な音と共に真っ赤な火の手が上がり、海に向かってたくさんの木材が舞い落ちる。
傍にいた俺たちの船にも吹き飛んだ旗艦の破片が回転しながら飛んでくる。
船が壊れ、爆風によって揺れ流されていく。
旗艦の大砲が搭載されている場所には火薬があったのか、しばらくしてひときわ大きな爆発音が聞こえ、大砲があるところだけでなく、船全体が引き飛ぶほどの大爆発が巻き起こった。
「うをぉ!?吹き飛ぶっ!?」
爆風の余波によって甲板の縁に捕まってもあっけなく吹き飛ばされ、ボロボロになった甲板を何度も転がった。
反対側の甲板の柵にぶつかってようやく止まる。
「あがっ!?……つぅ~……」
痛みにうめきながらも顔を上げて旗艦を見ると、すでに船は盛大に燃え上がり、天高くに夜空より暗い煙がもうもうと立ち上がっていた。
西部と違って、東部の船は外装を除けば木製だ。帆船だから燃えやすい。
東部軍はエルフとの交流も視野に入れているから、金属だけで作られた船はエルフに受けないからあまり造りたがらない。
「すげぇな……何もしていないのに、あのフォルテストラが燃えてやがるぞ」
横で倒れている船長が顔だけ動かして燃えている旗艦を見て呟いた。
「何もしていないは言いすぎだ。おかげで俺の武具がすっかりなくなった。お気に入りだったのにな」
軍人たちも海に飛び込んで退避しているし、あの様子ならもう戦えないだろう。
「これで、あとは……あれ?」
だいじょうぶだと判断した途端に体に力が入らなくなった。気が抜けたようだ。
既に倒れている船長と向かい合うようにうつ伏せに勢いよく倒れる。
鼻を打った。痛い。あと全身の筋肉が断裂しまくっているせいでむちゃくちゃ痛い。ちょっとした衝撃だけでも死にたくなるほどの痛みだ。
横になっていると、大声を出しながら両手いっぱいに銃を抱えたアイリスがやってきた。
「隊長!持ってきたよ!全部で十丁!足りる?」
「弾は……よし、足りるな。アイリスは船長を連れて残った船に避難しろ。この船はもう駄目だ」
フォルテストラの大爆発によって、この船もダメージを受けた。徐々にだが傾いてきている。
アイリスが倒れている船長に肩を貸して立たせる。
「隊長はどうするの?」
「決まってる」
抜けてしまった気合をもう一度入れ直す。
身体強化の《伏雷》を使って、無理やり体を動かして立ち上がる。残り少ない筋肉が悲鳴を上げる。
立ち上がるだけなのに体内にくぎを大量に撃ち込まれたかのような、耐えがたい痛みが全身を襲う。
だがまだ目の前に敵がいる。倒れるわけにはいかない。
船長に肩を貸して立たせながらも俺の心配をしてくるアイリスに、俺は気丈に笑って言った。
「ちょっくら行って、あいつら全部沈めてくる」
それを聞いたアイリスの顔はかなり面白かった。
*
星が瞬く夜空の下、一人、盾の上に死んだように乗っている。
満足に立てもしない。
腕に力も入らない。
でも問題ない。
俺は魔法使いだ。有象無象なんて立てなくても制圧できる。
だがさほど余裕があるわけでもない。一日中魔法を使いっぱなしだ。武具もない。
盾を浮かしているが割と一杯一杯だ。
眼下を見下ろせば、そこには四隻もの軍艦がいる。
疲れている俺とは裏腹に、敵の軍艦は随分と元気そうだ。
先ほどからいくつもの大砲の音がまるで不細工なオーケストラのように連鎖的に音を鳴らしている。
心配になり、俺達の船の方を見る。
幸いにも、今は夜。暗くてよく見えないからか、大砲の照準はまだ俺たちの船に合っていない。だがすぐ横には燃え上がり辺りを煌々と照らすフォルテストラがある。
照準が合うのも時間の問題だ。
まったく、燃えてまで味方の砲撃をサポートするなんて、フォルテストラは随分と働き者だ。
急がないといけない。
俺にはもう同時にいくつもの魔法が使えるほどの魔力は無い。一つに絞ったところで船から離れたところから攻撃できるほどもない。
ならどうするか。
道具を使えばいい。
アイリスに持ってきてもらった小銃の1つを手に取り、腕を目いっぱいに伸ばして下にいる敵艦に照準を合わせる。
この世界の銃は貧弱だ。弾丸は目に見える速度だし、照準だってまともに合わない。
でも俺には魔法がある。
「《爆発》」
引き金を引く。
その直後に銃本体が爆発し、全身を強く叩くような衝撃と、腕に鋭い痛みが走る。
「うぐっ」
俺の口からうめきが漏れる。
しかしそれとは反対に銃の口からは真っ赤に赤熱した弾丸が一筋、まるで流星のように敵艦に着弾した。
その瞬間、敵の船に大穴が開き、少し遅れて辺り一面の空間を揺るがす爆発が巻き起こった。
「魔法が同時に使えないならあらかじめ仕込んでおけばいい。錬金術の勉強をしておいてよかったな」
錬金術は道具を使って魔法を再現する技術。
逆に魔法を使えば錬金術を再現することだってできる。もっとも今はまだ簡単な爆発を起こす錬金術しか使えない。
これじゃあヴェルナーやベルのことをとやかく言えないな。
それに今の俺ではあくまで弾丸と発砲する際の爆発を強化するので精一杯、一発撃つだけで銃本体が駄目になる。
だがこれで十分に勝てる。
俺はグリップだけになった銃の残骸を放り捨てながら、背中に背負った銃を手に取る。盾を移動させて残りの敵艦の上空に移動する。
今ので感覚はわかった。あとは当てるだけ、ただの作業だ。
さぁ、幕引きまであと少しだ。もうひと踏ん張りするとしよう。
*
「な、何が起きているの?」
「お嬢様、また旦那が何かやったんですかい?」
アイリスは船の中の一室で、船長の傷の手当てをしていた。
すると窓の外、敵艦の上空、一見して何もないところから一瞬の閃光が閃くと、そのたびに地上に向かって光が落ちる。
光が通った後は、眩い炎が暗い海を照らし、敵の船を覆いつくす。
その後も間隔を開けて、いくつもの光が地上に降り注いでいった。
こんなバカげたことができるのは一人しかいない。
わかっていても、アイリスはたった一人でこの現象を引き起こし、次々と敵艦を沈めていく光景が信じられなかった。
先ほどまでは絶望的とさえ思えていた状況が一気に逆転している。
横になっており、光が放たれていることしかわからない船長に説明すると、船長が声を上げて豪快に笑う。
「はっはっは!さっすが旦那です!あの人を見ていると、自分の常識が信じられなくなっちまいます!」
「本当だよ。まったくもう、真剣に悩んでいたボクがバカみたいじゃないか」
「全くです。特務隊ってのは旦那みたいなのばっかりなんですかい?」
「そんなわけないって言いたいところだけど、否定できないかな。実はボクも全員にあったわけじゃないんだけど、一緒に東部に来た人たちもいろいろな意味で凄かったよ」
船長の腕に包帯を巻きながら、アイリスは一緒に東部に来た2人の少女を思い出してクスリと笑う。
「そんな隊の中じゃ、まともなお嬢様は浮くんじゃないですかい?」
「大丈夫じゃないかな。変わり者の中にまともな人が入ったら、変わり者たちから見てその人も変わり者だよ。結局同じ人なんかいない、みんな変わり者だよ」
「これは一本取られましたね!確かに変な色たちに普通の色入れてもわかりゃしませんしね!でもそれだとお嬢様は苦労しそうですね」
「隊長一人だけで大変だからね。でもきっと大丈夫だよ」
穏やかに微笑むアイリスを見て、船長はまるで眩しいものでも見たかのようにその目を細める。
「いい隊ですね。お嬢様は本当に人に恵まれていますね」
「うん、本当に。船長もその中の一人だよ」
「嬉しいことを言ってくれるじゃないですか。そういえば気になったんですが、お嬢様は旦那のことを――」
「ああ、そういえばそうだったね。今度聞いてみようかな」
話を区切り、窓の外に目を向ける。
アイリスは海に降り注ぐ閃光を眺めて、不謹慎にも綺麗だと思った。
一瞬すぎて見えないのがもったいないと思うほどに、まるで地上の流れ星のような今の景色は幻想的だった。
「元の世界に帰る、か……寂しいな」
「どうかしましたかい?」
「いや、なんでもないよ。おや、終わったみたいだね。船長はもう大丈夫?」
「はい、お嬢様の手当てのおかげで大丈夫ですよ。旦那のところに行ってあげてください」
「ありがとう、それじゃあまたあとでね」
光が止んだことで終わったのだと考えたアイリスは船長室から出る。
甲板にて、容体の気になるウィリアムを迎えに行くことにした。
彼女から見て、彼の様子はおかしかった。酷い裂傷や火傷も見られるし、何より全身が震えており、立つこともままならない状態だったからだ。
心配しながら人でごった返した船内を進む。
甲板に出るまでの道中では、外の光景を見て勝利を確信した船員たちが歓声を上げ、抱き合ったり、手をたたき合ったりしていた。
つい数刻前まで、誰もが絶望に満ちた表情を浮かべ、阿鼻叫喚の地獄絵図だった艦内が感動に満ち満ちているのを見て、アイリスは顔を徐々に綻ばせる。
(隊長、あなたのおかげで、みんなが笑っていられるよ。ボクだけじゃない、みんなを守った英雄だ……出迎えは盛大にいかないとね!)
「ちょっといいかな」
「はっはっは!ん?おお、お嬢様!私たちは勝ちましたよ!軍の奴ら、こぞって逃げ出していますよ!」
アイリスに声をかけられた船員が窓から見える軍艦を指さしながら説明する。
窓の外を見るとそこには脱出用の小型ボードに乗って沈んでいく船から逃げ出す軍人たちの姿が見えた。
それを見て、アイリスは今度こそ終わったのだと実感した。
「そうだね。ボクたちの勝利だ!みんなが戦って勝ちとった勝利だ!」
『おおー!!』
アイリスが大声で音頭を取ると、その場にいた船員たちが全員勝鬨を上げる。
船を振るわすほどの大歓声。アイリスがいる場所の船員たちだけではなく、彼らの勝鬨を聞いた他の部屋にいる船員たちも叫びだす。
アイリスは船をどよもす鬨の声に負けないように、精いっぱい声を張り上げ、拳を掲げる。
「さあみんな!ボクたちの英雄を迎えに行こう!盛大に勝利を祝いに行こう!」
「「「ォオオオオオ!!!」」」
「凱旋だぁああ!!」
「女神は我らに微笑んだ!」
「長い夜が明けた!陽がまた昇ってきたぞ!」
全員が歓喜の声を叫び、拳を突き上げながら、甲板に出るアイリスの後について行く。
歓喜の声はやがて斉唱に、踏み鳴らす足音は勝利を祝う祝砲に。
高らかにその歌が東の海に響き渡る。
――東の空を星が駆け。
――東の海から日が昇り。
――東の大地を光が照らす。
希望の花は咲き誇り、我らの英雄が帰ってくるぞ――
甲板に出たアイリスたちを、水平線の向こう側から顔を出した、暖かな日の光が出迎える。
その光の中から現れるのは――
「隊長!!」
盾に乗り、ふらふらとやってくる竜を模した仮面をつけた一人の男。
その姿を確認したアイリスが大声をあげて手を振ると、後ろにいた大勢の人たちが大歓声を上げて手を振り出迎える。
「旦那ーーーー!!」
「ウィリアムさーん!!」
「英雄さまーーーー!!」
主を出迎えるように船はウィリアムの元へ向かう。
そしてゆっくりとウィリアムが甲板に降り立つと、アイリスが駆け寄った。
「……うるせぇなぁもう」
甲板に集まった大勢を見て、ウィリアムは僅かに仮面の奥の目を細めながら力のない声でつぶやいた。
「隊長!やったね――ってちょっと!?」
盾から降りようとするも、しかし立ち上がるための力はすでに入らなかった。
崩れ落ちそうになったウィリアムの体をアイリスが抱きかかえる。
「アイリス……状況は?」
「みんな無事だよ。船はもう一隻しかないけど、死者は1人もいない。敵艦は軍人たちが脱出しているから全隻航行不能と考えていいんじゃないかな」
「そうか……なら、もう大丈夫か。あとは帰るだけだ」
「そうだね、隊長のおかげだよ……大丈夫?」
「もう一戦は厳しい……もう船も、一隻しか残ってない……大丈夫じゃないな」
「確かにそうだね。でもここまでくれば、エアファルトはもうすぐそこさ。きっと大丈夫だよ」
「なら、いい……」
「隊長?」
ウィリアムの身体から、もともと少なかった力が抜ける。アイリスは身にかかる重さが増したことを感じてウィリアムを心配する。
ウィリアムを寝かせ、容体を確認する。
「隊長!大丈夫!?」
「うるせぇ、疲れただけだ……」
「でも、この傷とか!そんなに体が傷ついているなら何か異常があるのかも!」
軍服が破れ、酷い裂傷や打撲が至る所に見られ、切れた服は血に染まり、傷口にへばりついていた。
アイリスは急ぎ、全身を確認するも、ウィリアムはその手を払う。
「平気だ……全身の筋肉が切れただけだ……」
「本当に?全身の筋肉が切れるなんて聞いたことないよ。傷の手当てもしないと」
「切れてるんだから事実だ……後のことは任せていいか?」
アイリスはウィリアムの質問に一瞬だけ考える。
戦いはもう終わった。あとは帰るだけだが、それは船員たちがやってくれる。
また軍と遭遇戦が行われるかもしれないが、少なくとも今は近くに動いている軍艦はない。
アイリスは微笑んだ。
「うん、大丈夫、あとのことは任せて、隊長はゆっくり休んで」
「ああ、そうするよ……」
ウィリアムは目を瞑り、浅い呼吸をし始める。
規則正しく上下する胸を見て、アイリスはほっと息を吐く。
アイリスは彼をこのまま甲板で寝かすのもどうかと考えたが、既に部屋は一杯で、この状態のウィリアムを動かすのもよくないと考え、膝を貸すに留めた。
顔を上げる。
視界には水面に反射してきらきらと輝く陽の光。
綺麗なこの景色を眺めることができることに、アイリスの心は震え、その瞳に潤んだ光が宿る。
この光景をもたらしてくれたのは、膝で眠る1人の青年。
「見て、隊長。夜明けだよ」
眠っているウィリアムの返答はない。
アイリスの膝の上に頭を乗せて眠る彼は、彼女からすると年下の、年相応の少年のよう。
それでも准将として、ボロボロになってもここにいる全員を守った。
アイリスはウィリアムの頭をなでながら――
「隊長、ボクは……私はもっと強くなるよ。あなたと共に戦えるくらい、みんなを守るあなたを守れるくらい、ずっと」
呟き、誓う。
アイリスも目を閉じる。彼女もずっと戦っていた。
怪我をしながらも必死に強敵相手に立ち向かい続けていた。
船の先頭で、見晴らしのいい場所で、多くの人に見守られながら眠る二人の青年と少女。
その二人を、朝焼けの景色が暖かく照らしていた。
次回、「優しい人」