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誓約龍魂バハムートセイバー  作者: 宮下龍美
第四章 学園青春ライフ
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精霊の遺跡 1

 ドリアナ学園に入学して、もう既にそれなりの日数が過ぎた。

 その間、スペリオルの襲撃があったりしたけれど、今となってはそのことを忘れたかのように、生徒たちは来る学園祭への準備に勤しんでいる。


 もちろん、龍太とハクアもその例に漏れない。

 こんなことをしていていいのかと思う龍太だが、そもそもドリアナ学園に来た目的は、バハムートセイバーの暴走をどうにかするために、ハクアともっと仲良くなりましょう、というものだった。

 正直その目的はある程度達成できていると思うが、やはり思春期の恋する男子的にはまんざらでもないわけで。


「で、実際どうなんだよリュウタ」

「どうってなにが」

「とぼけんなよ、ハクアとどこまで行ったかって話に決まってるだろ?」

「どこまでって……」

「僕の予想だと、リュウタがヘタレすぎてそんなに進展ないと思うけど」

「いや分かんねえぞイグ、ハクアの方からってパターンもあり得る」

「有り得ねえよ!」


 現在、教室で男子三人集まって、コイバナの真っ最中。なんならイグナシオとクロだけじゃなく、他の男子も聞き耳を立てている。

 それぞれのパートナーたちは隣の教室でお着替え中だ。それくらいの距離なら十メートルもないので、珍しく龍太は一人、男どもに囲まれている。嬉しくねえ。


 他のクラスメイトたちは各々、学園祭へ向けての準備を頑張っていると言うのに。看板を作ったり、メニューを考えたり。しかし主に接客を任された龍太達三組は、まず衣装の選定からだ。

 異世界コスプレ喫茶。割とみんな乗り気でなによりだが、自分もコスプレしなければならないことを考えると、龍太としては少し憂鬱。


「てか、そういうお前らはどうなんだよ。イグナシオはまあ、置いとくとして、クロもイケメンだしモテるだろ」

「おいリュウタ、僕は置いとくってどういうことだおい」

「いやぁ、別にそんなモテるわけじゃねえぞ? いっつも横で怖ーいパートナー様が目を光らせてるしさ」

「キャメロットが?」

「自分のお眼鏡に叶うやつじゃないと、俺のこと預けられないだってよ」

「おい! 僕の話を聞け!」


 当然ながら、パートナーのあり方というのは三者三様で。

 龍太とハクアのように恋人に近い関係を築くものがいれば、ジンとクレナのように友人関係に近い相棒みたいな関係もある。

 イグナシオとソフィアの場合は二人とも人間だから、この例に挙げるのは少し不自然かもしれないけれど。これでも、その二人のように兄弟姉妹同然の関係を築く者たちもいるだろう。


 クロとキャメロットの場合は、イグナシオに限りなく近い。


「キャメロットは俺のこと生まれた時から知ってるからさぁ。んでうち、母親がいないから、実質俺の母親代わりみたいなもんなんだよ」

「え、そうなのか? なんか悪いこと聞いちゃったな……」

「いやいや、両親の仲悪過ぎて離婚しただけだから、そこまで深刻なもんじゃねえよ」


 笑って言うクロだが、やはり気にしてしまう。自分は両親ともに元気で、とても仲が良く、しかもかなり可愛がって貰っていた。

 そんな両親を、元の世界に残してきてしまったのだ。今は朱音やアリスの力で、向こうの世界は時間が止まっているし、龍太が行方不明扱いにはなっていないけれど。


 それでもやはり、親の話になれば思うところはある。先日のイグナシオたちの話を聞いた時だってそうだった。


「まあそんなだから、キャメロットに認めさせるくらいの気概がある子じゃないとダメでさ。そうなると選択肢が一気に狭まるわけ」

「なんか、大変だな……色々と……」

「まあな。でも俺としても、今は別にそういうのはいいかなーって思ってるんだよ。イグもそうだろ?」


 問われたイグナシオは、ずっと無視されていたからか少しむすっとした表情。ため息を吐きながらメガネの位置を直し、頷く。


「僕には天才として生を受けた義務ってやつがある。色恋沙汰にうつつを抜かす暇なんてないよ」

「えぇ……」


 凄いこと言うなこいつ。いやでも、あながち間違いでもないのか。実際にイグナシオとソフィアの二人が開発した魔導具は数多く、この世界を豊かにしている。

 それが天才としての義務だと言われれば否定できないが、自分で言うかそれ。


「それにイグの場合、エリナ様以外の女は眼中にないもんな?」

「だがら! エリナ様のことはそんなんじゃないって何度も言ってるだろ!」

「まあ俺も似たような感じでさ。ドラグニアの騎士になるために、恋愛とかしてる場合じゃないんだよな。あ、興味がないわけじゃないぞ?」


 二人とも、夢や目標のために頑張っている。だから興味がないわけじゃなくても、している暇がない。

 そんな話を聞くと、どうにも自分が浮かれてしまっているみたいで、謎の罪悪感が浮かんでくる。


 いや、俺たちには必要なことなんだ……だから別に浮かれてるとかそんなんじゃない、はず……多分……。


「てか話逸らすなよリュウタ。お前とハクアのこと聞かせろよ」

「そうだぞ、そのお揃いの指輪のこと、いい加減僕達にも教えてくれてもいいんじゃないか?」

「くっ、目敏いやつめ……」


 龍太の薬指にしてある指輪は、ハクアとお揃い。セゼルで作った龍具の腕輪が変化したものだ。今となってはバハムートセイバーの変身に必要不可欠であり、同時に、お互いの誓いを込めたものでもある。


 たしかこの世界には、結婚指輪とか婚約指輪とかの風習や文化はないと聞いていたのに。まさかこいつらに見つかるとは。


「バハムートセイバーに必要な龍具だよ」

「本当にそれだけか?」

「いやぁ、俺の勘はもっと別のものだって言ってるんだけどなぁ?」


 ニヤニヤと二人して気持ち悪い笑みを浮かべて問い詰めてくる。くそっ、こいつら自分はこの手のネタで弄られないからって、好き放題言いやがって。


 どう答えようかと悩んでいた龍太だったが、そこに救いの手が差し伸べられる。


「待たせたなぁ男子ども! お姫様のご登場やで!」


 元気な声と同時に勢いよく開けられる扉。

 振り返ると、そこには着替えを終えた女子三人が。


 先頭に立つのはソフィア。彼女が着ているのはベトナムの民族衣装、アオザイだ。生地が薄い上にボディラインが割と出るタイプの衣装だが、細身なソフィアにはよく似合っている。


「意外と動きやすくていいですねぇ、これ」


 次に現れたキャメロットは、事前に希望していた通りのバニーガール姿だ。肩出しのボディースーツに丸い尻尾がついていて、その上から燕尾のコートを羽織っている。至ってよくあるバニースーツ。ただし、色々と豊満なキャメロットが着ると、マジで目のやり場に困る。


「ねえアカネ、本当に変じゃないかしら?」

「大丈夫大丈夫! 自信持っていいよ!」

「ローラから見ても完璧なんだよ!」


 そして最後に朱音とローラと共に入ってきたのは、龍太にとって大本命のハクア。


 その姿を見た時、龍太は時が止まったかのように錯覚した。

 それほどまでに、見惚れてしまっていた。


 少し恥ずかしそうに現れたハクアは、和服、それも貝桶柄の振袖を着ている。白く長い髪はアップに纏められていて、桐の花を模した髪留めを刺していた。恐らく、朱音が全身コーディネートしたのだろう。


「馬子にも衣装だな」

「なんやとクソ兄貴!」

「いいじゃん、みんな似合ってると思うぜ」

「あらあら、でしたらクロくんもわたくしとお揃いにしますか?」

「それは遠慮しとく」


 それぞれパートナーの衣装を褒めているが、龍太はそっちの会話が殆ど耳に入ってこない。目の前にやってきたハクアに、目も心も奪われていたから。

 薄く朱の混じった顔には、いつもしていない化粧が施されているのだろう。普段とは印象が違っていて、余計にドキドキする。


 ハクアの背後で朱音とローラがニヤニヤしているけど、それも目に入らない。


「どうかしら、リュータ。似合ってる?」

「最高……」


 顔を両手で覆い隠し、天井を仰いで。

 赤城龍太、魂の底からの言葉が出た。なんなら涙も出てきそう。


「うーん、思ってた以上にガチの反応だ」

「ちょっと気持ち悪いんだよ」

「きもっ……⁉︎」

「泣いちゃった……」


 引き気味のそんな声が聞こえて、グサリと心に突き刺さる。ローラに気持ち悪いって言われるのはヤバいでしょ。そりゃ泣きますよ朱音さん。


 ちなみにそのローラだが、なんか声がくぐもってるなーと思ってたら、やっぱり案の定、朱音のレコードレスのレプリカを着ていた。仮面もしっかり被っている。


「そこまで喜んでくれたら、着た甲斐があったわね。リュータの国の服なのでしょう?」

「ああ、うん。成人式とか結婚式とかに女子が着るらしい」


 心のダメージから立ち直って、改めて袖を左右にひらひらさせているハクアを見る。やはり綺麗だ。こんな子が自分の……と考えると現実味がないけれど、だったらそれに見合う男にこれからなればいい話だ。


「ちなみにハクア、その袖を左右に振ると好き、前後に振ると嫌いって意味らしいよ」

「あら、そうなの? ならリュータの前では前後に振らないように気をつけないといけないわね」


 微笑みながら言われて、胸がキュンと痛んだ。

 それ以上余計なこと言わないでくださいよ朱音さん。



 ◆



 ハクアたち女子三人に制服に着替え直してもらった後、六人と朱音、ローラも含めた計八人は、学園長室へ向かっていた。

 校内放送で栞から呼び出されたため、廊下を歩いていると周りの視線がまあ突き刺さる。あいつらまたなんかやらかしたのか、みたいなやつが。

 イグナシオとクロは慣れているのか、あまり気にしていないようだったけど。慣れてしまうのもどうなのか。


 さて、そんなこんなでやって来た学園長室には、学園長の栞と相変わらずソファで寝ているエリナに加えて、なぜかクレナも。

 そこで栞から、こんなことを告げられた。


「君たち六人には、スペリオルの調査に赴いてもらいたい」

「え、俺たちだけで?」


 まだこのドリアナ学園諸島のどこかに潜んでいると思われる、スペリオル。その調査。

 正直、学生だけを派遣するのはリスクが高すぎると思う。それは龍太以外の面々も思ったのか、顔を見合わせた後にイグナシオが代表して言う。


「学園長、僕は反対です。あなたたちでもまだ探し当てられてないのに、学生の僕たちが行ったところで進展があるとは思えません。それに、リスクも大き過ぎます」

「そうかな? 戦闘力だけで言えば、特に問題はないと思うけれど」

「それはリュウタとクロたちの話でしょう。生身の僕たちに期待されても困りますよ」

「おいクソ兄貴、一緒にすんなや」


 ソフィアが横からツッコミを入れるが、しかしイグナシオの言うことは間違っていない。

 ハイネスト兄妹は、人型魔導兵器ファフニールに戦闘能力の殆どを依存している。ソフィアはバハムートセイバーと殴り合える程度には戦えるが、それも防戦に徹した場合。


 もしもスカーデッドと遭遇した時、最も危険なのはこの二人だ。イグナシオが難色を示すのも頷けるし、龍太としても朱音やジンたちがいないのは不安がある。


 助けを求めるように朱音の方を見れば、彼女は苦笑しながら助け舟を出してくれた。


「大丈夫、ローラにもついて行ってもらうから、滅多なことはないはずだよ」

「ローラに任せて欲しいんだよ!」

「なるほど……」


 なるほど? いやまあ、龍の巫女が一人ついて来てくれるなら、安心ではあるのか? でもローラだしな……実力的に不安というわけじゃなくて、歳下の女の子に頼るということに、どうにも心理的な抵抗がある。


「そもそも、この人選の理由を聞かせてもらいたいんですがね」

「おや、それは簡単だよ。この学園の全生徒を見ても、評点がマイナスなのは君たちだけだ。今回の調査を引き受けてくれるなら、それを全部チャラにしてあげよう」

「よっしゃやるでクソ兄貴!」

「待てこのバカ妹! 絶対それだけが理由じゃないだろ!」

「さしづめ、リュウタくんとハクアを餌にしましょう、と言ったところじゃないですかぁ?」


 間延びした穏やかな声音とは裏腹に、キャメロットが栞を見る目は鋭い。言葉以上に雄弁な非難の感情が伝わる。

 それに対して栞は、肩をすくめるだけ。否定も肯定も口にはしないが、それでは認めているようなものだ。


「学園長、お忘れのようでしたら改めてお教えしますけれど。わたくしたち古い龍は、あくまでもパートナーとその周囲のためにこの学園にいるのですよぉ? あなたの命令を聞く義務なんてどこにもありません」

「おや、怖い怖い。その殺気はしまっていてくれないかな、私は何も、命令しようなんて気はないさ。あくまでも依頼であり、決定権はそちらに委ねている」

「クロくんとリュウタくんの性格も加味した上で、なのでしょう? でしたら殆ど命令、強要しているのと変わりませんわ」


 キャメロットを始めとした一部のドラゴンにとって、学園長の権力は意味をなさない。その気になれば栞を瞬殺できるだけの力があり、それぞれの故郷に帰れば相応の地位を持っているから。例えばキャメロットは、龍神たちのリーダーでもある天龍アヴァロンの古い眷属だ。


 そんな彼ら彼女らがここにいるのは、あくまでもパートナーのため。利害が一致しているから学園に身を置いているだけであり、もしも学園側が己のパートナーに害を為すなら、容赦なく牙を向く。


 事実としてキャメロットは、生徒の一人でありながら学園長である栞に遠慮なく殺気を向けている。


「ちょっと落ち着きなさい、キャメロット。私はこの件、リュウタたちに任せてもいいと思ってるわ」

「む、どうしてですかクレナちゃん」

「そりゃもちろん、いくつか理由はあるわよ」


 クレナをこの場に呼んだのは、キャメロットが反対するのを見越してのことか。元同僚として説得させるためだろう。

 そしてその理由とやらを、クレナは指折り数えて教えてくれる。


「まず第一に、アカネが言った通りローラがついていくこと」

「龍の巫女様を呼び捨てはどうかと思いますよぉ?」

「本人からの要望よ。んで次に、キャメロットとハクア以外の四人も、十分前線で戦えるだけの実力があると判断した。リュウタはここに来てからちゃんと成長してるし、クロの成績も見させてもらったけど、文句なしの合格点。そもそもドラグニアの騎士になりたいなら、これくらいこなしてもらわないと困るしね。ソフィアの実力も、魔闘大会で見てる」

「え、じゃあ僕は?」

「あんたは参謀役よ、イグナシオ。リュウタたちだけじゃ感情的になってただ突っ込むだけしかできないかもしれないし、二、三人くらいは冷静に俯瞰して状況判断できるやつが必要なの」


 俺ってクレナにそんな風に思われてたの? 地味にショックなんだけど?

 と思いつつもたしかに否定できなくて、龍太はなにも反論できない。


「最後に、バハムートセイバーの新しいカートリッジの実験。ていうかこれがメインの目的ね」

「新しいカートリッジって……もう出来てたのか⁉︎」


 勢いよくイグナシオとソフィアの方に振り返る。が、二人は気まずそうに顔を逸らした。なぜに?


 ハイネスト兄妹には現在、イクリプスの暴走を抑えるためのカートリッジ開発を依頼している。龍神の一角、風龍シャングリラの力が宿ったカートリッジに、他の龍神の力も合わせて暴走を抑えようというのが、龍太とハクアが聞いていた開発計画だ。

 数日前からその進捗を聞いていないと思っていたが、まさかもう完成したとは。


「いや、ちゃんねんリュウタ。いやちゃうくはないんやけど、ちゃうねん」

「新しいカートリッジ自体は完成してる……ただ、それで暴走を抑えられるわけじゃないんだ」

「それは、龍神の力では無理だった、ということなのかしら?」


 控えめに頷く二人。

 龍の巫女や龍神の眷属がいる中では、中々答えづらいのだろう。だが魔導具開発の天才として、嘘も言えない。


「問題は、バハムートセイバーの特性だ。常に相手のスペックの上をいく。それを更に上から抑え付けようとするなんてのは、理屈が通らない。特にイクリプスは、対象が多ければ多いほどねずみ算式にスペックが上がるんだ。ただでさえ大きな龍神の力で抑えれば、イクリプスは余計に手がつけられなくなるんだよ」

「せやから、全く別のカートリッジを一から作ることになってんけどな。これがまた難儀しとるさかい、まだリュウタとハクアにも言うてへんかってん」


 まさかここでバハムートセイバーの能力がネックになるとは。たしかに強力な特性だし、なにかしら弱点やリスクがないとおかしいと思っていたけれど、これはさすがに想定外。


「じゃあクレナが言ってる新しいカートリッジは、一先ずシャングリラのカートリッジを使ってみましょう、ということね?」

「そういうこと。今のところは前みたいに、十分だけなら暴走せず戦えるんでしょ? だったらシャングリラ様のカートリッジも試しておくべきよ。天龍様以外の龍神の力全部集めたカートリッジを使わないとか、勿体なさすぎるわ」


 それはそう。現状のバハムートセイバーでは、詩音とヘルのドラグーンアヴェンジャーに勝てない。互いの力は完全に拮抗していて、そもそも勝負がつかない。

 ならこちらのアドバンテージ、向こうになくてこちらにあるもの、つまり龍神の力を扱うための形態変化能力、オルタナティブを上手く活用するしかない。しかしそれも込みで実力は五分だ。


 だったら、さらに強力なオルタナティブがあれば、話は変わってくる。


「他にもいくつか理由はあるけど、全部聞く?」

「いえ、もう十分です。わたくしからはなにも言いませんわ。クロくんが決めてください」

「もちろん行くぜ!」


 なんとか納得してくれたキャメロットに返事を任されたクロは、当然即答。いまだに気まずそうな顔をしているハイネスト兄妹に拒否権はないだろうし、どうやらこれで決まりのようだ。


「話は決まったみたいだね。では、これより君たち三組には、スペリオルの調査任務を言い渡す。一時間後、準備をしてまたここに集まってくれ」


 それぞれ返事を返して、一旦その場は解散となった。調査とは言っても、現地ではなにがあるか分からない。準備はしっかりしていこう。


 けれど、それはそれとして。


「シャングリラのカートリッジ、どんな感じで仕上がってるのか楽しみだな」

「天才の二人には期待しておきましょうか」


 割と待たされたのだ。期待値はかなり上がっているし、龍太だけでなくハクアも静かにテンションが上がって見えた。

 龍神の力を全て集めたと言っていたのだから、楽しみにもなる。ヒーローのフォームチェンジに、全部盛りは必要不可欠なのだ。

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