表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空賊姫は受けた屈辱を必ず雪ぐ  作者: 山極 由磨
30/37

29

 間髪入れず全員の。


「ヨーソロー!」


 そして激しくベルが鳴らされ左右の機関砲座のホランイとダチュレ、船尾のリシバ、船橋後方の機銃座のトァムが各々の火器に初弾を送り込む。

 各部から準備完了が報告され、チャタリの。


「敵船団!一列横隊を組んで230ノットに増速し急速接近してきます!」


 の半ば叫びの様な声を聴くと、アゲハはユロイスに。


「お母様からの贈り物の出番ね。撃墜王の腕前、見せて頂戴。副長操船!」


 これを受けて彼は。


「操船、頂きます!前進第二戦速、高度3500、進路サンーヒトーゴ、ヨーソロー」

「気嚢内滞空値、高度3500、ヨーソロー」

「前進第二戦速、ヨーソロー」


 バシリス、エウジミールの復唱と共にアゲハ号は速度を増し左に向かって舵を切る。


「敵船団、250ノットに増速し追随してきます!」


 サソリ団の6隻も一列横隊の陣形を崩さずアゲハ号を追いかける。


『こちら後部銃座!フターナナーマル方向の2隻から何か飛び出して来た!』


 リシバに続いてチャタリ。


「6隻のうちフターナナーマル方向の2隻から飛翔体合計四つが分離、速度570ノット!対艦噴進弾です!」


 リシバの目には、激しく燃え盛る光輪を纏いながら猛烈な速度でせまる4つの飛翔体が見えていた。それは益々大きくなってゆく。


「未来位置を予測して噴進弾を撃ち込む、その為の一列横隊か。その手は食わんさ。前進第三戦速、高度3000」

「気嚢内下降値、高度3000、ヨーソロー」

「前進第三戦速、ヨーソロー」


 重力と垂直舵で急速下降するアゲハ号。頭上を音速に近い速さで2発の噴進弾が青空を背に通過してゆく。


「速度方位そのまま!高度3300!」

「気嚢内上昇値、高度3300、ヨーソロー」

「進路速度そのまま、ヨーソロー」


 今度は上昇に転じると、噴進弾2発が足元を駆け抜けてゆく。

 ユロイスはつぶやく。


「これで4発。残り8」


 またチャタリの甲高い声。


「対艦噴進弾!つづいて6発!」 


 船内を左右の砲座が35ミリ機関砲を発射する轟音が震わせる。

 そして衝撃波。


『こちら右舷砲座!3発撃破!』


 ホランイの報告、すぐさま続いて。


『こちら左舷!2発撃破!手当くれ!』


 ダチュレの歓喜の声、しかしアゲハは。


「1発撃ち漏らしてるじゃない!罰金よ罰金!」


 ダチュレの『えー!』という悲鳴をかき消す衝撃波が船体を叩く。近い。


『船尾機銃座!1発やったぜ!うぉー!』


 リシバが吠える声が伝声管を駆け抜けるとユロイス。


「残り2発、次でおしまい」


 そしてチャタリが。


「対艦噴進弾!また2発来ます!」

「全銃座!弾幕を張れ!」


 アゲハの号令一下、2丁の35ミリ機関砲と2丁の13ミリ重機関銃が一斉に咆哮を上げ、『アゲハ号』の後方に鉛玉の壁が立ちあ上がる。

 その只中に唯々突っ込んでゆく2発の噴進弾。

 獲物を捕らえることなく爆炎を上げ空中で飛散する。

 衝撃波が駆け抜けると、ユロイスはチャタリに。


「敵船団との距離は!?」

「5000です!」


 返答を聞くなり叫ぶようにバシリスとエウジミールに命じる。


「前進一杯!高度3800!進路マルーマルーマル!ヨーソロー!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ