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オリンポス十二神の寵愛~神にとってもチートな異能~  作者: 加里川 ソウダ
第二章 トロイア王国編
26/33

23話 ついに、拠点ゲットだぜ! (あと史上最速だってよ)

 すごい。


 王都はヘスティの街より全体的に建物の背が高く、造りもしっかりしている。


 拙い言い方になってしまうが、なんていうか「栄えている」感じがする。


 流石王都。賑やかで居心地がいい。

 渋谷の駅前の交差点のような喧騒ではなく、人の暖かみがあるこの賑やかさは好きだな。


 ここで突っ立っていても埒が明かないので、取り敢えず冒険者ギルドに行くか。


 歩いていたおばちゃんに道を尋ね、ギルドへ向かう。



 ギルドに着いた。


 ヘスティのギルドよりも広く、こちらも人が沢山いる。


 受付に行って声をかける。


「こんちゃーす」

「こんにちは~。何用ですか?」

「冒険者なんだけど、丁度さっきこの街に着いたんだ。道中倒した魔物の素材を売りたくてね」

「そうですか。...えっと、お荷物はないようですが、空間魔法をお持ちなんですか?」

「よくわかったな。そうなんだ。旅の荷物とかも全部入れてる」


 王都の受付嬢は経験豊富なようで、俺が空間魔法を持っているということを一発で見抜いた。まぁ本当はアイテムボックスなんだけどね。


 売る素材というのは、ペルが狩ってきたドラゴンの事だ。

 ...どうせ驚かれるんだろうなぁ。最初は気分も良かったものだが、このテンプレの流れは何回かやると飽きてくる。

 それに、貰い物で驚かれて「凄い!」と尊敬の眼差しを向けられるのは罪悪感があるのだ。

 異能は神から貰った力だが、一応自分の力でもあるからまだいい。

 でも今回のドラゴンに関しては完全にペルの手柄だからなぁ。


「ちょっと多いからここじゃなくて奥で出していいか?」

「? 別にいいですけど...」


 受付の奥に通してもらい、ドラゴンの素材を出す。


「こ、これはSランクの火竜(ファイアードラゴン)じゃないですか! 状態も完璧で解体も上手すぎるっ!!」



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 それからはいつもの流れなので割愛。


 あの後は一通り驚かれ、ギルドマスターの部屋に連れていかれた。


 そしてS級冒険者になるにはSランクの魔物を倒す必要があるという事実を告げられ、Sランクの火竜の素材を持ってきた俺達は無事にS級冒険者になったのでした。


 うん、展開早すぎ。

 もっとゆっくり時間かけて冒険者ランクを上げても良かったな。


 冒険者登録から一ヶ月も経たずにS級になった俺達は当然のように史上最速記録を打ち立てた。

 S級になったことは他の冒険者には内緒にしておいてくれとは言ったものの、すぐに噂は広まるだろう。


 ドラゴンの素材の買取金額はなんと25億ヘルだった。

 その高額買取の理由は、解体の綺麗さ、状態の良さ、そして倒した時の傷が最小限だったことだ。

 ペルさん流石です。


 こんなに色々と起こったのに全て割愛する俺もちょっとおかしいのかもしれない。




 というわけで大金を手にした俺達は不動産屋に来ていた。


「金額は問わない。この王都で一番良い家を売ってくれ」


 単刀直入に俺は言う。

 エンシーから聞いたところ、この世界では家が安く、高い家でも5000万で買えるらしい。

 土地が安く、魔法などで建設費があまりかからないからだろうか。知らんけど。


「わ、わかりました。責任を持って最高の物件を紹介させて頂きます」



 連れてこられたのは豪邸だった。うん。豪邸だった。豪邸としか言いようがない豪邸だった。


 めっちゃ広い。土地は俺が通っていた高校の敷地の3,4倍の広さがある。

 屋敷も4階まであり、部屋もめっちゃ沢山ある。

 ヤバい。語彙力がなくなるくらいヤバい。


「ここが自信を持って王都で一番と言える屋敷です。冒険者ギルドにも近いですし、お客様に向いているかと思われます」

「す、すごいよ。因みに、お値段は?」 

「2億と5000万ヘルになります」


 日本では十分に豪邸と言える家が数百万で買えるこの世界において、2億というのは破格だ。

 それでも、それだけ払う価値があると思う。


「......買った!」



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「一番広い部屋は俺の部屋にします」

「いや僕です」

「俺です」

「僕です」


 今、一番広い部屋の争奪戦が始まっていた。


 ネリーは一応奴隷の身ということで謙虚に「自分の部屋が貰えるのであればどんな部屋でも嬉しいです」と言っていた。

 これで一番広い部屋は俺のものだと思ったのだが、意外なことにリクがそれに意見した。

 コイツは普段弱気な癖に大事な時はちゃんと自分の意思を示す。

 いやそれで正しいのだが、今回ばかりは弱気なままで居て欲しかった。


「恩を着せるつもりはないが、俺がこのパーティのリーダーをやっていなかったらお前らはS級にもなっていなければこの家を買うだけの金も手に入れられなかっただろう。俺にこの部屋を譲るくらいしてくれてもいいと思うが?」

「...その言い方、恩を着せるつもりしかないよね。僕はコーキに着いてこなかったら今頃どうなっていたかもわからない。感謝してもしきれないよ。でも今までコーキの決定に反対したことはなかったよね。たまには僕を優先してくれてもいいと思うんだ」


 中々言ってくれるなコノヤロウ。


「お二人とも、喧嘩しないで下さい! 平等に二人とも違う部屋にしたらどうですか?」


 ネリーが仲裁してくる。......いいこと言うな。


「平等? そうだよリク、ここは公平にじゃんけんで決めないか?」

「...いいよ、これで恨みっこなしだからね」


 ふっふっふ。リクよ。俺の最大の長所を忘れたのか?


「最初はグー、じゃんけん────」




「そうだよ! コーキは幸運値500万じゃん! ズルいよ!」

「恨みっこなしって言ったのはリクの方じゃないですか。言い訳は見苦しいですよリクさん」


 じゃんけんは負けなしなことで有名な俺は、幸運値の高さをフルに活用して屋敷で一番広い部屋を手に入れた。




 ネリーに鍛冶をして貰いたいので一部屋を鍛冶用に改造した。エンシーの知識とリクの〈ガイア〉があったので案外すぐ終わってしまった。


 掃除と料理の当番を決め、今日のところは外食をした後床に着くことにした。

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