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オリンポス十二神の寵愛~神にとってもチートな異能~  作者: 加里川 ソウダ
第二章 トロイア王国編
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18話 ネリー回

説明回なネリー回

 屋敷に戻り自分たちの部屋へ行く。


 ネリーが「こ、こんな大きなお屋敷に住んでいらっしゃるのですか!?」と驚いていたので、貴族の屋敷に居候させてもらってるんだよと説明したら更に驚いてしまった。

 ヘスティ家は第一公爵といって貴族の中でも特に地位が高い家なのだが、それを言うと白目を剥きそうな勢いだったのでやめておく。

 あまり自覚を持っていなかったが、貴族と仲が良いというのは凄いことらしい。ヘスティ家は「親父さんが優しくて専属騎士がうるさい」くらいに思っていただけだったが、仲良くさせてもらっていることにもう少し感謝を持ってみよう。そして何か困ったことがあったら助けてもらおう。


 部屋に入るなりネリーをソファに座らせる。


 屋敷に着くまでにネリーと色々話していたのだが、それで忠誠値が高い理由がわかった。

 この世界は奴隷に優しいと言っても、法律などルールの上では優しいというだけだ。

 食事をしっかり食べさせていても、奴隷に酷い態度を取る主人は沢山いる。それでも買って欲しいと願うのは、奴隷は一定の年を取るまで売れないと鉱山送りにさせられるからだそう。鉱山でひたすら石を掘り続ける仕事はとても辛く、それこそ地獄とも形容できるものらしい。

 話が逸れたが、とにかく奴隷を良く思わない人は多いのだ。そんな中、友達と思って接してくれと言ったリクや、目線を合わせて笑顔で話しかけた俺は、ネリーの目には優しくて信頼できる...端的に言うと「いい人」に写ったらしい。

 笑顔で話したのはズバリ第一印象を上げようと思ってやったことなので騙してしまったような罪悪感に駆られるが、まぁ結果オーライと思っておこう。


 俺は真面目な顔を作ってネリーへ向く。


「さて、さっき言った俺達の特別な力について話そうと思う───」


 屋敷についてから、まだ会って間もないネリーに話しても本当にいいのか、改めて考えてみた。

 ネリーは奴隷商を出て最初に話した時のような緊張感はほとんどなくなっていた。それほど心を許してくれているということだろう。

 忠誠値が高いこともあって、俺を裏切るようなことはないはずだ。

 だから話すべきかと悩んでいたのはその理由ではない。

 俺とほとんど同い年とはいえ、この少女に世界を救うようなことの手助けを頼んでいいのか。重く考えて、「自分にそれができるのか」と、自分の力を疑い責任に押し潰されてしまわないか。と。

 俺は本当に長いこと考えていた。〈思考加速〉のレベルが上がっていたので実際にはそこまで経っていないだろうが、実際の時間にして2秒も考えて、俺は結論を出した。

「別にいっか話しても。無理そうなら強要するつもりはないし、異能与えて魔法とか共有すれば戦力的に足りなくなることはないっしょ」

 頭はいい方だと自負しているが、義務とか責任とか小難しいことを考えるのは得意ではない。気が弱そうな訳じゃないし、別にいいよね。後は野となれ山となれ♪



 全部ではないが、俺達が異世界から来たこと、神から邪神との戦いに協力してほしいと頼まれたこと、そして異能を授かったこと、俺達が持っている力の大まかな説明...などを話した。


 ネリーは突然告げられた突拍子のない話に驚きながらも、疑っている様子はない。


「正直驚いてはいますが、ご主人様の言うことなので信じられます。ご主人様が私を選び、その事を話してくれたのにはご主人様なりの理由があったんですよね。私も精一杯頑張るので宜しくお願いします」


 真面目な顔でそんなことを言ってくれるネリー。


 心から俺を信頼してくれているであろうネリーを前に、俺は心を痛めていた。

 リクもそうだけど、なんでこの子たちはそんなにも素直なのか。俺の心の汚さが目立つからやめてほしい。てか俺の心が汚いんじゃなくてリクやネリーが綺麗すぎるだけだよね? そうだよね?

 はぁ。さっき「後は野となれ山となれ♪」とかほざいてた馬鹿野郎をぶん殴りに行きたい。


 まぁこの様子だと気負ったりすることはないだろうから安心できる。


「あ、あぁ。宜しくな」


 次は異能の話をしなくては。


 俺がどの異能を渡すか悩んでいる間にと、ネリーに〈鑑定〉を渡して自分のスキルや俺達のスキルを確認してもらう。ついでに〈取得経験値100倍〉と〈必要経験値1/10〉、〈全魔法〉も渡しておく。〈全魔法〉は忘れずにリクにも渡したよ。


 今持ち主がいない異能は全部で

 〈アレス〉、〈アポロン〉、〈アルテミス〉、〈アフロディテ〉〈ヘパイストス〉〈ハデス〉

 の六つだ。


 改めて鑑定してみるか。



 〈アレス〉...相手の闘争心や競争心を煽ることができる。戦いにおいて、戦略や作戦を忘れさせ、ひたすら暴力的にさせることができる。


 〈アポロン〉...スキル〈弓術〉を得る。演奏が上手くなる。太陽が出ている時は、弓の威力に倍補正。アポロンの弓を召喚できる。

「アポロンの弓」...金色に輝く弓。命中率が上がる。ケンタウロスに見せるとケンタウロス族に優遇される。アルテミスの矢と共に使うと、命中率が100%になる。


 〈アルテミス〉...スキル〈弓術〉を得る。どんな植物も数秒で成形まで育てることができる。月が出ている時は、弓の威力に倍補正。アルテミスの矢を召喚できる。

「アルテミスの矢」...銀色に輝く矢。命中率が上がる。アポロンの矢と共に使うと、命中率が100%になる。


 〈アフロディテ〉...スキル〈魅了魔法〉を得る。全ての生物に好かれやすくなる。異性に頼み事をすると高確率で承諾される。


 〈ヘパイストス〉...スキル〈鍛冶〉を得る。火を自由に操ることができる。物を加工したり造ったりするのが上手くなる。


 〈ハデス〉...スキル〈蘇生魔法〉を得る。冥界からアンデットを呼び出すことができる。ハデスの兜を召喚できる。

「ハデスの兜」...漆黒の兜。被ると姿はもちろん身に付けているものも全て消える。この時、被った者が発する気配、音、匂い、全てが消え、触れない限り絶対に認識できなくなる。この兜の半径100メートル内に存在するアンデット系の魔物は全て灰になる(ただし自らが呼び出したものは除く)。 



 うーん、こう見ると圧巻だな。〈アレス〉は何に使うのかわからんが。

 みんなスキルの範疇を超えた性能。特に〈ハデス〉は単体でチート級だ。〈アレス〉は何に使うのかわからんが。


 後はネリーにどの異能の適正があるかだな。

 エンシーよろしくっ!


 《〈ヘパイストス〉の適正があります》


 おっ、〈ヘパイストス〉か。物を造るのが上手くなり火を自由に操れると。丁度ドワーフにぴったりな異能だし、これを渡そうか。

 しかし適正が一つってのは少ない気もするな。俺は六つも適正があるのだが...。俺の運がいいだけ?


 《異能はとても強力な力です。そうそう適正があるものではありません。マスターに多くの適正があったのは、マスターの精神力が強く、何より運が良かったことが原因でしょう》


 異能が誰でも持てるような力な訳ないよな。納得納得。しかし、エンシーにまで運が良いと言われてしまった。事実俺の運は良いのだが、実力ではなく運だけの男だと言われているようで複雑。運も実力の内だと言うし、褒められてるっちゃ褒められてる...んだよな?


 《もう一つ、マスターが持っているものですが〈アテナ〉の適正もあります》


 俺が自分の存在意義のようなものを疑っている中、そんなことは気にも止めない様子のエンシーがそんな報告をしてくる。...エンシーに「気」があるのかはわからないが。


 〈アテナ〉か。



 〈アテナ〉...戦術を練るのが上手くなる。手先が器用になり、生産系のスキルが覚えやすくなる。アテナの盾を召喚できる。

「アテナの盾」...1.5メートルの大きな盾。どんな攻撃も絶対に防ぐ。



 〈アテナ〉は手先が器用になるということなので〈ヘパイストス〉との相性はいいだろう。手先が器用になるのと物造りが上手くなるのは似たようなもんだからな。


 俺ばっかり沢山の異能を持っていても意味がないのでネリーに複数の異能を渡すのは全く構わない。だが、〈アテナ〉にはアテナの盾を召喚できるという特性がある。盾を使うということは、パーティの壁役を担ってもらうということだ。ドワーフなネリーは人族よりも固いとはいえ、女の子に壁役をやらせるのはちょっとね...。


 でも一応訊いてみるか。


「もし、もしだよ? もし仮に万が一、俺がネリーにパーティの壁役をやって欲しいな...なんて言ったとしたら、どうする?」


 普通に言えばネリーは間違いなくyesと答えるので、「もし」ということを強調して尋ねる。


「もちろんやりますよ! 普通の人より防御力が高い自信はありますし、壁役を任せてもらえるのはドワーフとして(ほまれ)です」


 少しは渋るかと予想していたのだが、予想外の答えが返ってきた。

 なるほど、ドワーフとして壁役をするというのは喜ばしいことなのか。

 それを知ると、ネリーに〈アテナ〉を渡すべきだと思えてくる。


「そうなのか。ならネリーには〈ヘパイストス〉と〈アテナ〉の異能を渡すことにするよ」


 2つの異能の説明をする。ドワーフは火と鍛冶を司るヘパイストスに強い信仰心を抱いているらしい。〈ヘパイストス〉を貰ったことにとても感激していた。そして〈アテナ〉も、最強の盾つきという壁役ぴったりな異能ということで、こちらも大変喜んでいた。



 ネリーに伝えるべきことは伝えて異能も渡したので、今日のところは夕飯食べて寝るか。





 知らない女の子が家の中に居たことにユノは驚いていたが、奴隷を買ったと言ったら納得した。

 ユノはネリー用の部屋を用意しようと言ってくれたが、そろそろ家を買う予定なので二日三日住むために部屋を用意してもらうのは申し訳ないと言って断った。

 ユノがネリーに自己紹介をした時にネリーが白目を剥いたのはまた別のお話。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 コーキ

 〈スキル〉

 思考加速1→3


 リク

 〈スキル〉

 ─魔法─

 全魔法1new


 ネリー

 〈スキル〉

 鑑定new

 ─魔法─

 全魔法1new

 ┈ユニーク─

 取得経験値100倍new 必要経験値1/10new

次回、冒険に出掛けます。

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