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オリンポス十二神の寵愛~神にとってもチートな異能~  作者: 加里川 ソウダ
第一章 地球と神界編
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2話 女神様??

 意識が覚醒した。


 ここはどこだろう。フワフワしたような感覚がある。浮いているような、ベッドで寝ているような、そんな感覚だ。


 ああ、そういえばあの時、女の子を助けてトラックに轢かれたんだっけか。そうか。俺は死んだのか。今俺が天国にいるのならこの寝ているような感覚も納得できる。


 目を開けてみる。


 眩しい。眩しくてここがどんな場所なのかわからない。


 遠くに何かの気配を感じる。


 気配が近づいてきた。誰だろう。


「目が覚めましたか、海馬航希(とどこうき)さん。」


 なぜ俺の名前を??


 目が冴えてきた。


 俺の目の前には、白い服で身を包んだ、腰まである艶やかな黒髪が特徴的な美しい女性が立っていた。


 それはまるで......、


「女神様?」


「うふふ、女神様ではないですよ?」


 ああ、なるほど。確かに一人死んだだけで女神様が直々に出てくる訳がないよな。


「じゃあ、天使ですか?」


 そう問うと彼女は優しく微笑みこう言った。


「目が覚めて早々冗談を仰るなんて、ご家族の方から伺っていた通りの面白い方なんですね。あ、申し遅れました、(わたくし)は航希さんの担当となりました看護婦の平野沙羅(ひらのさら)と申します。」


 そう言って名刺を差し出してきた。



 ......。


 ............。


 ..................え? は? え? うん? ちょっと待ってちょっと待って。ちょと待てちょと待てお兄さん。なるほどね。トラックに轢かれたけど奇跡的に助かった的な感じ?ああ、なるほどなるほど。


 ......めっっっっっっちゃ恥ずかしいやんっっっっ!!!!


 確かに周り見たらどう見ても病院じゃん。寝ているような感覚って、普通に寝てるし。あぁ~恥ずかしい。

 俺普通に死んだと思ってさ、天国やら神界やらに行ってるもんだと思ってたんだけど。


「どうしました?顔が赤いですけど、この部屋暑いですか?」

「ああ、いや、なんでもないです。確かにちょっと暑いですね。暖房の温度下げてもらえませんか?」

「はい、わかりました」

「ありがとうございます。えーと、いろいろ聞きたいことがあるんですけど良いですか?」

「もちろん大丈夫ですよ」


 ふぅ。取り敢えず誤魔化せたかな。ってか、普通大型トラックに轢かれたらこんなちょっとした入院で済むもんなのか?全然痛いところないし、五体満足だし、神経も通ってるし。あ、よく見たら左足にギプスが。


「俺ってトラックに轢かれたんですよね?」

「はい。ですが奇跡的に左足にヒビが入るだけだったんですよ。お腹に少し深い傷ができていたんですが、それも航希さんが意識を失って眠っている間にほとんどふさがって瘡蓋になっているだけですし。」


 持ち前の豪運が力を発揮してくれたみたいだ。


「じゃあ入院はどのくらいなんですか?」

「一ヶ月程度ですね」


 一ヶ月か。早いのか遅いのかよくわからんが、一ヶ月もこの美人さんがお世話してくれるなら本望だ。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 一ヶ月が経った。これで平野さんともお別れか。その日は母親が迎えに来た。


「航希、ちゃんと担当の看護婦さんにお礼言いなさいね」

「わかってるよ母さん。平野さん、一ヶ月間お世話になりました。」

「航希さん、お大事にしてくださいね」


 はぁ~。平野さんと別れた上に学校行かなくちゃいけないなんて......。災難だ。本当にΨ難だ。Ψ難すぎて超能力に目覚めそうだ(特に意味はない)。


 ま、でもシュンとユーナが心配してるだろうからちゃんと行かないとな。

「災難」が、一部「Ψ難」になっていますが、ミスではありません。

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