その断崖は階段(アプリ坊主外伝5
【warning】(強注意)『この作品に出てくる「あなた」とは「これを読んでいる人」を指しているものではありません』
↑ 誤解されると大変な事になってしまいますのでくれぐれもご注意下さい ↑
幼き日の何事かを 踏み出す一歩
その階段を初めて登り出したる時
運良く世界の全てに 褒め称えられ 頭撫でられる
その意味を知らずのまま
近くて遠く あの幼子の結末を 微塵にも悟らぬままに
その美しき羽を その足を 当然のように振り回し
悠々と乗り越え 飛翔し 存分のままに手に入れる
あなたには見えぬ涙と あなたには届かない声と
あなたには感じない心を それらを全て無視すると
いつしかそれは少年と呼ばれ
ある時に気まぐれに 遥か彼方の断崖から
とても哀れな 気の毒の 形ばかりは人間の
うめき声を耳にする
あなたはそれを 慈悲と言い 救済へと向かう
『その断崖は階段』
こんなものは辿ってきた道だと 楽な事だと
おまえの努力が 足りないだけだと
なぜ登れないんだと
遭難者に 問い詰める 無反応のままに
その人へ声は届かない あなたが届いて当然だと考えているからだ
その人へ姿は映らない あなたが映って当然だと考えているからだ
その人へ心は届かない あなたが届いて当然だと考えているからだ
やがてあなたは できうるかぎりの力で
怪物を退治する 純真のままに
周りを壊し 人を傷つけ周るその様に 怒りを覚えながら
考えれば 考える程理不尽なその様に
断罪し かたちを与え その人を無理矢理変形させる
自分のムチの 場所も忘れて
秩序と礼儀を重んじる 大勢が棲む
その国の 罪が在るなら出られぬ その小屋に
反省せよと 自分も良く解らぬまま 白きの部屋へ
閉じ込め すぐの近くに 結末を知りながら
その朝に 決められた朝に 外の喜びを噛み締めて
これが正義と合法と 信じて止まぬその朝に
自ら歩かせ あるいは引きずり
断崖を登らせる ついに最後の 時はきたれり
3と5の対比、いかがでしたでしょうか?ではでは!