表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】帰れない聖女は、絶対にあきらめない!  作者: 真弓りの


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

85/116

急展開でついていけない

「それより終わったよー、壁の修復と封印解除。あとは魔王城を残すのみ!」


「うむ、さすがじゃのう」


「アレヒアルも行くよね?」


「うむ、千年ぶりにあの子に会えるんじゃな、懐かしいのう」



賢者サマと龍王の間で、どんどん話が進んでいく。待って、マジで話についていけない。



「ここは簡単に済んで良かったね」



賢者サマがへらへらと笑う。「じゃ、魔王城に行こっか」と転移の呪文を唱えようとした賢者サマを、私は止めずにはいられなかった。



「待って!」


「ん? どうしたの?」


「待って、いったん不死王の城に行かなくちゃ。助けないと……」


「あ、だいじょーぶ、だいじょーぶ」



言いつつ賢者サマは右手で私を、左手でアルバを確保した。空気を呼んだのかハクエンちゃんが私の肩に、龍王が賢者サマの頭に乗った途端、賢者サマは素早く転移の呪文を展開する。



「ちょっと待っ……」


「だいじょーぶだって。魔王城の入り口でみんな待たせてるから」


「へっ!?」



その瞬間、私達は賢者サマの呪文によって、強制的に転移させられていた。



**********************************



「ひえっ、何コレ」



地に足がついたと同時に、私は思わず飛びのいた。


死屍累々……っていうか、足元に人がゴロゴロ転がってるんですけどっ!!!



「ぐ……」



動いた! しかもあれ? これってまさか。



「え……ルッカス様?」



私の足元に転がってる、このサラサラストレートの金髪って絶対そうだよね。うつ伏せだから顔は見えないけど、この高そうな刺しゅう入りの服、見覚えがあるもの。


てことは。



「やっぱり……グレオスさん、リーン、大丈夫!?」


「……」



リーンが何か言いたげに顔を歪めるけれど、それは声にはならなかった。体も、動かせずにいるみたい。苦し気な呻き声だけが聞こえてきて、さすがに心配になった私はみんなの傍に駆け寄った。



「何があったの、ケガは……」



ああ良かった、ケガはしていないみたい。



「だからだいじょーぶだって。あんまり暴れるから、動けないように軽く麻痺をかけてあるだけだよ」


「あー、やっと来たあ、待ちくたびれたよ」



賢者サマの呑気な声に、不死王の声が重なった。そう、もはやクルクル金髪巻き毛ではないとはっきり分かる程、声の出し方まで変わっている。


恐る恐る振り返った私の目に、ぞっとする、異様な光景が映った。


一人だけ元気に動き回っている不死王は、何がおかしいのか一言何か言っては馬鹿笑いしているのに、瞳からは滔々と涙を流している。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【8月1日発売 書籍化作品】

よろしければこちらからどうぞ(^-^)

『自称魔王にさらわれました ~聖属性の私がいないと勇者が病んじゃうって、それホントですか?』

たくさん加筆しましたし、山下ナナオ様によるイラスト・挿絵はもう垂涎モノでございます!

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ