4話 ユニーク
久しぶりです
ちょっと実家かえって更新がマチマチになるかもしれませんができるだけがんばります
藤堂のステータスはどうやら称号の勇者による力でみんなより初期値が違うようだった。でも、その後の成長はわずかしか周りと変わらないようだ。
ひとしきりみんなが自分たちのステータスを見せ合ったらドルマがみんなのステータスをチェックしだした。これにより、前衛職と後衛職とに分けていくらしい。
みんなの職業やステータスの高さをみて感心していたドルマだったが、奏のステータスを見て最初は驚いていたがすぐに微妙な顔になった。
……奏も自分じゃなければ同じ顔をしたかもしれないが目の前でされるとなんか傷つくからやめてほしい。
そんなドルマの反応を八重沼が見逃すはずもなく、ドルマから僕のステータスプレートをひったくっていた。もちろん取り巻きたちもいっしょだ。
「どれどれ、俺が見てやるよ。……ぶはははは! なんだよお前の職業、男なのに歌姫だってよ!」
「うわっ、ステータスもひどいんじゃねーか。お前一般人にも負けるんじゃねーの?」
八重沼たちが大声で騒ぐからクラスメイト達も興味津々で見ていた。そして「なにこれ?」「まじかよ!」「ホントに男の子だったのかな?」「本当は女の子だったとか」「でもでも、性別は男になってるよ」など様々に反応した。、女子の間では性別まで疑ってくるような発言があった。
「ねぇ、そろそろ返してくれない?」
「はぁ? それなら自分で取り返してみればいいだろ! 奏ちゃん。ぶはっ」
「おいおい、あんまいじめたらかわいそうっしょ! なんせゴミみたいなステータスだぜ。俺らがちょっと殴って死ぬんじゃね?ぎゃはは」
八重沼たちがなかなか返そうとせずに奏を馬鹿にしていると桃華と隼人が出てきた。
「おい! そろそろ返してやれよ。奏が困ってんんだろーがぁ」
「そ、そうだよ。それにカナちゃんだって魔力と敏捷と属性がほかの人より高いよ!」
桃華と隼人が出てきたことで分が悪いと思ったのか、八重沼たちはステータスプレートを奏に投げて後ろに下がっていった。
そこでふと奏は気になったことがあったからドルマに聞いてみた。
「そういえば、ユニーク属性ってなんですか?」
「ん? お前ユニーク属性って「ユニーク属性があったんですか?!」うわっ」
ドルマが答えようとすると横からアイアが叫んで割り込んできた。急なことに驚いていたが
「いえ、(何の属性かはのって)なかったです」
「なんだ、そうですか」
と興味が失せたようにテンションが下がり心なしかゴミを見るような目で奏を見た気がした。気のせいか?と考えているとドルマがユニーク属性について説明を始めた。
「あー、ユニークってのはな、属性だけでなく職業やスキル、称号にもあるんだよ。数は少ないが幾らかいる。と言っても過去に1回しかでてこなかったりもするがな。職業では勇者や魔王、国王なんかだな。それで属性は今のところ空間や木、溶岩、爆裂、泥とかが確認されている。スキルはユニーク職やユニーク属性でのみ使えるスキルだ。これはたまに条件があるからその職や属性を持っていても使えない可能性もある。勇者だと過去にあったのでは聖剣召喚や限界突破とかだろう。最後に称号は龍や魔王といった普通はどうにもできない奴らを殺したときにでる。まあ職や属性は先天的なもんだな。」
なるほど、ユニークについては分かったが、なんの属性かわからない。とりあえず放置にしとこう。
しかし、歌姫って何をするんだろう?やっぱ歌を歌うとかかな?
確かによく一人カラオケしてたけどさ。風呂とかでも歌ってたし。
まぁスキルに聴力強化ってあるしこれがユニークスキルなら音に関する職業か?
その後、前衛職か後衛職かで分かれてこれからについての話を聞いた。
午前中は座学、午後は分かれて前衛が使用武器の、後衛が魔法の訓練をすることになった。しかし、3日に1回前衛と後衛は午後の訓練を逆でやるらしい。後衛はいざという時の護身のため、前衛は戦闘の幅を広げるためだといっていた。夜は自由。
ちなみに奏はもちろん後衛だった。