第2部 越後の覇者 ≪目次≫ 及び ≪いままでの、あらすじ≫【第2部・4章の 主な登場人物たち】
第2部 越後の覇者
≪目次≫
第四章 中越の主
(一) 真の父
(二) 裏切りの城
(三) 黒い騎馬軍団
(四) 稲島家の秘宝
(五) 巫女の神託
(六) 創氏改名
(七) 鎧潟の戦い Ⅰ. Ⅱ.
(八) 女の戦い
(九) 山法師の加護
(十) 血戦・信濃川
第五章 越後統一 (題名は予定も有り)
(一) 秋葉城の惨事
(二) 長岡城の攻防
(三) 稲島家の血脈
(四) 越後の虎
(五) 鬼女と酒天童子
(六) 由利姫と情愛
(七) 越後統一 Ⅰ.Ⅱ.
≪いままでの、あらすじ≫ 第一部 1章、2章、3章
凡そ450年前、時は戦国時代、現在の新潟県・下越地方に弥彦山連山の一つに長者原山(現・角田山)があったが、その麓に稲島氏という小豪族(地方の侍集団)があった。
その七代目・稲島小太郎俊高は父が病で死に、若くして当主に就いたが、隣国の白根城主・佐藤政綱は長年の稲島領支配に野望を抱き、再び兵を挙げ長者原山(角田山旧名)城を攻め寄せて来た。しかし俊高の奇襲に会い、敗退する。その翌朝、16才の誕生の日に単身、長者原山に登った俊高は天啓を受けて朝日に自らの行くべき使命の決意を誓った。
一年半後、佐藤政綱は笹川・柿島と連合して、再度稲島城を攻めたが、ここでも俊高の別動隊が笹川軍へ奇襲を掛け、これを破り、更に稲島と盟約していた高野和久の岩室軍と夜襲を行い、大勝を期した。戦勝後、数々の領地改革を進めた俊高であったが、家督を相続した笹川常満・柿島信政が俊高に感じ入り、盟約を申し入れて来た。その証しとして三国は、佐藤氏の潟東領を奪回する戦に出たが、新たに佐藤家にお抱えになった策士・児玉監物により、戦は苦戦を強いられた。しかし俊高の急戦法により、辛うじて勝利する事が出来た。
その二ヶ月後の深夜、白狐に扮して父・英郷の病を治すべく、稲島領の大杉の湧水を汲みに来て捕えられた隣国・赤塚の草日部家の姫・情愛は、解放し便宜を計ってくれた俊高の温情と人柄に惹かれ、やがて二人は夫婦となり、事実上、稲島・草日部家の盟約が成立した。
ここに稲島俊高を中心に西蒲原豪族・5家の連合体が生まれた。しかし、挽回を計る児玉監物は、新津・秋葉氏と組み、反撃の巻き返しを画策していった。・・・・
中之口の笹川家には、常満を拉致し佐藤派の伯父・行貞を当主に立てさせ、味方の柿島家には分断工作により佐藤派が占拠して稲島派を追い出し、岩室の高野家には、実権者の荒田惣衛門親子を使って当主・高野夫妻を幽閉させた。
そのような厳しい戦況の中で、俊高自らによる常満救出や、柿島家の半数の亀城(長者原山城の愛称)入城により、中之口河を挟む100日余に及ぶ亀城攻防戦の激戦が繰り広げられ、二人の天才戦略家の攻防が続いたが、俊高の嵐の夜の奇襲を見破った監物は、稲島軍を窮地に追いやった。
監物の戦術に亀城も総攻撃に有っていた最中、俊高は体力の限界を感じたその時、再び天啓を受け、奇跡的な反撃を開始した。笹川常満らの高野夫妻救出により、荒田惣衛門親子を倒した高野・笹川軍の援軍が到着し、更に間一髪、亀城落城の危機の時、漸く到着した草日部軍の奇襲により、稲島方は勝利を収めたのだった。
【第2部・4章の 主な登場人物たち】・・・・1555年 基準
≪稲島家≫・・・稲島
●小太郎・俊高21歳
情 愛(俊高・正室)20歳・・・草日部氏(赤塚)
倖希王丸(嫡子) 4か月
●喜久次・高喜 19歳 妻:芳葉 18歳
●佐野弥七朗高兼(後に、高種) 33歳:筆頭家老 妻:千春28歳
●真島寅之助良高(侍大将) 25歳
●菅田須衛門36歳 ●楓23歳
●朱鷺の権坐42歳:根来の忍び ●疾風の透太 18歳
朱音 16歳
●清水坊源芯(実は、稲島三郎俊景) 45歳 ●玄斉 燕の法師 粋謙
≪高野家≫・・・岩室
●和久(当主)43歳 正室:雅代(俊高の母の妹) 35歳
●荒田照美 (和久の兄)45歳
●三和(俊高の妹)16歳
●清水雅兼(家老)55歳
●長谷川芳直(侍大将)47歳
≪佐藤家≫・・・白根
●政綱 (当主)58歳
≪笹川家≫・・・中之口
●常満(当主)23歳 常豊(三男)18歳:常満の弟
行充:常満の従弟 17歳
●木島勘平(侍大将)25歳
≪柿島家≫・・・味方
●信政26歳(当主) 信吉47歳:隠居
●酒井建脇(家老)48歳
≪斎藤家≫・・・三条
●義政70歳 義兼(当主)53歳
義興(義兼の嫡男)37歳
●石田七衛門芳時(筆頭家老)55歳
●黒江勝重(鉄扇:侍大将)41歳
≪草日部家≫・・赤塚
●英郷 (当主)35歳 貴英18歳:嫡男
●本田与一益丈56歳
●永島公英(侍大将)33歳
≪秋葉家≫・・・新津
●結衣の方(鼓寄改め:時盛の姉)36歳
秋葉時盛(当主)25歳:結衣の方の弟
●大場実春(筆頭家老:結衣の夫)37歳