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生成AI時代に生き残る創作者の秘密は行動経済学?

作者: 卯月らいな
掲載日:2026/03/08

こんにちは。卯月らいなです。


生成AIが昨今、世間を賑わせています。


人件費を削減できる!


これから、生き残る職種はこれだ!


とか、サラリーマンや自営業者にはヒヤヒヤになるトピックが並んでいます。


そこで、頭に思い浮かぶ疑問は、「生成AIは何が得意で何が苦手なんだろう」です。


法律、IT、建築、専門分野別に見ていくこともできますが、ここは別アプローチで見ていきましょう。


結論から言うと、生成AIはシステム1が得意でシステム2が苦手です。


聞き慣れない言葉がやってきました。


心理学者のダニエルカーネマンという人が提唱した概念で、行動経済学という、昨今、流行っている学問で頻繁に流用されているものです。


どういう概念かと言いますと、たとえば、「バーカ」ってセリフを物語の登場人物が言うとする。


それに続くセリフとして「バカと言った人がバカなんですー」と続けたくなることがある。


このときって、そんなに、深く物事考えていないと思うんですよ。


子どもの頃、どこかで見かけた売り言葉に買い言葉の辞書が脳内のどこかに保管されていて、それをただ引っ張り出しただけです。


「それってあなたの感想ですよね」って流行語も、最初に言い出した人は、頭をひねって考えて言ったと思うんですけど、それを引用している子どもたちは、自分の頭を使わなくても相手を黙らせることができるマジックワードとして使っています。


この反射神経とか無意識に近いものに基づいた判断をシステム1といいます。それに対して、時間をかけて深く考えることをシステム2といいます。


子ども同士の喧嘩は、テンポよくシステム1を繰り出せるか勝負なところがありますが、弁護士同士が法的な文書を提出し合うときはシステム2ですね。


家電量販店の店員の仕事を想像しましょう。客が自動ドアから入ってきたとき「いらっしゃいませ!」これはシステム1ですね。


「炊飯器コーナーどこですか?」「ご案内しますのでついてきてください」これも、ある程度、判断は求められるけど、知識を引き出すだけなのでシステム1寄りですね。


「すいませーん。市が発行した商品券使いたいんですが」社員教育でそんなものが使えるとは言われていない。でも、確かに、使えるかも知れない。店長を呼ぶか。いや、今日は休みだ。電話する? でも、最近、労働基準法で繋がらない権利が。と、実際にこんなこと考えるかは知りませんが、考えていたとしたら、そこそこ、システム2を使っていそうです。


生成AIはどうかといいますと、システム1なのだけど、膨大な過去の会話データベースアクセスできて、自分の出力結果を自己添削する仕組みが整っているのであたかもシステム2であるかのように偽装するのがうまい、と、いった性質のものになります。


「私ってかわいい?」「そんなこと聞くこと自体がかわいい」みたいな気の利いた会話はAIはできるので深く考えて返事してそうに見えるんですよね。


でも、これってネットの広大な海の中にあるカップルのいちゃいちゃ会話を持ってきているにすぎません。


プログラミングなんかやらせても、過去に書いたプログラムの模倣は素早くやってくれますが、設計に近いことをやらせるとやれることが少なくなってきます。


どうやら、AIの時代に淘汰されない労働者は今のところ、システム2を使った仕事をしている人になりそうです。


将来、システム2ができる生成AIが発明されたらどうなるかはわからないですが。


クリエーター職とかも企業の意向通りのものを書くライターがいちばん苦しくて、作家性や裁量が求められるものは、まだ、マシなのかなと思います。


かつて、写真という新技術が生まれた時代、画家という職業の存在意義が危機を迎えました。


その時代に登場したのがゴッホと印象派です。


写真には作り出せないアートとは何かを求められた時代に、光と色彩を使った新しい芸術運動が一つの答えを出した形になります。


生成AIの時代に巻き起こる芸術運動がどのようなものになるかは未知数ですが、おそらく、システム2を駆使したものになるのではないでしょうか。


システム2を駆使する職場に身を置くのが、これからの生存戦略だと思いますが、朝から晩までシステム2してるのって、疲れるんですよね。


実労働時間以上の疲労が押し寄せます。新しいメンタルヘルス問題になるかもしれません。


これから、どんな時代になるやら。読者の皆様のご武運をお祈りします。

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