帰宅
朝早くに起き帰る準備を終えて馬車に向かう5人
「あぁ、終わったな」
「また来ればいいだけだよ」
「まだまだ行けるよ」
「そうだな」
馬車に乗り込み波善に別れを告げる
行きのようなアクシデントも特になく自分たちの街に無事に到着する
「着いたな。今からどうする?」
「とりあえず買ったお土産渡しに行こうかな」
「そやな。最後に赤丸行ってご飯食べてから帰ろうや」
「「「「「賛成」」」」」
メルや釣具屋のおっちゃんなどにお土産を渡して赤丸へ行く
「オッサン!」
「おっ!青年!帰ったか」
「コッテッシーッ!!って何だよ!」
「帰ったと思ったらすぐそれか!まぁ言われるとは思ってたが唯の間違いだ!」
「唯の間違いのレベルじゃねーよ!」
「細けぇことはいいんだよ!飯食いに来たんじゃねぇのか?」
「それもあるんですけどコテージのお礼にみんなお土産を買ってきたんですよ」
「おぉ!そうなのか!それは嬉しいじゃねーか!」
「じゃあまずは僕から」
ラムダはお土産を手渡す
オッサンはニコニコしながら包装を剥がすがその後真顔になる
「これは・・・木彫りの熊?お、おぅ・・・ありがとな」
「次はウチやな」
近江もお土産を渡す
同じくワクワクしながら包装を剥がすが
「これは・・・木彫りの熊!?魚取ろうとしているバージョン?おぉぅ・・・ありがとう」
「次はー私ー」
リザもお土産を渡す
今度はと思いながら包装を剥がすが
「これは・・・あぁ木彫りの熊、捕食バージョンね。ありがとうな」
「次は僕ね」
創太もお土産を渡す
オッサンはどうせと思い包装を剥がす
「はいはい木彫りの熊ね!食べ終わったバージョンね。ありがとありがと」
「最後は俺だな」
翔は意気揚々とお土産を渡す
オッサンはここまで来たらと思い包装を剥がすが
「はいはい木彫りの熊・・・じゃないだと!?トーテムポールだと!?何で熊にしなかったんだよ!」
期待を裏切られた
「は?みんなバラバラに選んだんだぞ?一緒になる訳ないだろ!」
「いやいやいやいや、5分の4が木彫りの熊!!もっと言えば5分の5で木彫りのやつ!!」
「バージョン被りがない奇跡をありがたく思えよオッサン」
「お前らのセンスには脱帽だよ!」
「褒めるなよ」
「嫌味に決まってるだろ!」
と言いつつ熊を並べて飾るオッサン
トーテムポールは引き出しの中に入れる
「・・・ん?飾ってみるとなかなか良いんじゃないか?ガハハハハ!青年達ありがとよ!」
「「「「どういたしまして」」」」
「おいオッサン!トーテムポールも飾れよ」
「あ?飾ってるだろが」
「それは飾ってるって言わねぇよ!隠してるって言うんだよ!」
「チッ、うるせーな。わかったよ」
オッサンはトーテムポールを引き出しから取り出して熊と同じように飾る
「そういや、お前ら何か食べるのか?」
「おう!頼むぜオッサン」
「「「「食べます」」」」
「よし、ちょっと待ってろ」
オッサンは注文を作りに厨房へ入る
「みんな夏休み残りはどうするの?」
「俺はレベルとスキルをアップさせるために依頼受けながら魔物討伐だな」
「僕はレベル上げと刀制作かな」
「ウチも同じような感じやな」
「私もーレベル上げとーゴロゴロするー」
「みんな似たようなものだね」
「あいよ!お待ち!沢山食えよ」
「「「「「ありがとう」」」」」
「お土産にビックリして聞きそびれたが波善はどうだったよ?」
「楽しかったですよ」
「海ー綺麗だったー」
「変な魚2匹と出会った」
「変な魚?なんだそりゃ」
「1匹はクレナイチョウジュダイ。知ってるかオッサン」
「おお!幻とも言われているあの魚か!どうしてまたそんなもんが?」
「翔が釣ったんや。美味しかったであれは」
「釣った!?ほんとにビックリする事ばかりだな青年!で、後1匹は?」
「リヴァイアサン」
ブフゥと飲んでいたお茶を吹き出すオッサン
「魚じゃねぇ!竜じゃねーか!」
「いいや、あれはただの食いしん坊な魚だ!」
「青年、殺されるぞ?あれがキレたら俺でも手がつけられねぇ」
「「「「「まさかの知り合い!?」」」」」
「ん?あぁ。まぁ旧友ってとこだな」
「只者ではないと思ってたがオッサン何者なんだ」
「唯の料理人だぞ俺は」
「嘘つけ。唯の料理人が3ピンやリヴァと知り合いな訳ねぇだろ」
「そうですよ。オヤジさんはほんとに何者なんですか?」
「まぁ・・・細かい事は気にすんな!唯の赤丸の衝撃のコック長だ」
「コック長って1人しかおらんやん」
「細かい事は言うなよ!ガハハハハハ」
5人はこれ以上追求しなかった
オッサンの料理は確かに絶品で今はそれで構わないと思ったからである
「「「「「ご馳走さまでした」」」」」
「オッサン、トーテムポール排除すんなよ!排除してたらオッサンがリヴァの悪口言ってたってチクるからな!」
「悪口言ってたのは青年だろが!ちゃんと飾っとくから心配すんな!じゃーな」
しっかりと完食した5人は家路に着く
これで旅行の全日程が終了しここからそれぞれの夏休みを過ごす事となる