旅行2日目
まだ辺りが薄暗い時間にモソモソとラムダが起きる
「翔、創太、起きなよ。釣りに行くよ」
「おはようラムダ君」
「うーん。後365日」
「一年!?」
「創太、とりあえず翔は置いといて2人を起こしに行こう」
ラムダと創太はロフトを上り2人を起こす
「おはよう」
「うーん。後2年」
「リザが翔より寝ようとしてる!?」
「リザ起きや」
「うーん。おはよー」
「さて、下に降りて翔起こそうかな」
ラムダが翔を起こし釣りの準備をして出発する
「港の防波堤に行こう」
「そうだな!楽しみだ」
防波堤に着き仕掛け5人分を3人が作る
「これで餌を入れたら出来るね」
「よし!早速釣ろうぜ」
餌を入れ糸を垂らす
ツン
ツンツン
ビクビクビクビク
「釣れたー」
初めに釣ったのはリザ
幸先の良いスタートである
「こっちも釣れた」
次にラムダが釣る
「おっ、キタキタ!」
「こっちもきたでー!」
翔と近江も釣り上げる
「「「「プププププ」」」」
「ちくしょう」
「魚もしっかり空気読んでくるな」
「そんなのいらないよ!あっ!きた!」
糸を巻き魚を上げてくる
ヒュー
チャポン
・・・
・・・
「「「「あははははは」」」」
「魚にまで馬鹿にされるなんて」
「どんまい創太」
この後、創太も無事に釣りどんどん釣っていく5人
そろそろ止めようとしていたその時、翔の竿がしなる
「やばい!めちゃくちゃ重い!糸が切れる!」
「ちょっと頑張って!」
ラムダが糸に硬化をかけ切れるのを防ぐ
バシャバシャバシャバシャ
「創太!竿持っててくれ!」
創太に竿を渡して翔は弓を構える
シュッ
バスッ
矢が命中し魚は絶命し創太が陸にあげる
「大きいー」
「しかも綺麗な色」
「食べれるのかな?」
翔は鑑定を使う
クレナイチョウジュダイ
食べると寿命が伸びると言われている珍しい魚
実際食べると非常に美味で状態異常耐性もつく
「珍しい魚みたいだぞ。そして美味しくて状態異常の耐性もつくらしい」
「それって凄いね!」
「食べるのー楽しみー」
「だね!買い出し行った時にどうやって食べるのが美味しいか聞こう」
「よしっ!じゃあとりあえず釣りはここまでにしてコテージに戻るか」
コテージに戻り魚の下処理を済ませて買い出しに出かける
今日はBBQをする予定なのでそれに合わせて買い物を済ませていき最後に魚屋に寄る
「おじさん、クレナイチョウジュダイってどうやって食べるのが1番美味しい?」
「おいおいおい。クレナイチョウジュダイだって?あんなのそうそうお目にかかれないぞ」
「今朝釣れたー」
「は?どこで?」
「港ですよ」
「いやいやいや、もう何十年もここに居るが見た事も聞いた事もねぇよ」
「ほんまやで」
「マジ?」
「マジだぞ。サビキで釣れた」
「サビキ!?そりゃすげぇ!俺も仕事終わったら行ってみるか。あれは刺身がいいだろうな」
「ありがとうございます」
コテージに戻り朝食がまだだったのでクレナイチョウジュダイを食べる事にした
「うわっ。なんだこれ。溶ける」
「凄い脂が乗ってて美味しい」
「ほのかに甘くていいね」
「やばーうまうまー」
「これは幾らでも食べれるわ」
5人は夢中で食べあっという間に平げてしまう
「あー幸せー」
「また食べたいね」
お腹が膨れ話をしていると寝息が聞こえてくる
もちろん翔である
他の4人も朝が早かったので横になるとすぐに夢の中へ旅にでた
至福の時間が過ぎていき部屋には何かが焼ける良い匂いが充満していた
「うー。美味しい匂いー」
「良い匂いやな」
匂いにつられ女性陣が目を覚まし次に男性陣が目を覚ます
キッチンを見るとそこには料理をしている翔がいた
「お前らやっと起きたか」
「「「「翔にそんな事を言われる日がくるなんて」」」」
「もうお昼まわってるぞ。ご飯出来るから顔洗ってこいよ」
順番に顔を洗いテーブルに着くと翔が料理を運んでくる
出てきたのは
「「「「チャーハン」」」」
「魚の身も贅沢に入ってるぞ!ただし味は保証しないし文句は受け付けない」
「味の保証なしか」
創太が不安そうな顔をしながら口へ運ぶ
パクッ
・・・
・・・
パクッ
パクパクパクパク
次々と無言でチャーハンを口に放り込む創太をみて他の3人も口へ運ぶ
パクッ
3人は目を見開き声を揃えて翔に言う
「「「何これ。無茶苦茶美味しい」」」
「そうか?口に合って良かったぞ」
お昼を食べ終わり昨日と同じく海に5人は出かける
海に着き5人は意味もなく遠泳を始める
みえている砂浜が少し小さくなってきた頃、突如海流が速くなり5人は流され始める
「やばい!流されてる!」
「海流に垂直に泳いで抜けるよ!」
必死に泳ぐが海流はどんどん加速しとうとう5人を飲み込んでしまう
ゴボゴボゴボゴボ
5人は溺れて意識を失った
・・・
・・・
ピチョンピチョン
ピチョンピチョン
「ゴホッ!ゲホゲホゲホ!ここは・・・?助かった・・・?・・・!!みんなは!」
ボーっとしていた頭を働かせラムダは周囲を見渡す
そこには他の4人が横たわっている
「近江!近江!」
「ゲホッゲホッ!ラムダ・・・?たす・・・かった?」
「そうだよ!ちょっと待ってて!他の3人もみなきゃ行けないから」
「ケホッ。ウチも行く。リザはウチ、ラムダは翔と創太」
二手に分かれ無事を確認すると幸いな事に3人とも気絶しているだけのようだった
ポーチから炭と燃やせそうな物をだし火を起こして2人は暖をとる
しばらくすると3人は順々に目を覚ましていく
「みんな無事で良かったよ。体調は大丈夫?怪我は?」
「あぁ。俺は大丈夫だ」
「私もー」
「僕もいける」
「ここは何処なんだ?」
「わからない。洞窟のようだけど」
「もう少し暖をとったら出口を探すしかないね」
「そやな。ここにおってもしゃーないしな」
5人は十分に暖をとり出口を探しに洞窟内を探索し始めた