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ダンジョン地下3階

地下3階に降りてすぐのところで昼食をとる事になった5人


「オッサンには殺意沸いてるけど料理は逸品だから楽しみだな」

「ほんとにね。どんな弁当かな」


ポーチからそれぞれ名前のついた弁当を出し5人は開けていく


「うわっ、めっちゃ豪華やわ!」

「俺の日の丸なんだけど・・・」

「凄いー!美味しそー!」

「俺の日の丸なんだけど・・・」

「本当に美味しそうだね」

「いや、ね。俺の日の丸なんだけど・・・」

「僕、こんな凄い弁当初めてだよ」

「俺の!日の丸!なんだけど!」

「「「「いただきまーす」」」」

「よしわかった。今すぐオッサンをこの世から抹消しに行く」


翔は鬼の形相で立ち上がる


「ちょちょ!ストップ!僕のおかず分けてあげるから」

「抹消したらもうオッサンの料理食べれなくなるよ!僕も分けてあげるから」

「翔ー私もあげるー落ち着いてー」

「ウチのも分けたげるからな。落ち着こう」

「お前らの優しさに免じても許さない!帰ったら看板と宝物と弁当の怨みを思い知らせてやる」


4人におかずを分けてもらった翔

オッサンの料理の味は確かなので食べているうちに少し怒りが鎮まり5人は楽しい昼食が出来た


「さてと、ご飯も食べて休憩出来たし探索再開しようか」

「よし!食べ物の怨みを爆発させるぜ」

「天満くんまだ言ってるよ」


5人は探索を再開させ通路を進んでいく

進んだ先は広く木々が生い茂っていた


「「「「「すげー」」」」」


5人はこの光景に圧倒されたがそれも束の間に魔物が襲来する


「ウキャキャキャキャ」

「素早いから気をつけて!投石にも注意!」

「「「「了解」」」」


こちらに向かってくる魔物にリザが攻撃を仕掛けるが素早い動きで避けられてしまい逆に爪で引っ掻かれてしまう


「リザ!」

「かすり傷ー大丈夫ー」


魔物が次々と攻撃を仕掛けてくるのを何とか防ぎながら隙を窺うが素早い為なかなか攻撃が出来ないでいた

魔物は魔物で攻撃がなかなか当たらない為に少し距離をとり投石をしてくる


「くそっ、僕が盾で防ぐよ」


投石は4人の前で何かにぶつかり落ちる

不思議そうにそれを見つめていた魔物は自分でも気付かないうちに真っ二つになっていた


「翔ーナイスー」

「みんな無事か?」

「あぁ!大丈夫だよ。よく気付かれなかったね」

「認識阻害をかけていたら意外といけた」

「天満君、物理結界ありがとう!」

「おう!」


襲来した魔物を倒し木々の中を進んでいく中で近江が小さな声で4人に話す


「あそこの木みてや。少し動いてるわ」

「どれ?ほんとだね」

「トレントー気付かれなければー大丈夫ー」

「じゃあ俺がみんなに認識阻害をかけるぞ」

「助かるよ」


木々の中を隠密行動する5人だったがラムダが一本の木の根に足を引っ掛けてしまう


「しまっ」


ガサガサガサ

ガサガサガサ


それは運悪くトレントの根で5人は気付かれてしまった


「戦うぞ!」


翔はトレントが伸ばしてきた木の枝を斬り落とし声を出す

リザは素早く対応し攻撃をしていくが打撃ではなかなかダメージを与えられてないようだった

翔もどんどんと斬りつけるがトレントの攻撃は止まない

トレントの意識をこちらに向かそうとラムダが剣で根を突き刺す

すると少しだがトレントの動きが鈍った様に感じた


「翔!リザ!根だ!根を狙え」


ラムダの声を聞いた2人はすぐさま狙いを根にかえる

近江も加熱の陣のナイフを根に突き刺し陣を起動していく

しばらく攻撃を繰り返すうちにトレントは枯れていき絶命した


「ラムダよく根が弱点って気付いたな」

「気付かなかったらージリ貧だったー」

「偶然攻撃したら鈍くなったからね」

「ラムダ君は洞察力があるね」

「このクランのプルーンやな」

「「「「あぁ、ミキね」」」」

「ちがっ!ブレーンや!」


トレントを倒し認識阻害をかけ直し隠密行動が続いていく

広い空間と木々による視界の悪さでなかなか階段を見つけられないでいた5人

辺りを警戒しながらもウロウロし続けていると獣道を発見する


「これ、階段に続いてないかな?」

「闇雲に行くよりその可能性に賭けた方が良さそうだな」


獣道を進んで行くと周りが草に囲まれて分かりにくいが階段を発見する事が出来た

しかし発見と同時に予想していなかった事が起こる


ぎゃー!ぎゃー!ぎゃー!

ぎゃー!ぎゃー!ぎゃー!


階段の周りの木々に止まっていた鳥達が急に騒ぎたてるとトレントや他の魔物が呼ばれたようにこちらに集まってきていた


「これはやばい!階段に走れ!」


危険を察知した翔が叫び5人は一斉に走り階段を目指す

翔とリザが先行し階段にたどり着いたその時


バタンッゴロゴロ


創太が転倒して転がる

階段のすぐ後ろには大量の魔物が来ていた


「僕は大丈夫!先に行ってくれ!」


真剣な表情で叫ぶ創太

翔はそれを聞き下を向き肩を震わせながら叫ぶ


「置いていけるわけないだろ!創太がいないと誰がいじられるって言うんだ!」


それを聞いた近江が次に切り出す


「茶番やめや。もう階段の中やから安全や」


創太はキョトンとし周りを見渡す

その光景をみていた翔は限界を迎えた


「ぷっ、くくっ、あははははっ」


そう、翔が震えていたのは笑いを我慢していたのだ


「天満君酷いよ!死ぬ覚悟したんだからね!」

「ごめんごめん。あまりにも必死だったからついな。ほんとにヤバかったら速攻で飛び出してるっての」

「みんなも早く教えてよね」

「「「ちょっと言い難い雰囲気だったから」」」

「あー、恥ずかしい」

「そろそろ階段を降りて下に行こう」


5人は地下3階を突破し地下4階に到着した


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