まずはそれからだ
「そういうのは、嫌いです」
嫌いです。
その言葉を聞いたとき、世界が終わるような気がした。
「先生、お願いします」
「どうしたんだい?そんなに体に疲労をためて」
「そんな体で、防寒対策を甘く考えていたら、彼女から自分の体を心配しないところは嫌いですって言われてしまい、予想以上にですね、…はじめて嫌いと言われたこともあってですね」
「君はふらふらとここに来たというわけか」
「はい、どうか、先生、この俺を導いてください」
「じゃあ、ます体をあたためてから、ちょっと強めのストレッチ行こうか」
「はい!」
強めのストレッチ、もうそれは間接技ではないかと思うようなしんどさ。
「はい、呼吸を止めないで、きちんと吸う、吐く、そう今はどんな気分です」
「当たり前にしている呼吸でさえも、出来ることの幸せを感じてます」
「体からね、疲れも取っちゃおうか、はい、息を吸う~吐く~ストレスもあるじゃないか」
「先生、これ以上は」
「いや、私の見立てではあともうちょっといける、今日は新しい扉開いちゃおっか」
はい、ドアノブに手をかけて。
ガチャ!
「感想は?」
「生きていることは素晴らしいですね」
「そうかい、そうかい、食事を見ると、ちょっと今日は胃腸に優しいものかな、お肉も食べてはほしいが、ハンバーグとかつみれみたいなタイプの方がいいかもしれない」
「ありがとうございました」
とりあえず、帰ったらごめんって言おう。
まずはそれからだ。




