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自分のルーツが気になった
「花信風って珍しい名字だよね」
「うちの奥さんの名字なんですよ」
「由緒正しいお家なのかな?」
「そうですね、由緒正しいといえば正しいと思いますが…」
と花信風幸洋は恥ずかしがりながらも、出会った時の話などを、朝会長にするのである。
「それは…青葉くんにも一度話した方がいいんじゃないかな」
「そうですかね」
「話せるときに、話した方がいいよ」
「そうですか、じゃあ機会を見て話してみようかな」
夜
「青葉、お風呂上がったよ」
「ああ、わかった」
そこでだ。
「あっ、青葉、お父さんね、花信風家の長きにわたる因習を、お母さんと結婚するときに終止符打ってるんだよね。だから波乱万丈な人生を、もしも、おくりたかったら、ごめん」
そういって幸洋は廊下を歩いていくが、青葉はそれを聞いて固まってしまった。
次の日
「おはよう、青葉、どうした?なんか暗いな?」
「ちょっとね、自分のルーツが気になった」
友人の目から見ても、青葉の様子には影があったという。




