スタイリングカット+ラーメンチャーハン手作り餃子セット ~健康処楓~
みっちゃんの店、楓出張所。
このお店の人気メニュー、「スタイリングプラス」を始める前にも打ち合わせは行われたが、一部を朝雛に任せるということで、再び打ち合わせが行われた。
何分あまり前例がないので…
「やっているところ、デパートとかかな」
「でもうちであの値段では無理だよね」
そこで値段はスタイリングカット+ラーメンチャーハン手作り餃子食べれるぐらいに納めることにした。
「一応、三段階も場合によってはありということで」
つまり表記はないが、スタイリングプラスには三種類ある。
・スタイリングカット+ラーメンセット
こちらは一番お手頃だが、それでもいいハンドクリームや可愛いエコバックがあり、クオリティは落とさない。
・スタイリングカット+チャーハンセット
こちらが標準といったところ、いわゆる当初決めていたラインなので、品物は充実している。
そして…
・スタイリングカット+ラーメンチャーハン手作り餃子餃子セット。
スタイリングプラスを頼む人の約八割がこれを選んでいる、内容はクオリティおかしいを体現したものである。
最初に内容に気がついたお客さんが、ピタッとまずフリーズした。
そしてそのお客さんが頻繁に来るようになった。
ある時…
「これって、いつもやっているんですか?」
「今は様子見ているところですね」
「…」
(やっぱりもうちょっと変えないとダメかな)
なんて思っていると。
「来週も来るから、新しいの入れておいて」
「なんて言われたんだけども」
みっちゃんが花信風幸洋・菊露夫妻と朝雛がいるときに、お客さんから言われたことを話をすると。
「わかりました」
「大変だったら、断ってもいいんだからね」
「でもそのお客さんが今まで選んだ路線見ると、できると思います」
「しかし上限がない方がやり易いとは思わなかったよ」
幸洋は大体ここら辺でお客さんは満足するし、ハードル上げたら大変そうだからここぐらいだろうと思っていたのである。
上限ないほうがやりやすいと言い出したのは朝雛の方で、アイテムの購入の際はその時の値段時価であり、これがみっちゃんがいっつも確認できなくて、お客さんを増やそうにも増やせないところであった。
朝雛はこのラインと決まった範囲のものは、みっちゃんのもとに持ってきたのだが、上限を越えたものは自分用に気に入ったものは買っていた。
そのために上限撤廃したらこういうものになりますの説明、プレゼンに写真や実物を見てもらう。
「うん、わかった、そしたら決める前に、一度俺と先生をこういうのを売ってくださるお店に挨拶にいかせてくれる」
これでもしも、お店側がまたアイツだ、来やがったぜとか思われていたら、この話は無しにするつもりである
了承した朝雛は幸洋とミツルを連れて、何店舗か回ったのだが。
「あっ、アサヒナさん、こんちは、今日もたくさん買ってください」
「この人たちは、マッサージの花信風先生と理容師の中儀みっちゃん、もし俺になんかあったら、よろしくね」
と逆に店側に紹介された。
帰り。
「というか、アサヒナの信頼度がとんでもないことになってたんだが」
買い物しようとすると、ちらしに出さないんですけど、週末セールするんで、今日買わないで安いときに買ってくださいね!って言われて、今日買わないものもありました。
「これは私たちがいうより、任せた方がうまく行くよね」
「あれはお前にしかできん」
「それにうちの息子がね」
「青葉がどうしたんですか?」
「アサヒナくんの選んだもの気に入っているんだよ、それでね、アサヒナくんの事すごい、すごいっていうのよ」
「まあ、確かにすごいっすもん」
「お父さんもすごいって言われたいな!」
お父さんが大好きで、すごいと思ったら、口に出してあげよう、喜ぶよ!




