ヘーゼルナッツと太陽神麺~健康処楓~
一話公開後の夜のこと。
「暑いわ」
涼しいところに行きたい!と思っている作者の家に訪問者が…
「お迎えに参りました」
日宿交通の制服を着た運転手、もちろん頼んだのは私ではない、さすが…手回しがいいというか、なんというか。
作者は覚悟を決めて、車に乗る。
…乗ってからどのぐらい経過しただろうか、八層の郊外にある、時代劇のロケに使われることもある保存地区、ここから高台にある実梅町もよく見えていた。
本日はこちらで健康を愛する会の会合があるらしいが、顔どころか姿形もわからない会員たちがあちらこちらで談笑している。
「あれは誰だい?」
「作者ではないか?」
「そういえば上の方々がおっしゃられていたな、音ありの作品をこしらえたものがいると」
「あの方々の怒りに触れなけらばいいが」
「無事に果たして帰れるものか」
「賭けをしようか」
などと話のネタにされるようだ。
窓やテーブルを飾る同じような模様、あれが会の印であるヘーゼルナッツ、まろやかそうに見えるが、あれは会が過激な時代の名残でもあるので、思い出すと身震いがする。
案内された部屋は扉がある以外の三方は、ヘーゼルナッツが描かれた御簾が下がっていた。
こちらからは見えないが、あの奥に会の上層部の方々がお座りになられていることだろう。
「このようにお呼びだてして申し訳ありません」
正面、おそらく会長であろう。
「いいえ、制作したときからこうなるのではないかと思ってましたので」
「それならば話が早いですね」
話題としてはあれだろ、会の出番を増やしてとかかな。
「よくやったキュン」
お褒めの言葉から始まった。
「我々としてはこのまま制作をしていただけたらなと思っています」
「あれ、もっと我々を出せ!とかじゃないんですか?」
「そこは向こうの基準もあるでシュから、お任せするでシュ」
「先生の素晴しさを伝えるためにこれからも頑張るでごわす!」
と叱咤激励をいただき、帰りにタッパに入れたポトフを持たされて戻ってきた。
そして二話目を公開することになったので、健康を愛する会のみなさんに「作りましたのでよろしくお願いいたします」
と一筆添えたところ。
「これからも励むように」
とメッセージと太陽神麺(これでラーメンと読む)のつけ麺とタンドリーチキンが送られてきた。
健康処楓2~ワケアリの人たち~がのべるちゃんで公開です。
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