塩の飽和水溶液~健康処楓~
(ん?)
中儀ミツルがお客さんの耳掃除をしたときに、何かに気づいた。
「虎児くん」
健康処楓内での営業のため、虎児を呼んで、氷水を作ってもらう。
「どうしたの?」
「お客さんの耳って、乾燥タイプじゃなかったでしたっけ?」
「そうだよ、でもなんか最近暑いからか、べたべたしちゃってね」
その最近である程度の確信をした。
「氷水です」
「これに足を入れるの?」
「お願いします」
そう頼んでいる最中に幸洋が急いでやってきた。
「熱中症は誰だい!」
「熱中症?」
氷水に足をつけているお客さんは、はて?といった顔をしている。
「………」
「………わかった、ダンピーに連絡とるよ」
ミツルと幸洋は情報交換して、判断はカキツバタ医院のダンピーこと、舞孔雀先生に任せることにした。
画面ごしでお客さんは診断され。
「ハッピィ先生、ダンピー先生が代わってほしいって」
「はいはーい」
と二人は話し合いをし。
「こちらのお客さんは体をきちんと冷やした後、仮眠になります、家でも冷房つけてね」
「ああ、うち冷房ないんですよ」
そこでバケツと保冷剤と塩を貸し出すことになりました。
「ミツルさん、なんで熱中症ってわかったんですか?俺には全然わからなかった」
虎児が質問すると。
「前にも熱中症の人いてさ、耳の中べたべた、乾燥タイプの人がそうなってて、私も暑いからかな?ぐらいだったんだけど、後で倒れたって聞いてね、似たような感じだったし、聞いてみたらやっぱり乾燥タイプだったから、専門家に見てもらった方がいいかなって」
熱中症を起こしたお客さんは、バケツに塩水、そこに保冷剤入れて何になるのかなと思いながらも、とりあえずやってみた。
「先生、すいません、疑ってました」
「ふっふっふっ、そうだろ?」
塩の飽和水溶液が生み出す冷気は、台所でこぼれ出して、みるみるうちに室温が変わっていった。




