快適すぎる実験
「この時期が来ると、先生のことを思い出しますよ」
健康処楓のお客さんがそんなことをいったあとに、花信風幸洋の足つぼが始まった。
「ギャァァァァ」
このお客さんは暑い時期、幸洋にザラザラとレモン氷を口に詰め込まれる。
「ウウウウウウ」
なんでこんなことされるんだ、怒るためにまず飲み込んだところ。
「あれ?」
熱中症が起きてたところに、このレモン氷にを食べさせられたために。
「さっきまで気持ち悪かったのがない」
「もしかして吐き気でてた?」
「出てました」
急上昇した体温が冷えたようだ。
「今の夏は、気を付けないとすぐに具合が悪くなっちゃうよ」
「だから後輩にこれあげようと思ったんですよ、飲みにつれていくより建設的かなって」
楓に登場した夏の寝具セットを買いに来たのである。
自動で空気が入るタイプのアウトドアで使えるマットに、麻のシーツとケット、腰に当てる冷却ジェルで5000円で登場でシュ!
「これ安いですよね」
「そうだね、ちょっと前からうちの仮眠室で使い初めて、ほら、いろんな人がくるから、洗えるものでないとダメなんだけどもね。、寝心地も犠牲にしたくないってやつで、そうなるとマットが一番問題だったのさ」
これでほぼ何万単位の寝具と同格の寝心地を得ることができ。
「これが寝心地がいいと聞いたので、試しに自分で床の上に寝て見たのさ、そしたら、いいわけよ」
「俺もここの仮眠室で寝てみてびっくりして、この値段ならいいなと」
手持ちの布団の下にマットを置いて使ってももちろんいいが。
「麻のシーツじゃないと熱がこもるんですね、だからジェルマット腰にあてるんだなと」
ジェルマットは常温で冷たいので、これを使うと言うことは、体温を下げるためというより、寝具の快適さを維持するためのもの
「一個欠けても快適じゃないの、それがすごいよね」
これ考えたのは岩彰ゆすらです。
もちろんその話を聞いてすぐに、叫びましたよ。
「ああああああ」
寝具におちての不満をこの方法で解決するとは、これで一人でも多くの人に快適な環境を味わってもらえたのに。
「ああああああ」
快適すぎる実験の中叫んだのだのが夜だったので。
「うるさいよ」
青葉はさすがに注意した。
「けども、岩彰さんがどうやって生きてきたのか見えた気がする」
どこかで働いているという話は聞いたことがなかった。そしてこれは楓が最初にアイディアを採用したわけではない。
風水害が起きやすいようになってから、事前に避難所体験の訓練を、地域で行うようになり、それに参加したゆすらが、これを使い、快適な空間を作っていたのを見た主婦の方が。
「ねえ、あなたこれどこで買ったの!」
と聞いてきた。
「そこで結構売れたのよね」
結構っていってますが、販売店もなんかいきなりこれくださいって来たんですけども、えっ?前にこれ買った、あっ、あのマットをよっこいしょって買っていた女の子の紹介?そしてポツリポツリと買い物に来たお客さんだけでは終わらなかった。そこから町内会などの大量発注ともなると、岩彰にアイディアの使用料などや紹介してくれてありがとうでお金が残った。
「あなたそれいいわね、どこで買ったから始まるってなんかすげぇな」
岩彰が来た際にもその話になった。
「えっ?虎児くん知らないの?私、虎児くんのお母さんにも頼まれたことあるのよ」
PTAの集まりでケーキ注文する際に手伝いました。
「ケーキってどこのお店か?」
そういえばそういう集まりで今日遅くなるわっていう話をたまに聞いていたが。
「店が決まっているというよりは、その日にその時間に配達してくれるところがいるのよ、意外とね、ケーキを配達してくれるところって少なくて」
すいません、その時間はちょっとと断られたりすることの方が多く。
「そこからお皿とフォークは別に用意しなきゃならないし」
「量はあるから面倒くさいしな」
「それもあるけどケーキに色に合う模様の紙皿とフォークってなかなかないよ」
「色?」
「模様?合う?」
「そうよ、色とか模様とか合わせて、出るだけ安くって」
「それは大変だ」
「無茶ぶりだな、断ってもいいんだぞ?」
「でも虎児くんのお母さんのはまだ楽な方、すぐに手に入るものじゃなくてもいいから」
「そういうのってどういう条件で決めるの?」
「予算は安い方がいい、見た瞬間これは素敵ねって誉められるものがいい、それに私もほしいって言われたら、すぐに手に入る必要があるのよ」
男二人は説明されてようやくわかったようである、そしてこれはゆすらにしかできないであろうことも。




