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お父さんからパパになっているのも闇ポイント

「青葉、お父さんとね、一緒に山に行こうか」

昨日予約分が終わると早じまいした父親幸洋が、朝食の席でそんな話をしてきた。

急いで母の菊露(きくろ)を見る。

「何があったの」

「昨日て、岩彰(いわあき)さんに保冷剤のクーラーを作ってもらった話は聞いた?」

「あ~なんかいってたね」

「それでね」

もしもこれが学生時代にあったらとか、結婚した時辺りにあったらとか、今のかかっている電気代などから試算したら…

「アーーーーーーーー!」

幸洋は叫んだ。

「先生を叫ばせるとは(岩彰)ゆすらの奴、やるな」

と弟子の虎児(こじ)に言わせるほどの叫びをあげたのだ。

「私ね、はじめてわかったの」

よくお客さんにわ先生にもっと早くあっていたら…から始まる言葉をいただいたりしたが、大袈裟だなって思っていたのだが。

もしかしたらこういうことが出来たかもしれないという、ifが次々と浮かんできただろう。

「青葉、パパと一緒に山に行こうか、カブトムシやクワガタだ、こう見えてパパ、虫取り上手いんだぞ!」

「ダメよ、青葉そんな顔しても、付き合ってあげなさいよ、虎児くんも一緒にいけばいいわよ」

正直父親がここまでの闇を抱えていたのを知らなかったので、父親にどう相対すればいいのか。

(山に行こうかって言われてるけど、こんな状態で一緒にいったらなんか怖い)

呼び方がお父さんからパパになっているのも闇ポイントである。

なんということでゴワスか!我々を闇から解き放ってくださった先生もまた、その身を闇に蝕みし者だったとは、本来ならば我らが代わりに祓わなければならない闇を、あの子が打ち破ったでゴワス!

キュンさん、岩彰ちゃんからは会へクーポンの申請がきてるシュが、先生の長年の苦しみから解放したということで、金印クーポンを発行したいと思ってましゅ。

…個人的には思うものがあるキュンが、評価に値することを握りつぶすような狭い人間ではないキュン、承認するキュン。

「あっ、頼んでいたクーポンきたけど、本当にお得ね」

岩彰ゆすらに届いたクーポンブック、表紙には楓や会に貢献したものに配布されるもっとお得な金印がついたクーポンブックだったのだが、一緒に届けられたカバーに差し込んだので、それが特別なものだとは気がつかないままだった。

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