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くだらない会話集2
「ダルい」
今日で17回も聞いている。正直、隣で鬱陶しい。
「風邪かい?」
「違うわよ」
心配して聞いたのにキレ気味で返されるとイラッとする。
「こっちは世界を救うために頑張ってるのよ。風邪なわけないでしょ」
これは呆れた。実は知ってて聞いてる。
「いや、徹夜でゲームしてただけだよね?」
◆◆◆
「唐揚げを奢りなさい」
唐突に何か言い出したよ。
「いや、普通に嫌だよ」
「じゃあ、撃つ」
銃口を背中に突き付けられたのは人生初だ。
「赤黒い染みを作りたくなければ奢りなさい」
「何でエアガン持ってるの?」
「エアガンじゃないわよ」
じゃあ、何かな?
「醤油入り水鉄砲よ」
それは恐ろしい。
◆◆◆
信頼とは何なのかわからなくなる。
「私は信頼してるわよ」
「嬉しくないなぁ」
信頼とは言い方を変えれば甘えだ。
「都合のいい信頼は利用とも言えるよね」
「それは捉え方によるわよ」
「今回のは利用だよ」
「そうかしら?」
そうに違いない。
「購買でパン買ってこいって信頼じゃないからね」