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Bullet 4 新地方へむけて

カーサルの街は他の街に比べて比較的寒冷な場所にある。冬になると周辺や街は白に染まりそこそこ積もる。積もった雪はプレイヤーの行動を阻害し動きを鈍らせる。また周辺のモンスターもレベルが比較的高い。しかし適正であればレベリングが行いやすい場所でもあり中堅層のプレイヤーに適している場所でもある。



「お、来たか。こっちで会うのは久々か。」

「クロアさんまたよろしくお願いします。」

「久しぶりカナさん。タカも。」


タカは一応クロアのリアルでの友人てさっきの連絡したきた本人でもある。普段はカナさんを含めた六人パーティーでプレイしている。都合が合わないときはソロでもプレイヤーしている。クロアも時々だがパーティーに入り共にプレイしている。


「…他は?」

「装備の見直しに一旦戻った。一部のフィールドに寒冷ダメージがあるって話が聞けたから取りに行ってる。」

「…見つけたクエストについて詳しく聞いてもいい?」

「ああ、どうせ暇だからな。」




アップデート後に実装されたイリシラ地方の情報を集めるためにNPCやクエストを色々探してこなしていたところある婦人から最近行方不明者が増えているという事で警備兵達が引き締めているという話を聞いたという。NPCのツテを頼りに調べていくと行方不明者が多いのはこのカーサルの街らしいというので街にやってきた。




「ここで一旦クロアとは別れたな。時間だったし。」

「あれから数日自力で探したが見つからなかったけど見つけたんだな」

「ああ、こっから本題だ。シグマと一緒にやってたときだな。」




警備兵が新人訓練のために周辺のモンスターの討伐をしていたが見たこと無いモンスターに襲われて散り散りになっていたところを見つけた。クエストを示すマークがありそれをタカ達は受けたという。新しいモンスターのヘムズ・スティックを倒し警備兵全員を見つけて街に送るとクエストは一旦終了したが続きがあり、南門に行くと見たこと無い装備をした騎士一団がおり、警備兵と話していた。話しかけると彼らはイリシラ地方にある街から派遣された騎士隊で、あの魔物はとある魔術師がイリシラ地方にいる魔物をベースに作り上げた生物であり、魔術師はそれらを用いて反乱を起こしたが鎮圧。

しかしその生物は魔術師が倒されると制御を失い暴走したり逃げ出したりしたという。ほとんどを倒したものの何匹かはこっちの地方へ来たと目撃情報があり、その情報を伝えるためにきたという。



「そこでなんでいつも南門が閉ざされていたかという話しも聞いた。なんでもとこっちの地方と環境が違いすぎるらしく何度も警備兵や冒険者が犠牲になったらしい。そこで制限をかけたってわけだ。まあたぶん他の理由もあるだろうが。

でそこで提案されたのがこのクエストってわけだ。」

「それだけだと受注条件の意味が分からないんだけど。」

「単純にその方が効率がいいからじゃないのか?」

「それでも内容は教えると思いますよ普通。しかもその話だと全てのプレイヤーが受けれるような話じゃないし規模が小さいです。いたって普通のクエストにしか見えません。」


カナの疑問もタカも最初に聞いたときに普通に思ったことだ。警備兵や騎士のお手伝い系のクエストはザラにある。そんなクエストでイリシラ地方に行けるようになっていいのかと。


「まやってみればいいんじゃね?」

「…結局それになるのか…。」

「あ、みんな来たみたいです。」


その言葉に振り向くと男女四人が話し合いながら歩いてくる。誰もクロアが見知った人物だ。


「おまたー。」

「すまん少し手間取った。待たせたか。」

「いんや問題ない。エリーも遅くなったのが意外だな。」

「ちょっと現実(リアル)であってね。少し予想外だったけども問題無いわ。」

「そうか。じゃ行こう。」












「協力感謝する。これでこちらからの脅威は多少薄まるだろう。」


あの後クエストを受注したが内容はこれと言って特殊なものではなくただの討伐クエストだった。目的はこちらの地方に入り込んだイリシラ地方地方のモンスターの討伐。全員の意見として新しいモンスターの紹介クエストなのでは、ということになった。

クエスト自体はそれほど難しくなく余裕といっていいほどの難易度で物足りないというのが正直な感想だった。


「ではこれが探索及び通行許可証だ。あとの詳しい話はあそこにいる者から詳細を説明するのでよろしく頼む。」



探索・通行許可証[カーサル・イリシラ]

を入手しました。



「あっけなかったな。こんなことでもらっていいのか?」

「でも最初の方もこんな感じで許可証貰わなかったか?特に難しくはないからいいと思うぞ。」

「何にせよこれで新マップへ行けるな。クロアも手伝ってもらってありがとう。」

「それはお互い様。」

「じゃあ話を聞きに行きましょうか。」


話を進めると連れてこられたのは関所内の会議室。そこには騎士が数名待機しており、テーブルにひ資料らしきものが置かれていた。


「おお来なさったか。では早速説明を始めるとするかの。」


老練の騎士はクロア達に説明を始めた。


イリシラ地方は昔から国の中では隔てられた地域で独立していると言ってもいい場所である。気候は一年を通し寒冷で冬は一部地域では孤立するのが当たり前の極寒の場所もある。生息するモンスターはそのような寒さに耐えられるように大型の者が多く、危険であり複数同時に出現したりすると軍隊や騎士団も出動するほどのモンスターもおり危険度は高い。また地理はカーサル周辺は開けた土地が多いが、奥に行くほど起伏が激しく国のなかでも有数の高さを誇る山々が連なっているという。

その山山岳地帯周辺は未だに隣国との境界線が定まっておらず今は停戦条約により戦争はしてないものの小さな小競り合いが度々起こっているという。


「こんなところじゃな。行くのなら相応の覚悟を持って行かねばならんぞ。」

「大丈夫だ。忠告ありがとうなじいさん。」

「ふぉふぉふぉ。若いというのはいいな。ならば早速…。」






「生き絶えて我が主の贄となってくれい。」

「っ!?みんな部屋から出るわよ!!」


床に魔方陣が出現し輝きを増しだす。エリーは職業が混沌魔術師であるためにいち早く部屋の魔力の変化を察し警告する。その他はそれに伴い武器を取り出し迅速に行動し始める。


「?!扉が開かねぇ!」

「どけ!パワーチャージ!!…ダメだ破壊不能オブジェクトになってやがる。」

「じゃあやることは一つだ。援護しろクロア!」

「分かった。」

「解除は出来るか!?」

「ダメです!すぐにはじかれます!」


カナが魔方陣の発動を阻止出来ないと知るや否やタカが全速で騎士に突撃する。クロアはタカを阻もうとする他の騎士を撃ち麻痺させたり即死させる。上位諜報員(エリートスカウト)のリョウはすぐにさま反転しタカと共に突撃する。



二人の刃が騎士の首に届く寸前で世界が揺れた。


結果として大きくHPを削ったものの騎士を即死させるには至らず壁に叩きつけるような形になった。タカ達は床に叩きつけられ縫いつけられたかの様に動けなくなってしまった。


「「くそっ!」」

「この陣の感じは転移魔法と重力魔法ですね…。」

「動けん。何処かに飛ばされるのか。」

「…残念だけど…もう発動するわ…。」


そして一瞬の光と共にその場には騎士達だけが残った。









「フヒャヒャヒャヒャ。あやつらが死ねば…どれ程の価値があることか…。せいぜい苦しむがよい。我が主の為に……。」




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