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《残月剣③》第十六回

無論、その時の長谷川は、稽古相手を自分に代われ、という前提で云った経緯であるが、今の左馬介としては、二人に頼みたいのだ。即ち、二人同時に打ち込んで欲しい…という想いだった。そうしなければ、残月剣は無敵の刃にはならないような気さえ左馬介にはしていた。

 朝餉の膳を囲んだ時、左馬介は何げなく冗談めかして心底を吐露した。長谷川も鴨下も、黙ってその言葉を聞いた。

「出来ましたら、お二方にお願いしたい、と思っているのです。無論、いつもの稽古をされてからで結構ですから」

「俺に異存はないが…、鴨葱は、どうだ?」

「ええ、そういうことでしたら…と申しますか、私は如何ようにも…」

「お二方とも、有難う存じます」

 左馬介は、ぺこりと頭を下げた。

「ははは…、礼などいらぬことじゃ、他人行儀な。同門ではないか、なあ鴨葱」

「そうですとも、左馬介さん」

「それにしても、この前、鴨葱を、と冗談を叩いた俺だが…。まさか(まこと)になろうとはなあ。ついに鴨葱の出番が来たか、なあ鴨葱。ははは…」

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