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《教示②》第三十三回

「ええ、そうですよね。…第一、そんなことが出来るんですか?」

 長谷川が小声で口を開き、鴨下も続く。

「手立ては幾つか考えたのですが、どう考えても滝の直下を抜ける辺りが…。なにせ。轟々と落下する瀑水の中を抜け出すんですから」

「まあ、そういうことだな。要は、燭台に水が入って火が消えなければ何の問題もないということだ」

「はい、全くその通りです…」

 長谷川は天井板を眺めて両腕を組み、理詰めで考え始めた。

洞穴(ほらあな)を出る時には、燭台の火を消さぬよう布などで覆って出るのは必要不可欠な手立てなのですが、要は、滝壺を如何に抜けるかに懸かっているよです」

「滝壺か…。その滝壺は如何ほどの深さか知っておるのか? 左馬介」

(じか)に中へ入った訳ではありませんから推測になりますが、何時(いつ)ぞや見た記憶からすれば、大よそ五尺。私の首下の辺りかと…」

「ほお…、それは結構な水嵩(かさ)だ。…すまん、感心しておる場合ではなかったわ」

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