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《剣聖③》第二十三回

「何か訳があるんですか?」 

「はあ…。それはその内、あなたにも分かると思いますよ」

 いつか一馬に云われたことを、今は自分が鴨下へ話している。左馬介は月日の流れを肌で感じていた。

「では、これにて…」

 二人は小部屋の前廊下で別れた。

 その直後、異変が起きた。左馬介の小部屋から少し離れた長沼の小部屋から見知らぬ男が一人、疾駆して通り過ぎた。続けて、小部屋より長沼が飛び出し、叫んで後を追う。

「盗賊だぁ~! 誰か、捕まえてくれぇ~」

 道場入口の門は堅く閉ざされているのだから、並大抵では賊が侵入出来る筈がない…と、咄嗟に左馬介は思った。しかし、長沼がそう叫んで追っているからには事実なんだろうとも思える。

 小部屋へ一端は入った鴨下も、障子戸を開けて、また顔を覗かせた。

「行ってみましょう、秋月さん!」

「ええ…」

 二人は長沼が走り去った方向へと駆けだした。

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