表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
282/612

《剣聖③》第二十二回

どうも賄い番のことを云っているようだ…とは、左馬介にも理解出来た。

「では、俺はこれで戻る…」

「そうか…。いつもながら御苦労なことだな」

 樋口は軽く会釈をすると井上の前から消えた。左馬介と鴨下は夕餉の仕度を整え終わり、手抜かりがないかを確認する。確認しながら、樋口さんが去ったな…と、会話の途絶えより感知する左馬介であった。一方の鴨下は手抜かりがないかの一事だけで余裕などない。

「今年も秋月さんと二人のようですね」

 漸く確認を終え、溜息を一つ吐いて鴨下が切り出した。

「そのようです…」

 鴨下にも井上と樋口の会話は聞こえていたようだ。自分のことを鴨葱と云われていたことには、取り分けて腹を立てている風にも見えない。鴨下の性格からなのか、或いは慣れの所為(せい)か…、その辺りのところが左馬介には分からなかった。

「以前から樋口さんはあのように勝手気儘(きまま)ですか?」

「えっ? …ああ、樋口さんですか。はい、あの方は別格なのです」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ